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令和6年から「相続登記」が義務化! 昨年父が亡くなりましたが、相続登記をしていません。この場合も“罰則”の対象になりますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月5日 5時10分

令和6年から「相続登記」が義務化! 昨年父が亡くなりましたが、相続登記をしていません。この場合も“罰則”の対象になりますか?

相続は時間と手間がかかり、専門的な知識が必要な手続きもあるため難しく感じる人も多いでしょう。特に、土地や建物といった不動産を相続して名義を変更する「相続登記」は複雑な場合や時間がかかる場合もあるので、つい放置してしまうケースもあると思います。   しかし、令和6年4月から「相続登記の義務化」が始まったため、一定期間を過ぎるとペナルティが発生する可能性があるので注意が必要です。   そこで本記事では、「相続登記の義務化」について解説していきます。義務化が始まる前に相続を開始した場合についても紹介していくので、相続登記をする際の参考にしてください。

期限内に手続きをしない場合はペナルティが発生する場合も

これまでの相続登記は任意に行えばよいものでした。しかし、不動産を相続したにもかかわらず登記をしない人が多かったため、所有者不明の土地が全国で増加し、問題となっています。
 
そこで、令和6年4月1日から相続登記が義務化されました。具体的には「相続を知った日から3年以内」に相続登記をしなければいけなくなり、正当な理由がない場合は過料が課せられます。正当な理由は以下のとおりです。


・相続人の人数が多く、必要書類や相続人の把握に時間がかかる場合
・遺言の有効性や遺産の範囲などが争われているため相続不動産の帰属対象が明らかにならない場合
・不動産を引き継ぐことになった相続人自身が重い病気やそれに準ずる状態の場合
・不動産を引き継ぐことになった相続人が配偶者からの暴力を受けている被害者で避難が必要な場合
・不動産を引き継ぐことになった相続人が金銭的に困窮していて相続登記の申請に必要な費用を負担できない場合

これらの理由がなく相続登記を期限までにしなかった場合は、10万円以下の過料が課せられるので注意が必要です。過料は行政上の制裁として課されるものなので前科にはなりませんが、大きな損害を被ることになります。無駄な負担が発生しないように期限を守るようにしましょう。
 

今回の改正の前に相続している場合

今回の改正の前に、「相続で不動産をすでに取得している場合も今回の義務化の対象」となります。そのため、事例のように義務化の前年に被相続人が亡くなっている場合も期限内に相続登記をしなければいけません。
 
この場合は、令和9年3月31日までに手続きをする必要があります。事例の場合も同様です。
 
もっとも、これまでは相続登記が任意であったために、登記簿では所有者が不明なこともあります。所有者が不明だと時間がかかってしまったり、手続きが複雑になってしまったりする恐れもあるので注意が必要です。
 
そのため、早めに登記簿を確認し、どのような手続きが必要なのか確認するようにしてください。場合によっては専門家に頼むことも考えましょう。
 

期限を忘れず早めに手続きしましょう

相続登記はこれまでは任意だったので、放置していた人もいると思いますが、早めに手続きするようにしましょう。
 
相続は時間がたつと、相続人の人数が変更になったり、手続きしなければいけない期間を過ぎてしまったりするので注意が必要です。相続登記についても社会問題になっているように所有者が不明になっていることもあり、手続きが複雑になる場合もあります。
 
そのため、専門的な知識が必要なこともあるので、司法書士といった専門家を頼ることも考えてみてください。義務化の期限を越えてペナルティが課せられないよう気を付けましょう。
 

出典

法務省 不動産を相続したらかならず相続登記
法務省 相続登記の申請義務化に関するQ&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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