「自動車の騒音規制強化」で「スポーツカー」が買えなくなる? 車の音の必要性とは?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月25日 5時0分
自動車の騒音規制は、国際的に強化されている傾向にあります。日本では3フェーズあるうちの「フェーズ2」が適用されていますが、今後の騒音規制強化によってスポーツカーが購入できなくなるのではないかと考えている方もいるでしょう。 今回は、自動車の騒音規制強化の内容についてご紹介します。あわせて、車の音を必要と感じている人の割合や自動車の騒音による罰則などもまとめました。
自動車の騒音規制強化とは
自動車の騒音規制に関する法律や基準は、国や地域によって異なるとされています。ただし、規制の内容については以下の3つに分類されるケースが一般的で、それぞれの内容は以下の通りです。
・排気騒音規制:自動車の排気音に関する騒音の規制
・車両騒音規制:自動車のタイヤやエンジンなどから発する騒音の規制
・交通騒音規制:自動車の走行による騒音を規制
日本国内においては騒音規制法の第一条で「この法律は、工場及び事業場における事業活動並びに建設工事に伴つて発生する相当範囲にわたる騒音について必要な規制を行なうとともに、自動車騒音に係る許容限度を定めること等により、生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的とする。」と定められています。
なお、2024年に実施される変更時には「フェーズ3」への移行が検討されているといわれており、今後はスポーツカーなどに対してより厳しい規制になる可能性があるといえるでしょう。
自動車の騒音による罰則
自動車の騒音に関する罰則として挙げられるのは、騒音運転の禁止違反(道路交通法第71条第5号の3)です。例えば正当な理由がないにもかかわらずエンジンをふかしたり、急加速や急発進で騒音を発生させたりして周囲に迷惑をかけた場合は、罰則の対象になるといわれています。
罰則としては5万円以下の罰金、違反点数2点が定められているため、決して軽いものではないといえるでしょう。
車の音を必要と感じている人はどのくらいいる?
車の騒音に悩む人は少なからずいるとされていますが、静音化することを疑問視する意見も見られるようです。ナイル株式会社が全国の男女2012人を対象に実施した騒音規制に関する調査によると、車の音を必要と感じている人の割合は、全体の83.1%となっていました。
ただし、実際に車の音をうるさいと感じていない人も全体の4割程度いるため、必ずしも規制することが正しいとは言い切れないでしょう。車の音を必要と感じている理由には、安全性が関係しているようです。
音がしなければ、車が接近していることに気づくのに遅れてしまう可能性もあります。接近に気づかず道路を横断しようとして、事故につながってしまうリスクもあるでしょう。
このように車による騒音が問題視されているのは事実ですが、車の音自体は必要と考えている割合も多いことがうかがえます。
騒音規制により既存のスポーツカーの購入が難しくなる可能性あるが、安全性の面から車の音は重要
日本国内における自動車の騒音規制は、国際基準の「フェーズ2」が適用されています。2024年には変更時には「フェーズ3」の適用も検討されており、今後現在のようなスポーツカーが購入できなくなる可能性があります。
しかし、車の音に必要性を感じている人の割合は8割を超えており、理由としては安全性が関係しています。そのため、騒音規制のすべてが正しいとは言い切れないでしょう。今後の騒音規制の動向に注目です。
出典
e-Gov法令検索 騒音規制法(昭和四十三年法律第九十八号)第一条
ナイル株式会社 騒音規制についての意識調査(PR TIMES)
大阪府警察 厳しい罰則
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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