「ブドウ狩り」本当に元は取れる?実際はスーパーで買ったほうがお得?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月1日 2時0分
夏から秋にかけて、多くの人々が楽しみにしている「ブドウ狩り」。家族や友人と一緒に新鮮なブドウを取る体験は、特別な思い出として心に残るでしょう。 一方で、ブドウ狩りにかかる費用と購入する場合のコストを比較した場合、どちらがお得になるのか気になる方もいるかもしれません。 本記事では、ブドウ狩りの魅力や、スーパーマーケットで購入した場合と比較して、どちらがお得なのかを考察します。
ブドウ狩りと購入のコストを比較
ブドウ狩りの場合、一般的に時間制限ありの食べ放題・時間制限なしの食べ放題、客が取ったぶどうを量り売りするコースがあります。
料金相場は大人1人あたり1000円~2000円、シャインマスカットが含まれると3000円程度が多く、量り売りの料金は100gあたり200円~300円前後です。
今回は、ブドウの重さをデラウェアの1房がおよそ100グラム、巨峰やマスカットなど粒が大きめなそのほかのブドウは380グラムと仮定します。
ブドウ狩りに行くためには、移動するための交通費も必要です。自家用車で移動する場合はガソリン代や、場合によっては高速道路料金および駐車場代がかかります。
また、公共交通機関を利用する場合、参加人数分の乗車券代が必要です。ブドウ狩り自体の費用に交通費が加わることで、コストはさらに増加します。これらを考慮すると、行く人数によっては、高額になる可能性もあります。
一方、スーパーで市販のブドウを購入する場合、価格は品種や季節によって異なりますが、国内産の贈答品用の高級なブドウは1房あたり3000円~、一般的に家庭で食べられるブドウであれば、デラウェアなら1房あたり250円~300円、そのほかのブドウなら1000円~1500円前後が多いでしょう。旬の時期になると、これよりもお得な価格で手に入る可能性があります。
また、スーパーの価格を基準に考えると、ブドウ狩りの入園料が1000円の場合は、デラウェアなら3~4房、そのほかのブドウは1房食べると元が取れることになります。
次に、卸売価格と比較してみましょう。農林水産省の青果物卸売市場調査(旬別結果)によると、令和6年8月上旬時点でのブドウの1キログラムあたりの卸売価格は、ブドウ全体が1896円、「デラウェア」が926円、「巨峰」が1577円、「その他ぶどう」が2482円です。
この価格を基にすると、入園料が1000円の場合、デラウェアなら10房以上、巨峰なら2房程度で元が取れる計算となります。
ひと房ごとに重さはまちまちであるため、実際の房数は変わる可能性が大きいといえますが、いずれにしても元を取るには結構な量を食べる必要があるといえるでしょう。
時間制限がない場合はゆっくりと時間をかけて食べられますが、時間制限がある場合は元を取るまで食べることが難しいかもしれません。
ブドウ狩りは、交通費も合わせると、量を食べられない場合コスト面ではスーパーで購入するよりもお得ではない可能性が高いといえます。ブドウ狩りならではの楽しさや思い出になることを考えれば、コストはそれほど気にならないと感じる方もいるでしょう。
お得にブドウ狩りをするには
コストを最小にしながらお得にブドウ狩りを楽しむには、できる限り近場のブドウ園を選ぶことをおすすめします。遠方に行くと、移動費用がかさむためです。
そのほか、食べ放題のブドウ狩りを選び、より多くの量を食べる方がコスト的にはお得になります。さらに、家族や友人と一緒に行くことで団体料金が適用されて一人当たりの入園料が安くなる可能性もあります。
ブドウ狩りと購入、それぞれのメリット
ブドウ狩りの最大の魅力は新鮮なブドウを楽しめることです。取ったばかりのブドウの甘さや風味は格別でしょう。また、ブドウ狩りは特別な体験です。自然と触れ合ういい機会であり、心身ともにリフレッシュできる時間となります。家族や友人とのコミュニケーションを深める場として最適といえるでしょう。
一方、市販のブドウは収穫してから時間がたっているため、もぎたてに比べると鮮度が落ちている点は否めません。しかし、いつでも好きなときに手軽に購入できるため、忙しいときにも便利です。また、家庭での食事に合わせて必要な量だけ購入でき、時間や手間をかけずに、簡単にブドウを楽しめるでしょう。
コスト面ではスーパーで買う方がお得であるといえるが、ブドウ狩りをすることで得られる体験がある
ブドウ狩りには、入園料以外に移動のための交通費が必要です。また、食べられる量やトータルの費用を考えると、スーパーでブドウを購入するよりもブドウ狩りがお得であるとはいえないことが分かりました。
しかし、ブドウ狩りには自然の中で日頃なかなかできない体験ができたり、もぎたての新鮮なブドウを味わえたりといったメリットがあります。自然に触れたい、家族や友人との楽しい時間を過ごしたい人にはブドウ狩りがおすすめです。
予算や時間的な制約を考えると、スーパーで購入する人も多いかもしれません。自分ならではの楽しみ方を見つけましょう。
出典
農林水産省 令和6年8月上旬 青果物卸売市場調査(旬別結果)主要卸売市場計(6ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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