近場の買い物にも「車」を使う60代の母。ガソリン代節約もかねて「自転車」に乗ってほしいです。シニアで乗る人は少ないのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月27日 6時0分
移動手段として自動車を利用する方は多いですが、近場であれば自転車のほうが経済的にメリットがあると感じる方もいるでしょう。また高齢になると、健康や安全を考慮して自動車の運転免許証を返納し、ほかの移動手段に切り替えるケースも考えられます。 そこで今回は、シニアの自転車の利用状況について調べてみました。普段の買い物で自転車を利用した場合に、どれくらいガソリン代を節約できるかについてもご紹介しますので参考にしてみてください。
シニア世代の自転車の利用状況
au損害保険株式会社が65歳以上の全国の男女を対象に実施した自転車の利用実態などに関する調査によると、自転車の利用頻度は以下の通りです。
・まったく利用していない:56.5%
・ほとんど利用していない(年に1~数回程度):12.6%
・月に1~数回程度利用している:8.4%
・時々(週1~3日)利用している:10.7%
・日常的(週4日以上)に利用している:11.7%
同調査から、65歳以上で自転車を毎週利用している人は22.4%、年1回以上利用する人については43.5%で半数近くに及ぶことが分かります。運転免許証返納後の移動手段として自転車を利用している人は20.3%で、年齢が上がるにつれて運転免許証返納後の移動手段として自転車を利用する人が増えているとのことです。
近場の買い物で自転車を利用するとどれくらいの節約になる?
近場の買い物でもマイカーを利用している60代の母が、移動手段として自転車を利用するようになると、どれくらいの節約につながるかを調べます。自動車の燃費性能や移動距離にもよりますが、以下の条件で買い物1回あたりのガソリン代を算出してみました。
・自動車の実燃費:20キロメートル/リットル
・ガソリン価格:174.6円/リットル(経済産業省資源エネルギー庁「石油製品価格調査」の2024年9月17日時点のレギュラーガソリン全国平均価格を参照)
・往復2キロメートルのガソリン代:17.46円
1回の買い物で節約できる金額は少ないかもしれませんが、月間または年間で計算するとある程度の節約につながるでしょう。例えば上記の条件で月に10回買い物に行くと仮定すると、月間では174.6円、年間で2095.2円の節約につながります。
また経済面だけでなく健康面でも、自動車より自転車のほうがメリットがあるといえます。自転車の利用が健康促進につながれば、医療費の節約にもなるかもしれません。
シニアの自転車利用ではトラブルへの対策も必要
au損害保険株式会社が実施した調査では、シニアの自転車利用者で自転車利用中にトラブルを経験したことのある人は63.4%いたことが分かりました。おもなトラブルには以下のようなものがあります。
・タイヤがパンクして走行できなくなった
・事故になりそうだった(ヒヤリハット)
チェーンが切れる・外れる、ライトの電池切れ、電動アシスト付き自転車のバッテリー切れ、衝突などによる車体やハンドルの破損などのトラブルで、自転車が走行できなくなったケースもあるようです。自転車を利用する際は、日頃のメンテナンスで事故防止に努めるほか、自転車保険に加入するなどトラブルへの対策もしておく必要があるでしょう。
シニア世代の半数近くが年1回以上は自転車を利用している! 近場の買い物は自転車にしてガソリン代の節約につなげるのもあり
65歳以上の男女を対象にしたアンケート調査によると、半数近く(43.5%)が年に1回以上は自転車を利用していることが分かりました。
往復2キロメートル程度の近場の買い物でマイカーを利用している方の場合、自転車を利用することで1回あたり20円弱のガソリン代を節約できるかもしれません。また自転車の利用が健康促進につながると、医療費の節約も期待できるでしょう。
高齢になると、自主的に運転免許証を返納する方もいるため、その後の移動手段を確保する必要があります。今から近場の買い物で自転車を利用していれば、運転免許証返納後の移動手段としても乗り慣れているため安心です。
自転車にも故障や事故のリスクがありますから、日頃のメンテナンスや自転車保険への加入などで、トラブルへの対策もしておくとよいでしょう。
出典
au損害保険株式会社 ~65歳以上の自転車利用実態を調査~ 65歳以上の2人に1人が自転車を利用 うち、約2割が運転免許証返納後の移動手段として利用 自転車保険加入率は51.6% 利用中のトラブルは63.4%が経験
経済産業省資源エネルギー庁 石油製品価格調査 1.給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油)<調査結果> 9月19日(木)結果詳細版
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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