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改めておさらいしておきたい。住宅ローン控除ってどんな場合に適用される?

ファイナンシャルフィールド / 2018年12月30日 10時0分

改めておさらいしておきたい。住宅ローン控除ってどんな場合に適用される?

今回は「住宅借入金等特別控除」、いわゆる「住宅ローン控除」についてみていきます。   これは、所得税の「税額控除」という税制のひとつなので、「収入」「支出」「資産」「負債」の中では「支出」に該当する項目です。   考え方としては、 (1)住宅ローンを組んだ場合 (2)一定の条件を満たしたら (3)所得税がオマケされる と覚えてください。   それでは、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の中身についてみていきましょう。  

住宅ローン控除の目的とは?

まず、住宅ローン控除の目的ですが、これは「日本の住宅取得政策を補完する」ためのものです。
 
マイホームはとても高い買い物ですよね。だから、多くの人が銀行などからお金を借りて購入します。簡単に言うと、「住宅ローンを組んでまでマイホームを買ってくれたご家庭には税金面で家計の負担を少しでも和らげますので、なるべくなら持ち家を買ってください」という国の政策的な狙いがあります。
 
「特別控除」という言葉がつけられているのは、所得税制の中でも特別な目的があるということなんですね。
 

住宅ローン控除を受けるには?

さて、具体的な制度の中身に移ります。
 
税制には、必ず「要件」があります。
 
住宅ローン控除の場合、(1)「居住要件」(2)「所得要件」(3)「住宅の面積要件」(4)「借入金要件」(5)「他の特例との適用不可要件」と、大きく分けると5つの要件にまとめられます。
 
これらの要件をすべて満たした場合に住宅ローン控除の適用を受けることができます。
 

(1)居住要件

新築または取得の日から6ヶ月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き住んでいること。
 
新築の住宅はもとより、中古住宅を買ってから6ヶ月以内に「住んでいて」、その年の12月31日まで「住み続ける」という意味ですが、とにかく「住んでいる」実体がないとダメですよということです。
 

(2)所得要件

この控除を受ける年分の合計所得金額が、3000万円以下であること。
 
合計所得金額とは、簡単に言うと「収入-控除」の合計額という意味なので、合計年収ではありません。この金額が3000万円以下なら、住宅ローン控除の適用が受けられるようになります。よほどのお金持ちでもなければ、ほとんどの人がこの適用を受けることができます。
 

(3)住宅の面積要件

新築または取得をした住宅の床面積が50平方メートル以上であり、床面積の1/2以上の部分が専ら自己の居住の用に供するものであること。
 
床面積の広さも決まっています。50平方メートル以上となっていますが、その1/2以上が住むためのものでないと適用されないんですね。
 

(4)借入金要件

10年以上にわたり分割して返済する方法になっている新築、または取得のための一定の借入金、債務があること。
 
9年でローンを組んでいる場合はダメなんですね。借入金や債務には一定の定義があります。通常なら銀行や住宅支援機構などから借りますが、身内からお金を借りている場合や、勤務先から無利子や0.2%未満など、極端に低い利率で借りている場合は適用されません。
 

(5)他の特例との適用不可要件

居住の用に供した年とその前後の2年ずつの5年間に、居住用不動産を譲渡した場合の「長期譲渡所得の課税の特例」などの特例を受けていないこと。
 
住んでいた家を売って得た所得に対して課されるのが、この特例です。5年間のうちに住んでいた家を売って、住宅ローンを組んで控除を受けようとしても、それは不公平になるのでダメですという意味です。
 
これら5つの要件をすべて満たして、初めて住宅ローン控除の適用が受けられます。このようにみていくと、よほどの高所得者でもない限り、一般的なご家庭では住宅ローン控除を受けることができるのではないでしょうか。
 
「住宅ローン控除って、どれくらいメリットがあるの?」という疑問については、次回、お話ししたいと思います。
 
Text:重定 賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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