会社のお弁当に「キムチ」を入れることが多いですが、臭くて迷惑ですか？キムチの代わりに「たくあん」にしたらいいでしょうか？

会社のお弁当にキムチを入れるのは、周囲に迷惑をかけてしまう可能性があります。キムチの強い匂いは、周囲の人にとって不快に感じられる場合があるからです。今回は、会社のお弁当にキムチを入れることについて周囲への影響や代替案など、さまざまな角度から考えていきます。

弁当にいれたキムチの臭いはアメリカでも問題に

アメリカでもお弁当に入れたキムチの匂いが問題となることがあります。あるアメリカのメディアによると、現地の幼稚園で「子どものお弁当に入れたキムチの匂いが強すぎる」と、保護者に苦情が寄せられたとのことです。
 
幼稚園の先生が保護者に電話で「不快であり、他の子どもたちの迷惑になる」と伝えたそうです。このキムチは子どものお気に入りだったため、保護者がSNSにこの一件を投稿すると、「これは人種差別ではないか」という怒りの声が多数寄せられました。
 

キムチはスメハラになる場合も

キムチを頻繁にお弁当に入れて職場で食べている場合、その強い匂いが周囲に不快感を与えているかもしれません。
 
スメルハラスメント、略して「スメハラ」という言葉が示すように、匂いは五感に直接働きかけ、知らず知らずのうちに同僚にストレスを与える可能性があります。特にキムチのような発酵食品は、匂いが強いため、職場での食事の際には注意が必要です。
 
スメハラの原因は体臭や口臭、タバコだけでなく、食べ物の匂いも含まれるため、職場環境を考慮して、キムチの代わりに匂いの少ない食材を選ぶのも一つの方法です。
 

たくあんにも特有の匂いがある

今回代替案として挙げられているたくあんにも独特の匂いがあります。大根自体には強い辛味がないものの、おろすと酵素反応によって辛子油が生成され、その結果辛味が出るのです。
 
この辛子油が水と反応すると「メチルメルカプタン」や「ジメチルジスルフィド」といった匂い成分が発生します。たくあんの匂いや黄色く変色する現象は、大根に含まれる4MTB-GSLという辛味成分の元が化学反応を起こすことで生じ、これがたくあん特有の香りの原因となります。
 

キムチと白菜漬けの価格差

キムチと同じく白菜を使っているものの、キムチほど強い臭いがないのが白菜漬けです。白菜漬けは、毎日食べても飽きないお漬物として親しまれていますので、キムチの代わりにお弁当に入れてみてもいいでしょう。
 
総務省統計局のデータを基に、2024年9月時点の東京都における小売価格を調べたところ、白菜漬けは1キログラムあたり913円、キムチは1キログラムあたり1010円でした。このことからキムチと白菜漬けは同じ白菜を原料としていますが、キムチのほうが価格が高いということが分かります。
 
白菜漬けは毎日食べやすい点で親しまれているうえ、価格面でもやや手頃といえるでしょう。
 

臭いの元を取り除いたキムチがある

ご飯のおともにキムチを食べたいものの、臭いが周囲へ与える影響が気になる場合、おすすめのキムチがあります。
 
キムチの匂いの原因は、主にニンニクとニラです。これらは匂いが強い一方で、キムチの旨味の元でもあります。
 
「キムチを食べたいけど臭いが気になる」という方のために、漬物会社によってはニンニクを全く使用しないおいしいキムチを販売しているようです。冷蔵庫でもキムチの特有の臭いが残りにくいため、購入を検討するのもよいでしょう。
 

たくあんをキムチの代わりにするのは難しい

キムチは美味しいものの、強い匂いが周囲に迷惑をかける可能性があり、特に職場では注意が必要です。たくあんにも特有の匂いがあるため、必ずしもキムチの代わりになるとはいえません。
 
しかし、匂いの原因となるニンニクやニラを使わないキムチが販売されており、これらの選択肢を検討することで、特有の強い臭いを解消できるかもしれません。一度購入を検討してみるといいでしょう。
 

出典

総務省統計局 e-Stat　小売物価統計調査小売物価統計調査（動向編）2024年9月
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー