居酒屋でウーロン茶を頼んだら「450円」もしました。中身は「スーパーのお茶」と同じだと思うのですが、飲食店の“原価率”ってどんな感じなんでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月20日 4時30分
飲食店で食事するよりも、スーパーでお総菜を買って家で食べたほうがお得と思う人は多いのではないでしょうか。それは飲食店の経営方法に特徴があります。決して飲食店が「ぼったくり」をしているわけではありません。 今回は飲食店の原価率やそれぞれの商品の原価率の割合のバランスを紹介します。原価率を意識して注文したい場合は、飲食店の仕組みを知ってお得な頼み方を見つけましょう。
飲食店の原価率は約3割程度
一般的に飲食店の原価率は25~30%に収めると経営的に健全といわれています。飲食店側にとって、サービスの質や店舗経営を維持するためにも原価率を守ることは大切です。
また、原価率を目標値以内にしっかり収めるために、店舗は大量に仕入れて単価を安くしたり、スタッフの業務を一部IT化して人件費を削減したりする努力をしている場合があります。
その点では、チェーン店や店舗を多く抱えている企業に強みがあり、大量仕入れや注文タブレットの導入などで経費を削減し、原価率が目標値以内であっても、ほかの店よりも質の良い商品やサービスを提供できる可能性があります。
このように、原価率はどの店でもだいたい同じであっても、仕入れの工夫や経営方法などで商品の質が変わることを知っておきましょう。
原価率の計算方法
原価率の計算方法は「売上原価÷売上高×100」です。
例えば、原価300円、店舗価格1000円のパンケーキを販売している場合、式に当てはめると、「300円÷1000円×100」で原価率は「30%」となります。
原価率が低い理由
飲食店の原価率は3分の1程度と聞くと、消費者側から見ると低いと感じる人は多いのではないでしょうか。原価率が3割程度の理由は、飲食店を運営するにあたって、さまざまな費用がかかるからです。
具体的には、人件費やテナント費、水道光熱費代などの固定費がかかります。加えて、広告宣伝費、食器やカトラリー類の購入などの雑費もかかると、売り上げに対しての純利益が1割程度になることもザラでしょう。
原価率が高いものを見極めるコツ
とはいえ消費者としては、できるだけ原価率が高い商品を楽しみたいという気持ちになるのも理解できます。
原価率はだいたい3割程度とされているものの、商品によってばらつきがある場合があります。飲食店によっては人気商品の原価率は5割程度、ドリンクの原価率は1割程度として、全体的な原価率が3割になるように設定しているケースもあります。
原価率が高い傾向にあるものとしては、お店側が「赤字覚悟!」や「本日限定!」などとうたっている人気商品、目玉商品の食事などが挙げられます。お店側は、これらの目玉商品を「集客商品」としてお客を呼び寄せ、実際に入店してからほかの原価率が通常もしくは低めの商品、いわゆる「収益商品」の注文も受けることで全体として利益を取ろうとしているためです。
特にカフェや居酒屋では、ドリンクやお酒などの原価率は低いことが多いです。そのため、こういった飲食店で原価率を気にする場合は、食事を積極的に頼むのがおすすめです。
まとめ
飲食店の原価率は3割程度と聞くと低いと感じる人は多いかもしれませんが、必要経費やお店の運営費などが必要であり、決して飲食店が「ボロもうけ」しているというわけではありません。
また、消費者側が飲食店で食事することで得られる、食事の用意や後片付けをしなくてよい点、快適な空間で過ごせる点といったメリットも加味する必要があります。自宅で食事するのとはまた違った魅力を楽しみながら食事すると、すてきな時間が過ごせるのではないでしょうか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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