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なぜ、医療保険とは別にがん保険に入るの?医療保険でカバーできないの?

ファイナンシャルフィールド / 2018年12月30日 9時0分

なぜ、医療保険とは別にがん保険に入るの?医療保険でカバーできないの?

「医療保険」「がん保険」とよく聞きますが、「がんも病気だから医療保険でカバーできている。なぜ、がん保険が必要なのか分からない」という相談を受けます。   がん保険は月数千円で入れるので、コスト的にはそれほど高くありません。ただ、家計を厳しく管理されている方が、「省ければ省きたい」と思う気持ちは分かります。   がん保険はがん保険で、医療保険とは別に存在している理由があります。今日はその理由について少しご紹介します。  

がんは特殊な病気

まず、がんは、他の病気やけがと決定的に違う点があります。
 
一般的な病気やけがであれば、長生きしても、なる人とならない人がいます。人生で一度も肺炎にならない人、人生で一度も大腿骨骨折をしない人はたくさんいます。
 
ところが、長生きするとがんになる確率は、他の病気やけがとは比べ物にならないくらい高いのです。
 
これはがんになる原因に由来します。
 
人間の体を構成する約60兆個の細胞は、日々細胞分裂しています。細胞分裂の際、元のDNAをコピーして新しい2つの細胞に分裂しますが、この際にDNAのコピーミスが起きて突然変異が起こることがあります。特定の遺伝子に突然変異が起きると、その細胞は死ぬことができなくなり、とめどなく分裂してしまいます。これが、がん細胞です。
 
最近の研究で、がん細胞は健康な人の体にも、1日に約5000個は発生していることが分かりました。発症しないのは、「免疫細胞」が退治してくれているからです。
 
老化で免疫機能が低下すると、免疫細胞はがん細胞を退治しきれなくなります。がんは「年を取るとなる病気」というイメージがありますが、実際は、免疫機能の低下が原因ですので、それを招く生活習慣、例えば、暴飲暴食、喫煙、運動不足などが染みついていれば、年齢は関係ありません。がんが生活習慣病の一つに分類されるのはそのためです。
 
年齢、性別問わず、かかる可能性が高い病気だからこそ、がんの保障に特化したがん保険が必要なのです。
 

医療保険では3大治療をカバーできない

がんはなる確率が桁違いに高いうえ、完治しない病気だと言われています。そのため、「5年生存率」や「10年生存率」といった基準があります。闘病期間が長く、費用も高額になりがちです。
 
がんには「3大治療」と呼ばれるものがあります。手術、放射線治療、化学療法(抗がん剤など)です。
 
医療保険ではこのうち、手術しかカバーしていません(放射線治療で給付が受けられる医療保険もあります)。しかも、がん治療の場合は3大治療のどれか一つだけではなく、組み合わせて再発を抑えていくケースがほとんどです。
 
そのため、3大治療すべてをカバーしてくれるがん保険が必要になるわけです。
 

進歩が著しい分野

医療保険、がん保険は、ともに進歩や変化が著しい商品です。
その理由には、公的医療制度の改定や、新たな治療方法の登場に次々と対応しなければならないことなどが挙げられます。
 
医療保険にがん特約を付けることも可能で、そのようながん特約にはよいものもたくさんあります。ただ、医療保険にがん特約を付ける場合、現在の医療保険を解約して新しい商品に加入すると、それまでの医療保険と一緒にがんの特約も消えてしまいます。
 
医療保険とがん保険は、それぞれ単独で加入しておいたほうが、どちらも柔軟に見直すことができるので、個人的には別々に加入することをおすすめします。
 
Text:萬實赳志(ばんみ たけし)
AFP認定者

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