高校生の子どもがいます。児童手当は「年収800万円」でも満額受け取れますか?所得制限に引っかかるのでしょうか…
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月14日 4時40分
物価が上昇するなか、家計を安定させるのに四苦八苦している方もいるのではないでしょうか。子どもがいる家庭の場合は、特にそうかもしれません。 なかには、児童手当などの支援制度が家計の支えになっているケースもあるでしょう。子育て世帯にとっては安定した大事な収入源であるため、支援制度の動向や内容について詳しく知りたいところです。 そこで、本記事では児童手当に関して、2024年10月に実施される拡充内容などにも触れながら解説していきます。
児童手当とは
児童手当とは、児童を養育している方に対して政府が行う経済支援策のひとつであり、子どもが一定の年齢になるまで、継続的に現金給付を行う、という内容になっています。現金給付による経済支援を通じて、子育て世帯などにおける安定した生活と子どもの健全な成長を促すことを目的にしています。
支給されたお金の使い道は各家庭によりさまざまですが、内閣府が2018年から2019年に行った調査によると、最も多かったのは「子どもの将来のための貯蓄や保険料に使う」という回答で57.9%でした。次いで「子どもの教育費等」が27.5%、「子どもの生活費」が22.0%です。
上記の回答は複数回答ですが、多くの家庭が教育費や将来に向けた貯蓄など、子どものために児童手当を使用していることが分かります。裏を返せば、子どもの遊興費や日常的な生活費に充てている家庭は少ないといえます。
2024年10月より児童手当が拡充
児童手当は2024年10月から拡充されることが決定しており、より多くの子育て世帯が支援を受けられる見込みです。
現行の児童手当と2024年10月から実施されるものとの違い、つまり変更点はいくつかありますが、特筆すべきは所得制限の撤廃でしょう。
こども家庭庁によれば、拡充前では児童を養育している方の年収による所得制限限度額や所得上限限度額が設けられており、超過する場合は支給額が減額されるか支給そのものがありませんでした。しかし、拡充後は所得制限がなくなるため、児童を養育している方は年収に関係なく、その他の条件を満たせば児童手当を受け取れます。
また、児童手当の支給対象となる児童の年齢上限が引き上げられることも大きな変更点のひとつです。現行では支給期間が中学生までとなっていますが、拡充後は高校生年代までに延長されます。単純にいえば、児童手当の支給総額が増えるということです。
加えて、児童手当の支給日も変更されます。現行では年3回の支給日にそれぞれ4ヶ月分の児童手当が支給されていましたが、拡充後は2ヶ月分の児童手当が年6回偶数月に支給されます。支給総額は変わりませんが、支給回数が増えることでより柔軟に児童手当を有効活用できるようになるでしょう。
教育資金の貯め方
児童手当を貯める、もしくは利用するだけでは子どもの教育資金を賄いきれない可能性もあるでしょう。状況によっては他の方法も組み合わせながら子どもの教育資金を捻出する必要があります。教育資金の貯め方の一例を以下にまとめました。
・預貯金もしくは定期預金
・学資保険
・財形貯蓄制度
・NISA
上記の教育資金の貯め方にはそれぞれにメリットとデメリットがあり、1つのものをおすすめできるわけではありません。親と子どものライフプランと共に、年収などの家計状況などを考慮しながら検討するとよいでしょう。また、複数の方法を併用することも選択肢のひとつです。
2024年10月以降、制度内容拡充後の児童手当では所得制限は撤廃される
児童手当は2024年10月に制度内容が拡充されることが決定し、拡充後は所得制限が撤廃されます。つまり、年収に関係なく児童手当を受け取れます。
また、支給期間が現行の中学生までから拡充後は高校生年代まで引き上げられるため、高校生の子どもを持つ家庭も児童手当を受け取ることが可能です。対象となる場合は、お住まいの市区町村へ申請をしましょう。
出典
内閣府 「児童手当等の使途に関する意識調査」(平成30~31年)のポイント 1.児童手当等の使途(予定含む)(1ページ)
こども家庭庁 児童手当制度のご案内
こども家庭庁 もっと子育て応援!児童手当
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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