40歳の会社員、ねんきん定期便の「将来の年金額」が6万円ほどでした。「年80万円」ほどなのですが、さすがに少ないですよね? 保険料はしっかり納めていたのですが、なぜでしょうか…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月25日 5時0分
毎年誕生月には「ねんきん定期便」が送られてきます。年金は老後の生活を支える大切なものですが、「ねんきん定期便」が届いても中身を確認していないという人もいるでしょう。 まだしっかり見たことがないという人は、次に届いた際にはぜひ隅々まで確認してみてください。「ねんきん定期便」に記載されている「年金額」を見たときに、「思ったより少ない」と驚くこともあるかもしれません。 本記事では「ねんきん定期便」の記載内容や、届いた後にすべきことなどについて解説します。
「ねんきん定期便」とは
「ねんきん定期便」とは、日本年金機構から毎年誕生月に送られてくる通知書で、年金制度に加入していることや年金給付と保険料負担の関係を実感し、年金制度に対する理解を深めることにより、国民の年金制度に対する信頼を向上させることを目的としています。
「ねんきん定期便」の記載内容
「ねんきん定期便」では50歳未満と50歳以上で様式が異なりますが、今回は50歳未満の記載内容について解説します。50歳未満の「ねんきん定期便」の記載内容は、次の3つです。
(1)これまでの保険料納付額
(2)これまでの年金加入期間
(3)これまでの加入実績に応じた年金額
もし(1)や(2)が認識とは異なる場合、年金記録の漏れの可能性もありますので、日本年金機構に確認しましょう。
40歳の人の「ねんきん定期便」に記載されている年金額は現時点のもの
仮に40歳の人の「ねんきん定期便」に記載されている「(3)これまでの加入実績に応じた年金額」が80万円だった場合、驚いてしまうのも無理はありません。会社員として少なくない額の厚生年金保険料を納付していて年額80万円では、ほとんどの人は納得できないでしょう。
しかし、将来の年金額が80万円かというと、必ずしもそうではありません。なぜなら、(3)に書かれている金額はあくまでも現時点での実績に過ぎず、これから支払う保険料分の年金額は反映されていないためです。年金は原則として20歳から60歳まで加入しますので、40歳というとちょうど真ん中あたりです。
一般的に年収は年齢を重ねるほど上がることを考えると、40歳の人がこのまま継続的に働く場合、大まかには「ねんきん定期便」に記載されている額の倍程度の受給額が期待できるでしょう。
ただし、働き方が会社員から自営業者に変わるような場合には国民年金のみとなるため、年収が同じでも将来の年金額は異なるので注意が必要です。また、年金の金額は経済情勢などによっても毎年改定がなされます。
現時点での前提における将来の年金額をより正確に知りたい場合、厚生労働省が提供している「公的年金シミュレーター」などを活用しましょう。
「ねんきん定期便」が届いた後にすべきこと
「ねんきん定期便」が届いたら、記載内容に漏れや誤りがないかどうか確認することが大切です。過去に加入していたはずの期間が入っていなかったり、間違った記載があったりしないかなどをチェックしましょう。
また、普段老後の生活について考える機会も少ないかもしれませんが、「ねんきん定期便」が届いたタイミングで将来の見通しを立てるのもおすすめです。将来の支出に対し、年金で足りるのか、足りない場合はどうするのかなどを家族で話し合っておくと良いでしょう。
まとめ
40歳の人に届いた「ねんきん定期便」の年金額はあくまでも現時点のものですので、将来受け取る受給額とイコールではありません。
とはいえ、「ねんきん定期便」により、将来もらえる年金額のおおよその見込みは立てることが可能です。「ねんきん定期便」を上手に活用しながら老後資金について早めに検討しておきましょう。
出典
日本年金機構 大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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