クレジットカードに「1円」の請求がありました。正常に決済できるかどうかチェックされているのは知っていますが、これって返金されるんですか？

クレジットカード会社からの請求を確認した際に身に覚えのない「1円」の利用を見つけた場合、不安を感じることでしょう。もしかしたら詐欺を疑う人もいるかもしれません。   クレジットカードに1円の請求があった場合、その原因は加盟店が行った1円オーソリによるものです。1円オーソリの一般的な認知度は低いですが、クレジットカード決済において重要な役割を担っています。   本記事では1円オーソリの詳細について詳しく解説します。その他にも記事内では、1円オーソリ以外に身に覚えのない請求がきたときの対処法をまとめているので参考にしてみてください。

クレジットカードの「1円オーソリ」とは？

クレジットカードの1円オーソリとは、クレジットカードの有効性を確認するために実施する行為です。オーソリとは「オーソリゼーション」を略したもので、クレジットカードの加盟店が1円を請求して決済が行えるかどうかを確認します。
 
オーソリを行うタイミングはさまざまで、買い物時以外に、ネットショップにクレジットカード情報を登録した際に実施する場合があります。金額も1円に限らず、200円といったケースもあるなど、一概には言い切れません。
 
クレジットカードの請求を確認して、金額や利用先がオーソリか買い物か判断できない場合は、クレジットカード会社に内容を問い合わせてみてください。

 

不正利用や支払遅延防止のために行う

1円オーソリを行う理由は以下のとおりで、クレジットカード会社の規約で加盟店に義務付けている場合があります。
 

・クレジットカードの不正使用防止
・利用限度額超過による支払遅延防止

 
1円オーソリによって、クレジットカードが偽造されたものや盗難されたものだった際に決済が行われることを避けられます。その他にも、クレジットカードの利用限度額を確認し、超過していたり、支払いを遅延していたりする場合は決済方法として認められません。

 

即時または後日返金される

1円オーソリによって決済が行われても、実際にクレジットカード所有者が1円を支払うことはありません。あくまでも決済が行われるかどうかの確認が目的なので、決済後に即時キャンセル扱いとなって返金されます。キャンセルが遅れて請求があったとしても、後で返金処理されるので安心してください。

 

身に覚えのない決済があったときの対処法

1円などの少額の請求であれば、オーソリの可能性が高いため不正利用を疑わなくてもよいでしょう。しかし、身に覚えのない決済があった際には、適切な対応が求められます。何をすればよいかわからない場合は、まず以下の3点を確認してみてください。
 
【利用明細の内容】
クレジットカードの利用控えと利用明細書を照らし合わせて「いつ・どこで・どのくらい支払ったのか」を確認してください。クレジットカードは加盟店によって請求に時間を要するため、クレジットカードの利用日と利用明細書に記載された日が相違する場合があります。
 
【家族の利用】
家族カードを発行している場合、家族による利用でないか確認してみてください。家族による利用だったとしても、家族カードは本会員と同一請求だからです。
 
【利用店舗の運営会社】
クレジットカードの請求先名が買い物をした店舗やネットショップなどではなく、運営会社とするケースが多く見られます。金額や利用日は心当たりがあるけれど、請求先に見覚えがない場合は、店舗の運営会社を確認してみましょう。

 

第三者による不正利用に気付いたらカード会社へ問い合わせが必要

クレジットカードを第三者によって不正利用された場合は、その旨をクレジットカード会社へ連絡してください。クレジットカード会社が調査を行って不正利用が認められれば、請求の取り消しや損害の補償をしてもらえるからです。
 
ただし、クレジットカード会社に問い合わせれば、確実に請求の取り消しや損害の補償をしてもらえるわけではありません。不正利用の申告日からさかのぼって60日前までの利用分であること、第三者に暗証番号やパスワードが知られた理由が故意や過失によるものでないなどの決まりがある点に注意が必要です。

 

1円などの少額請求はオーソリによるもので後日返金される

クレジットカードに請求があって身に覚えのないものであれば、不安を感じるでしょう。しかし、1円などの少額請求は、クレジットカード加盟店によるオーソリの可能性が高いです。正常な決済ができるかどうかの確認が目的で、後にキャンセルまたは返金してもらえます。
 
1円オーソリではなく、本当に身に覚えのない請求があった場合は、クレジットカード会社に問い合わせるなどして請求のキャンセルや補償といった措置を取ってもらってください。

 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー