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扶養の範囲内で働いている主婦です。扶養から外れても稼いだ方が「お得」なのではと考えているのですが、どちらがよいでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年9月27日 2時10分

扶養の範囲内で働いている主婦です。扶養から外れても稼いだ方が「お得」なのではと考えているのですが、どちらがよいでしょうか?

扶養内で働くと税金や社会保険料の負担はありませんが、扶養外では社会保険の保障が充実し、収入の上限を気にせずに働くことが可能です。しかし、稼ぐ金額によってお得かどうかは異なるでしょう。   本記事では、税金や社会保険料が発生する年収のラインや扶養内と扶養外のどちらがお得なのかを解説します。

税金や社会保険料が発生する年収のラインとは

厚生労働省によれば、自治体によって多少金額基準は異なりますが、被扶養者の年収が100万円を超える場合、住民税の支払いが発生します。また103万円を超える場合には、所得税の支払いも発生します。この時点で扶養者は配偶者控除が受けられなくなりますが、代わりに配偶者特別控除が適用されます。
 
次に、被扶養者の年収が130万円を超えた場合、住民税と所得税に加え社会保険料を支払う必要があります。年収130万円を超えると社会保険の扶養からも外れることになります。
 
また、従業員が101人以上(令和6年10月からは51人以上)の会社で、週の労働時間が20時間以上かつ給与が月額8万8000円以上、学生以外で2ヶ月を超える継続雇用の見込みがある場合は、年収130万円を超えなくても年収106万円を超えると健康保険・厚生年金保険への加入義務が発生するため注意が必要です。
 
さらに、国税庁によると、被扶養者の年収が150万円を超えた場合は、扶養者の配偶者特別控除の金額が徐々に減額していき、被扶養者の年収が201万6000円以上になると控除額は0円になります。
 

扶養内で働くメリット

扶養内で働くメリットとして、税金の負担が少ないこと、国民年金保険料を自分で支払っていなくても将来年金がもらえることなどが挙げられます。基本的に、被扶養者の年収が100万円以下の場合は住民税と所得税を、年収が103万円以下だと所得税を支払う必要はありません。
 
また、被扶養者が年収103万円以下だと配偶者控除、年収201万6000円以下だと配偶者特別控除の適用となるため、扶養者が最大38万円の所得控除を受けられます。加えて、国民年金の第3号被保険者に該当する場合、扶養者である配偶者(第2号被保険者)が保険料を負担するため、被扶養者は個別に保険料を納める必要がない点もメリットでしょう。
 

扶養外で働くメリット

扶養外で働くメリットは、社会保険に加入することで保障を受けられることや年収を気にせずに働けることなどが挙げられます。扶養外だと社会保険に加入し社会保険料を支払っているため、病気やけがをした際に傷病手当金などが受け取れます。万が一のときに、保障が受けられるのはメリットでしょう。
 
また、扶養内だと扶養から外れないように年収を気にする必要があるかもしれません。一方で扶養外だと年収を気にする必要がないため、雇用形態の選択肢が増え、キャリアアップも目指せます。
 

扶養内と扶養外、どちらがお得?

扶養内と扶養外、どちらがお得かは個人によって異なりますが、年収130万円前後であれば扶養内に収めた方がお得かもしれません。その理由は、年収130万円を超えるとすべての人が社会保険に加入する必要があるからです。勤務先の企業規模などによっては、年収106万円がボーダーラインとなるケースもあります。
 
こうした「106万円」や「130万円」など、年収を抑えようと意識する金額のボーダーラインのことを「年収の壁」といいます。
 
政府広報オンラインによれば、「年収の壁」手前では社会保険料が0円だったところ、年収106万円もしくは130万円に達すると、一般的なケースではそれぞれ年額で約16万円もしくは約27万円の負担が生じるとのことです。
 
この金額は、年齢や住んでいる地域などによっても変動するため、自分の状況ならどうなるのか計算してから、扶養内と扶養外どちらで働くのか判断するとよいでしょう。
 
なお、この「年収の壁」問題に対応するために、令和5年10月から「年収の壁・支援強化パッケージ」が始まっています。
 
厚生労働省によれば、「130万円の壁」への対応では、パートなどで働いている方が繁忙期で一時的に収入が上がってしまった場合でも、事業主がその旨を証明することにより、引き続き扶養に入り続けることが可能となります。現在年収を抑えて働いているという方は、一度施策内容などを確認してみることをおすすめします。
 

扶養内の方がお得になる場合もある

扶養内と扶養外、どちらがお得になるかは個人の状況によって異なります。しかし、社会保険の扶養内から扶養外に切り替わる年収106万円または130万円前後の収入であれば、扶養内に収めた方がお得になる可能性があります。
 
年収ごとに税金や社会保険料はいくらかかるのか計算したうえで、扶養内か扶養外か判断するとよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 『年収の壁について知ろう』
厚生労働省 パート・アルバイトで働く 「130万円の壁」でお困りの皆さまへ
国税庁 家族と税 パート収入に関する税金
政府広報オンライン 「年収の壁」対策がスタート!パートやアルバイトはどうなる?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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