部活に行く子どもが毎回2Lの「ペットボトル」を飲み切るので、家計を圧迫しています。スポーツドリンクは、「粉タイプ」のほうが安いでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月28日 1時0分
平均気温が上がり熱中症や脱水症が起こりやすい昨今、お子さまの水分補給用に多めの飲み物を用意する家庭は珍しくありません。特に部活動がある中学生や高校生だと、水分だけでなく塩分、糖分の補給も大切です。そのためスポーツドリンクを持たせている家庭も多いでしょう。 そこで本記事では、スポーツドリンクのコストパフォーマンスと、飲み過ぎによる健康リスクについて解説します。
ペットボトルと粉末タイプのコスパ比較
スポーツドリンクはペットボトルタイプが主流ですが、粉末を水に溶かす粉末タイプも存在します。お子さまが毎日大量に飲むなら、できるだけコストパフォーマンスの高いほうを選びたいものです。
スポーツドリンクは、2リットル入りペットボトルが170~200円、粉末が1リットル用×10袋入りで500~600円程度で購入できます。1ヶ月ならペットボトルが5100~6000円、粉末が3000~3600円程度です。
両者の価格を比較すると、粉末タイプのほうがコストパフォーマンスに優れると分かります。粉末タイプは、用途や人数に合わせて作る量を好きに調整できるため、余らせる心配がありません。使い勝手のよさでみても、粉末タイプのほうが便利といえるでしょう。
ペットボトルタイプはまとめ買いがお得
市販のスポーツドリンクやジュース類は、基本的にばら売りよりケースのほうが安くなる傾向があります。特にほとんど毎日飲むなら、大容量のケース購入でも十分消費できるでしょう。
ペットボトルのスポーツドリンクは、未開封なら常温で保存できます。重い2リットルペットボトルを高頻度で買いに行く必要もなくなるため、ペットボトルを選ぶならまとめ買いしておきましょう。車で買い物に行けないという場合は、ネットショップで購入するのがおすすめです。
スポーツドリンクの飲み過ぎによるリスク
毎日2L飲むならスポーツドリンクと水をそれぞれ用意したほうがよい
今回のケースだと市販のスポーツドリンクを毎日2リットル飲んでいますが、健康面を考慮すると飲み過ぎの可能性があります。市販のスポーツドリンクは塩分と糖分の濃度が高く、水分補給をすべてスポーツドリンクで補うのは推奨されていません。
部活用に2リットルの水分を用意するなら、スポーツドリンクを500ミリリットルと水を1.5リットルに分けて持たせることをおすすめします。また荷物が多くなってしまう場合などは、粉末を通常の2~3倍程度に薄めてもよいでしょう。さらに、費用の節約にもつながるので一石二鳥です。
スポーツドリンクの飲み過ぎによるリスク
ここからは、スポーツドリンクの飲み過ぎにどんな健康上のリスクがあるのか紹介します。部活動でスポーツをしているお子さまでも1日に2リットルは飲み過ぎであるため、以下の症状がでないよう、量を加減しましょう。
・肥満
スポーツドリンクには糖分が含まれており、大量に摂取することで肥満のリスクが高まります。部活動をしている中学生や高校生は大人よりも多くのエネルギーを消費しますが、糖分の摂取量が増え過ぎると体重増加の原因になりかねません。運動量が多くても、すべての水分補給をスポーツドリンクで行うのは避けたほうがよいでしょう。
・糖尿病
糖分の過剰摂取は、糖尿病のリスクを引き上げます。WHO(世界保健機関)のガイドラインに、砂糖の1日の摂取量は25グラム(小さじ約6杯)までとありますが、一般的なスポーツドリンクは500ミリリットルで約30~40グラム(大さじ約3~4杯弱分相当)の糖が含まれています。
若年層は糖尿病を発症する可能性は低いといわれますが、2型糖尿病にはならないとはいえません。市販のペットボトル飲料による急性の糖尿病を「ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)」と呼び、10~30代の若年層に多くみられるようです。
・歯の劣化
スポーツドリンクは酸性が強い飲み物で、日常的に摂取すると高い酸性により歯のエナメル質を弱める可能性があります。歯の表面にあるエナメル質はpH値5.5以下で溶けるといわれていますが、スポーツドリンクのpH値は平均3.5です。
炭酸飲料の次に歯を溶かしやすい飲み物のため、飲み続けると歯質が弱くなり虫歯を引き起こしやすく、食いしばりで削れて滅びやすくなってしまいます。
スポーツドリンクは飲み過ぎに注意
スポーツドリンクは粉末タイプなら1リットルあたり50円程度で賄えるため、毎日1リットルでも1500円程度で済みます。しかし飲み過ぎによる健康リスクがあるため、飲ませる量は制限したほうがよいでしょう。
しかし、暑い夏場は水分だけでなく塩分や糖分の補給も大切です。完全に断つのではなく、水とスポーツドリンクをバランスよく用意することを心掛けましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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