40代独身女性です。「年収400万円」で都内にマンションは買えますか?老後に賃貸は借りられなくなるリスクがあるので検討しています…
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月27日 1時0分
独身・既婚に限らず、都内にマンションを購入したいと考える人は多くいるのではないでしょうか。買い物をする場所や病院、公共交通機関の選択肢も多いことから、日々の暮らしの充実度を高められる点が魅力です。また、資産価値の高さも魅力で、マンションの売却が必要になった際にも高値が付きやすいでしょう。 本記事では、年収400万円で購入できるマンションの価格を年収倍率と返済比率から計算します。40代で都内にマンションを購入するためのポイントもまとめているので、参考にしてみてください。
年収400万円で購入できるマンションの価格
マンションの購入を検討する前に、年収倍率と返済負担率から年収400万円で購入が可能なマンションの価格をチェックしておきましょう。
年収倍率
住宅金融支援機構の「2023年度フラット35利用者調査」によると、年収倍率の全国平均は、マンションが7.2倍、中古マンションが5.6倍でした。年収倍率とは、年収の何倍までの融資を受けたかを表す数値です。年収倍率を見ると年収400万円の人がフラット35にて融資を受けられると考えられる金額は2880万円(中古は2240万円)です。
返済比率
住宅金融支援機構フラット35の返済比率の上限は、年収400万円未満で30%以下、年収400万で35%以下です。返済比率とは、年収に対する年間のローン返済額の割合を表しています。年収400万円の人の返済比率の上限は35%以下となり、年間140万円以下にしなければなりません。
月額にすると約11万6000円となり、この返済比率をクリアしていることが融資可否判断の目安となります。
40代で都内にマンションを購入するためのポイント
年収400万円で都内にマンションを購入する際には、頭金を多めに用意して借入金額を減らす、親に援助してもらうといった方法を検討してみてください。これらの方法を活用すれば、購入可能なマンションの選択肢が増えるでしょう。
また、マンションを購入したいがために40代現在におけるすべての貯金を使い切るのは危険です。老後資金がどのくらいかかるのかなどを把握し、そのうえで購入計画を立てることにより、老後貧乏になることを避けられます。
頭金を多めに用意して借入金額を減らす
40代の人が住宅ローンを組んでマンションを購入する場合、20代や30代よりも返済期間が限られる点に注意してください。住宅ローンは完済時年齢を80歳以下に制限していることが多いからです。
そこで、頭金を多めに用意して借入金額を減らせば、返済金額を短くしたり、借入金額を少なくできたりする効果があります。借入金額を少なくできれば返済能力を問題視されるリスクを回避し、審査通過の可能性を高められるでしょう。
親に購入費用を援助してもらう
マンションの購入資金が足りない場合、親や祖父母に援助してもらうのも方法の一つです。住宅取得等資金の贈与税の非課税措置を利用すれば、最大1000万円まで(条件による)が非課税となります。
老後にかかる資金がどのくらいなのかを知っておく
マンションの購入資金をどのように工面するか検討する際には、老後にかかる資金がどのくらいなのかを確認しておいてください。少しでも住宅ローンの返済負担を軽減したいなどの理由で、すべての貯金を頭金に入れた場合、老後資金が足りなくなるリスクを高めるからです。
総務省統計局の「家計調査 家計収支編」によると、単身世帯(女性)の月額平均消費支出は、60歳以上が15万9661円、65歳以上が15万6285円です。年間で計算すると60歳以上が191万5932円、65歳以上が187万5420円かかるため、これらの資金を確保できるかどうかの計画を立てておくと安心でしょう。
年収倍率や返済比率を考慮して納得できるマンション購入をしよう
年収400万円で都内にマンションを購入することは可能です。しかし、年収倍率や返済比率を考慮すると、購入できるマンションが限られてしまう可能性が高いでしょう。貯金を頭金に入れたり、親からの援助を受けられたりすれば、購入可能なマンションの選択肢も広がるかもしれません。
しかし、マンション購入のために無理をした結果、毎日の生活が苦しい、老後の資金が足りなくなるといった事態に陥る場合があります。無理なくマンションを購入するために何をするべきなのかを検討して、納得できるマンションを手に入れてください。
出典
国税庁 No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
住宅金融支援機構 2023年度フラット35利用者調査
住宅金融支援機構 2023年度フラット35利用者調査
総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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