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都内在住30代夫婦。夫が「年収1200万円」なので、これまで“児童手当”をもらったことがありません。10月から制度が変わると聞きましたが、わが家にも影響はあるのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年9月29日 5時0分

都内在住30代夫婦。夫が「年収1200万円」なので、これまで“児童手当”をもらったことがありません。10月から制度が変わると聞きましたが、わが家にも影響はあるのでしょうか?

2024年10月から、児童手当の制度が変わります。この改正によって、より多くの世帯が児童手当を受給できるようになります。昨今の物価上昇などで教育費を含めた家計のやりくりに苦労している家庭には朗報です。   この改正によって具体的に影響のある世帯はどのような人たちなのでしょうか。本記事では、世帯年収1200万円の家庭を例に、改正後の児童手当の内容と改正による影響について解説します。

現行制度では扶養家族の人数と年収で制限がかかっていた

2024年9月までの児童手当の制度は、扶養家族の人数と世帯の所得によって支給金額が制限されていました。具体的な数字は図表1の通りです。「所得制限限度額」以上で「所得上限限度額」未満の場合は児童1人当たり月額一律5000円の支給、「所得上限限度額」以上の場合は児童手当の支給はありませんでした。
 
今回のケースは、夫が年収1200万円、妻が専業主婦、子どもが1人の世帯です。この場合は、所得上限限度額の「所得934万円以上、年収目安で1162万円以上」に該当するため、児童手当は支給されていませんでした(図表1の「収入額の目安」は、給与収入のみで計算。実際は給与所得控除や医療費控除、雑損控除等を控除した後の所得額で所得制限を確認)。
 
図表1

図表1

こども家庭庁 児童手当制度のご案内
 

10月からの改正では所得制限がなくなり、2歳の子を対象とした手当1万5000円の手当がもらえるようになる

10月からの改正ではこれらの所得制限が撤廃され、収入にかかわらず一律で、子どもの年齢と人数によって児童手当を受給することができるようになります。
 
図表2のように、今回の改正で、支給対象の児童の人数と年齢に対する支給額も変わりました。今回のケースの世帯で考えると、支給なしであった児童手当が3歳までは年間18万円、3歳以降は年間12万円支給されることになります。当然、児童手当は非課税であるため支給金額の額面がそのまま手取りとなります。
 
また、今回の改正で、支給の対象となる子どもの年齢が中学卒業から高校卒業の年代まで拡充されたので、より長い期間支給されることになります。そのため2歳の子どもが高校卒業まで児童手当を受ける場合、今回の改正により合計で約180万円程度手当が支給されることになります。これは、家計にとってかなり大きな影響があるといえるでしょう。
 
図表2

図表2

こども家庭庁の資料をもとに筆者作成
 
さらに、第3子以降については支給金額が3万円とより手厚くなります。しかし、この第3子の考え方については、あくまで「対象年齢の子の数の合計」で考えます。
 
例えば子どもは3人いても、長子がカウント数の対象から外れる場合、その後の対象児童は2人とみなされてしまいます。今回の改正では児童手当の子のカウント年齢が18歳から22歳に引き上げられたため、子どもが3人いる場合の「第3子」としての支給期間は「第1子が22歳になった年度末まで」となります。
 
長子がカウントされない22歳になった年度末以降は、第3子は「第2子」として数えられます。そのため、きょうだいの歳が離れている場合は注意が必要です。
 

10月から新たに支給対象となる場合には認定請求書を提出する必要がある

現行制度では支給対象外だった世帯が、制度改正で新たに児童手当支給の対象となる場合には、注意すべき点があります。
 
この支給は待っていれば自動的に受け取れるものではなく、新たに認定請求書をお住いの自治体に提出する必要があります。提出を忘れるとせっかくの制度改正による恩恵を受けることができないため、現時点で児童手当を支給されていないが10月から対象となる世帯は、早めに自治体に確認のうえ書類を提出しましょう。
 

まとめ

2024年10月の児童手当の改正により、所得制限が撤廃され、年収1200万円以上の世帯にも児童手当が支給されるようになります。
 
支給される金額と期間を考えると、これまで支給がなかった分、この改正により新たに児童手当が支給されることは家計にとって大きな助けとなり、良い影響を与えるでしょう。対象の世帯の皆さんは10月に向けて申請などの準備を行い、支給される手当を上手に活用しましょう。
 

出典

こども家庭庁 児童手当制度のご案内
こども家庭庁 もっと子育て応援!児童手当
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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