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昇給で課長になり、給与が「3万円」増える予定です。ただ管理職で「残業代」が出ないため、年収が減ってしまいます。それでも管理職になる“メリット”はあるでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年9月12日 3時0分

昇給で課長になり、給与が「3万円」増える予定です。ただ管理職で「残業代」が出ないため、年収が減ってしまいます。それでも管理職になる“メリット”はあるでしょうか?

仕事をする上で、昇進を1つのモチベーションにしている人も多いでしょう。昇進すると基本的には給与も増えますが、管理職は一般的には残業代が出ません。   残業代が出ないことにより、年収が管理職昇進前よりも下がってしまうことはあり得るのでしょうか? 本記事で解説します。

管理職は一般的に残業代が出ない理由

管理職に残業代が出ない理由は、主に労働基準法が根拠です。労働基準法41条の2号では労働時間や休憩、休日に対する適用が除外される対象を「監督若しくは管理の地位にある者」と定めており、一般的には「管理監督者」と呼ばれています。
 
「管理監督者」は自分の職場での時間管理について裁量権を持ち、経済的にもほかの社員よりも高待遇を受けているため、このような扱いとされています。
 
なお、「管理職」は役職名ですが、必ずしも「管理監督者」になるとは限りません。実際の職務内容や権限、待遇などを総合的に判断して決められます。とはいえ、一般的には「管理職」は「管理監督者」とみなされるケースが多く、本記事でも管理職は管理監督者として進めていきます。
 

管理職に昇進することで年収が下がることはある?

管理職に昇進すると年収が下がるケースはないとはいえません。例えば、管理職への昇進前に毎月残業代が10万円支給されていたとします。管理職に昇進したことで、基本給が3万円上がったとしても、残業代は出ませんので、これまでと比べると月給は7万円少なくなってしまいます。
 
この場合、年間では84万円の差ですから、もしもボーナスが以前よりも84万円多くなければ、管理職に昇進することで年収が下がってしまうことになります。
 

通常は管理職の方が一般職よりも給与は高い

管理職になると年収が下がる場合も考えられますが、管理職の方が一般職よりも給与水準が高いのが一般的です。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 役職別」によると、男女別、役職別の月額の平均賃金は図表1のとおりです。
 
図表1

男女計 男性 女性
部長級 59万6000円 60万4100円 52万1000円
課長級 49万800円 50万700円 43万800円
係長級 37万800円 38万2300円 33万5900円
一般社員 29万1100円 31万1900円 26万300円

厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 役職別にみた賃金 を基に作成
 
男女ともに役職が上がるほど賃金が高くなっています。一般社員でも残業時間や単価次第では、この差は埋まりますが、一般的には管理職の方が賃金は高いといえるでしょう。
 
ただし、全てのケースで管理職の年収が一般職よりも高いとは限りません。前記したとおり昇進直後で昇給よりも過去の残業代が高くなるケースもありますし、ボーナスも管理職となることで減る可能性もあります。
 
もちろん、基本的にはボーナスも管理職の方が一般職よりも水準は高い傾向にあります。ただ、会社の業績が不調の時には、一般職は労働組合の働きかけなどにより、ある程度のボーナスが出るものの、組合員ではない管理職は大幅に下がることがあるかもしれません。
 

管理職には給与以外にもメリットがある

管理職となることで、一時的に給料が下がることもあるかもしれませんが、管理職には給与以外にもメリットがあります。
 
管理職となり仕事の裁量範囲が広がり、以前よりも充実した会社生活を送っている人は少なくありません。部下から慕われ、今までよりも広い視点で物事を判断できることにやりがいを感じることもあるでしょう。
 
また、マネジメントを経験することでスキルアップも可能です。会社内で次のポストに向けてチャレンジできたり、管理職経験が転職時に有利になったりすることもあります。
 

まとめ

管理職に昇進したとしても、年収が下がることも可能性としては考えられます。とはいえ、一般的には管理職の方が一般社員よりも給与水準は高く、メリットも少なくありません。
 
今後さらに昇進したり評価を上げたりすることで、以前の残業代以上の昇給が期待できることもあるでしょう。一時的でも年収が下がると、がっかりする気持ちは当然ですが、今後も踏まえて総合的に考えてみるのが良いでしょう。
 

出典

e-Gov法令検索 労働基準法
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 役職別にみた賃金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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