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資産形成のため「外貨預金」を検討中の50代です。利益が出たら”外貨でも”税金の申告は必要ですか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年9月17日 10時0分

資産形成のため「外貨預金」を検討中の50代です。利益が出たら”外貨でも”税金の申告は必要ですか?

将来のための資産形成として、日本円だけでなくアメリカのドルやEUのユーロを始めとする外貨で預金をする方もいます。海外のお金に換えて預金をするときでも、税務申告が必要になる場合があるため注意しましょう。   税金の計算に用いる金額は為替レートによっても変動するため、確認が必要です。今回は、日本円を海外のお金で預金する外貨預金の概要や、税務申告が必要なケースなどについてご紹介します。

外貨預金とは

日本の円ではなく、アメリカのドルやEUのユーロなど海外の通貨で行う預金を「外貨預金」といいます。外貨預金の特徴は、預金に対する利息も外貨で支払われる点です。銀行や外貨の種類によっては利息をより多く得られる可能性があります。
 
また、円安になり外貨に対して円の価値が低くなると、為替差益が生まれる点もメリットです。為替差益とは、最初に外貨へ交換したときよりも円安になったことで、外貨から円に戻したときに最初より多くの円を入手できることをいいます。逆に、円高が進むと損をするので、為替相場に応じて利益が変わる点も特徴です。
 

外貨預金で税務申告が必要なケース

外貨預金を利用した場合、利子所得と雑所得の課税対象になるケースがあります。そのうち、国税庁によれば、利子所得は源泉分離課税であり、支払われる時点で所得税が引かれているため確定申告は必要ありません。
 
一方、一般社団法人全国銀行協会によると、外貨預金の為替差益は雑所得として扱われるため、金額によっては確定申告が必要です。外貨預金口座が満期になり、日本円の預金口座へ移したときに利益が発生していた場合などが該当します。
 
雑所得は、ほかの副業で稼いだときと同じように、会社で働いて給料を受け取っている人なら20万円を超える収入があれば確定申告の対象です。国税庁によれば、雑所得は総収入から必要経費を引いて求めるため、銀行で外貨から日本円へ変更する際の手数料を引いて20万円以下であれば、確定申告は必要ありません。
 
さらに、為替差益ではなく為替差損が生じたときは、損した金額分をほかの雑所得から控除できます。外貨から日本円に換える際に使われる交換レートは「TTB」(Telegraphic Transfer Buying)といいます。TTBは損益を確定させる日の為替レートから銀行の手数料を引いて求めます。
 

外貨預金にかかる所得税の計算方法

雑所得は総合課税なので、ほかの所得と合計して計算します。その後、課税対象となる所得に応じた税率を用いて計算をし、確定申告をしましょう。今回は、以下の条件で為替差益があったときの所得税額を計算します。
 

・1ドル100円のときに1万ドルを購入し、1ドル150円になったタイミングで全額を円に変更した
・銀行での手数料は1ドルにつき1円
・ほかの所得は給与所得のみ
・給与所得控除後の給与所得は200万円
・所得控除は基礎控除のみ
・利息は考慮しない

 
まず、条件を基にすると銀行での手数料は1万円発生します。為替差益は50万円なので、手数料を引くと雑所得は49万円です。給与所得と合計すると249万円となります。
 
国税庁によると、所得税は基礎控除が48万円なので、課税対象は201万円です。「所得税の速算表」より、課税所得金額が201万円のときの所得税率は10%、控除額が9万7500円のため、所得税は10万3500円かかります。
 
なお、所得税の確定申告は電子申告も対応可能です。国税庁の確定申告特集サイトを利用すると、手軽に確定申告に必要な書類を作成できるため活用しましょう。
 

外貨預金でも場合によっては税務申告が必要

外貨預金は為替状況などによって損得が変わる預金方法です。預けたときと比較して円安になっていれば為替差益が生じ、為替差益の金額によっては雑所得として確定申告の対象になります。
 
為替差益にかかる雑所得を計算するときは、銀行手数料を引けるため、銀行手数料がかかった証明である領収書やレシートは保管しておきましょう。
 

出典

一般社団法人全国銀行協会 教えて!くらしと銀行 外貨預金の特徴を知る
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1500 雑所得
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1199 基礎控除
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2260 所得税の税率
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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