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猛暑だと「電気自動車」の充電は難しいって本当? 日本では「ガソリン車」のほうがコスパはいいの? 年間コストを比較

ファイナンシャルフィールド / 2024年9月14日 2時10分

猛暑だと「電気自動車」の充電は難しいって本当? 日本では「ガソリン車」のほうがコスパはいいの? 年間コストを比較

地球温暖化の原因であるCO2の排出を抑え、静かで快適な走行をかなえる電気自動車が、近年普及しています。しかし、猛暑時の電気自動車の充電が難しいといった問題が指摘されているのをご存じでしょうか。   本記事では、猛暑だと電気自動車の充電が本当に難しいのかをテーマに解説します。ガソリン車とのコスパも比較しているため、今後電気自動車の購入を検討している人はぜひ参考にしてみてください。

電気自動車は猛暑だと充電できない?

「猛暑で電気自動車の充電ができない」とは一概には言えません。しかし「猛暑でバッテリーの温度が上がって充電しにくくなる」可能性はあります。
 
日産の電気自動車の取扱説明書の「充電ができないときの対処方法」によると、リチウムバッテリーの温度が高いと充電できない場合があると明記されています。バッテリーの温度が上がると充電できないといわれている理由は、温度上昇でリチウムバッテリーの化学反応が進んで比重が下がり、充電効率が下がるためです。
 
比重とは、バッテリー液(電解液)の密度を水の密度と比較した値です。フルで充電したときの比重は1.28が通常値ですが、猛暑で熱くなると比重が下がります。比重が下がるにつれてバッテリー液の希硫酸濃度が薄くなり、通常よりも充電時間が長くなったり、満充電までの容量が減少したりします。
 
ただし電気自動車のバッテリーが充電できないのには、コンセントが接続されていない、電源がオフになっているなど他の理由も考えられるため、必ずしも温度上昇による問題ではないことを頭に入れておきましょう。
 

猛暑日でも電気自動車の充電効率を上げるには?

猛暑日でも効率よく充電するためには、バッテリーの充電場所を変えたり、充電のタイミングを調整したりするのがおすすめです。
 
例えば、自宅や職場などの充電器で満タンになるまで充電してから外出すれば、バッテリーの温度が低い状態で走行できます。また、炎天下にある充電器ではなく、日陰や屋内の駐車場の充電器を使用するのも効果的です。
 
電気自動車によっては、温度や充電速度に左右されないようバッテリーに冷却システムが備わっている場合もあります。
 

暑い日の多い日本ではガソリン車にすべき?

「猛暑が多い日本では、電気自動車よりガソリン車を選んだほうが良いのかな?」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
 
結論を言うと、暑い日が多いからといって電気自動車が適さないわけではありません。確かに、真夏の猛暑日は充電効率が下がるときもありますが、ガソリン車にしてもエアコンの稼働でバッテリーが上がる可能性があります。
 
ガソリン車はエンジンの力でエアコンコンプレッサーを動かしているため、夏場にエアコンを使うと燃費が悪化するケースも考えられます。どちらを選ぶにせよメリット、デメリットはありますが、環境への配慮や燃費の問題を考えると、電気自動車を選んでも良いでしょう。
 

コスパが良いのはガソリン車? 電気自動車?

電気自動車とガソリン車を比較する際の項目の一つに、コストパフォーマンスがあります。
 
日産が提供している「ガソリン代vs電気代 コスト比較シミュレーター」で月間と年間コストを比較してみましょう。比較する電気自走車とガソリン車の条件は、以下の通りです。


【電気自動車】

・車種:日産リーフ
・バッテリー容量(航続距離): 40kWh(332キロメートル)
 
【ガソリン車】
※車種は設定せず、以下の項目で比較します。
・月間走行距離:370km
・燃費(km/L):20km
・ガソリン単価(円/L):175円

結果は、ガソリン車の月間コストは3238円、年間コストが約3万8850円となり、電気自動車の月間コストは1025円、年間コストが1万2304円となりました。
 
トータルの差額は、月間コストが2213円、年間コストが2万6546円です。車体価格だけを見ると、ガソリン車よりも高額な傾向がありますが、長期的なコスパが良いのが電気自動車といえそうです。
 
さらに、電気自動車はグリーン化特例やエコカー減税、環境性能割などの補助金、減税制度も活用できます。
 
ただし、車種や地域の電気料金、ガソリン価格などによって、実際のコスパは変動します。また、部品のメンテナンスや修理、車検費用も考慮する必要があるため、細かいコストは最寄りの販売店に確認しましょう。
 

電気自動車は猛暑でも使い方次第で充電効率が上がる

電気自動車は、猛暑で充電効率が低下する可能性はありますが「充電できない」となるほどの問題ではありません。地下駐車場や屋内の充電器を使えば、温度を抑えながらの充電、走行が可能です。
 
また、最近の電気自動車にはバッテリーの温度を冷却するシステムも備わっているため、猛暑でもパフォーマンスが安定したまま走行できます。
 
とはいえ、短時間に何度も充電するとバッテリーに負荷がかかる可能性があるため、適切なタイミングで充電を行うようにしましょう。
 

出典

日産自動車株式会社 充電ができないときの対処方法
国土交通省 自動車関係税制について (エコカー減税、グリーン化特例 等)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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