「クレーンゲーム」が大好きな娘は、景品欲しさに何度もお金をせびってきます。上限回数を決めたいのですが、何回くらいが適切でしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月28日 2時0分
多様性が急速に広まる現代において、子どもの娯楽や遊び方を取り巻く環境は日々変化しています。子どもの成長に合わせて娯楽や遊び方の幅は広がっていきますが、同時にお金の使い方に悩む場面も多くなるでしょう。 子どもが夢中になる娯楽の1つに、クレーンゲームがあります。最近のクレーンゲームには魅力的な景品が多いため、ゲーム体験による楽しさだけでなく、景品欲しさを理由に何度も挑戦しようとする子どもも少なくありません。親にとっては支出が増加することが懸念されるだけでなく、子どもの金銭感覚の形成に悪影響を与えるのではないかと不安になるでしょう。 そこで、本記事では子どもがクレーンゲームをする場合において、適切な上限回数について解説します。
上限金額をお小遣いの金額にする
クレーンゲームなど、子どもの娯楽に対する上限金額に明確な目安はありません。娯楽の楽しませ方など、広い意味での教育方針は各家庭により異なることに加え、収入も人それぞれだからです。とはいえ、無尽蔵に好きなだけ遊ばせるのはあまりよくないでしょう。
クレーンゲームの上限金額をあえて決めるなら、参考になるのは月のお小遣いの金額です。実際にお小遣いの中からやりくりさせるかは別として、子どもにとっても理解しやすいでしょう。また、全額分ではなくても、お小遣いの金額を参考にしてその何割かを上限金額に設定することも可能です。
お小遣いの金額も各家庭により異なり、正解というべき金額はありません。
しかし、金融広報中央委員会による2015年の調査によると、月のお小遣いの平均額は小学生の低学年で1004円、中学年で864円、高学年は1085円です。中学年よりも低学年の方が金額が高いことに加え、低学年と中学年は中央値が500円と平均額よりも差がある点が特徴的です。なお、高学年の中央値は1000円であり、平均額との差はほぼありません。
中学生の場合は平均額が2536円で中央値が2000円、高校生では平均額が5114円で中央値は5000円です。中高生になるタイミングで大きくお小遣いが増えていることがわかりますが、小学生に比べて中高生は行動範囲や交友関係が大きく広がることが理由の1つに挙げられるでしょう。
クレーンゲームは多様化していますが、1プレイにかかる金額は100円が一般的です。つまり、小学生では8回から10回ほどが目安になります。中高生になるとお小遣いの金額が大幅に上昇するため、クレーンゲームに費やす金額はお小遣いの何割かにするなど、より細かな金額設定を検討してもよいでしょう。
しかし、中高生になると、小学生よりもお小遣いや遊び方における本人の裁量が大きくなりやすいため、さまざまな要素を考慮して上限を決めることをおすすめします。
子どもにお金の教育を施すメリット
クレーンゲームの上限回数を決めてお金の無駄遣いを防ぐなど、子どもの金銭感覚を養うことは重要な教育の1つといえます。物価の上昇や資産形成など、お金の話題が尽きない昨今ですが、子どものうちからお金に関する知識や経験を身につけることで、大人になったときに苦労せずに済むでしょう。
子どもにお金の教育を施すメリットは以下の通りです。
●財務管理の基礎知識や経験が身につく
●貯金や予算など、計画性の意義を学べる
●賢いお金の使い方がわかる
●リスク管理の感覚を養える
●自己制御や我慢を覚えられる
一般的に、お金の勉強や経験に対して能動的に取り組もうとする子どもは少ないでしょう。子どもにおいては、集中力や興味の有無が重要です。論理的に難しい概念を教えるよりも、直感的かつ体験的に教えていくことが大切でしょう。
候補の1つはお小遣いの金額
子どもが行うクレーンゲームにおいて、明確かつ適切な上限回数はありません。教育方針や収入は各家庭によりさまざまだからです。
あえて目安とするならば、月のお小遣いの金額です。子どもにとってもわかりやすいうえに、お小遣いの平均額を参考にすることで、周囲とのギャップが生まれにくくなる利点もあります。
出典
金融広報中央委員会 「子供のくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査 P4
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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