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入社10年目の32歳で年収「420万円」です。同年代の平均に比べて低いほうでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月5日 1時50分

入社10年目の32歳で年収「420万円」です。同年代の平均に比べて低いほうでしょうか?

労働者の賃金や年収についての話題はしばしばニュースで取り上げられます。報道される平均年収と、今の自分の年収を比較したことがある人も少なくないでしょう。   今回は30代前半で年収420万円の労働者のケースですが、同年代の平均と比較すると、この金額は高い可能性があります。ただし労働条件によっては平均的な額になるかもしれません。   本記事では、30代前半の平均的な賃金をご紹介するとともに、年収を上げる方法も解説します。

30代前半の平均年収は約343万円

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、30~34歳の男女の賃金状況は表1の通りです。
 
表1

賃金
男性 30万2100円
女性 25万9600円
合計 28万6000円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成
 
男女平均では、30代前半の労働者が受け取る平均額は28万6000円でした。仮に同金額を1年間稼いだ場合、単純計算すると年収は343万2000円です。
 
今回のケースでは32歳で420万円を稼いでいるため、比較すると、同年代の平均より稼いでいるといえます。
 
しかし上記の平均賃金は「所定内給与額(時間外手当を除いた金額)」をまとめたものです。超過労働給与やボーナスなどは含まれていません。仮に年に2回40万円ずつボーナスを受け取り、かつ時間外労働の給与が発生すれば、前述の平均額は420万円を超えるでしょう。
 

平均賃金は諸要件によって異なる

上記の平均賃金額は、学歴や企業規模など、諸要件によって異なります。例えば同調査によると、学歴別の賃金概況は表2の通りです。
 
表2

賃金
(30~34歳の男女平均)
高校 25万8500円
専門学校 26万9700円
高専・短大 25万9300円
大学 30万9000円
大学院 36万200円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成
 
学歴が高いほど平均賃金額も上がっています。
 
また企業規模別に30~34歳の男女平均賃金額を見ると、以下のような結果でした。

●大企業:30万7300円
●中企業:27万7600円
●小企業:26万9000円

企業規模の大きさと平均賃金額が比例しています。
 
年収「420万円」が同年代と比べて低いかどうかは、このように比較対象によっても左右されるでしょう。
 

年収を上げる方法

年収を上げるためにできることはさまざまあります。代表的な方法は以下の通りです。
 

・転職する

現在より高い年収を出してくれる企業へ転職します。インセンティブ(成果に応じた報酬や人事評価)がある企業や、規模が大きな企業などへ移れば手取り額を増やせる可能性があります。
 

・資格取得やスキルアップを目指す

業務に役立つ資格を取ったり、技術を向上させたりすることで、手当や評価アップにつながるかもしれません。
 

・時間外労働を増やす

残業をしていないか時間が少ないと感じる場合、残業時間を増やして賃金を上げられます。
 

・副業をする

副業をすることが問題ないのであれば、副収入を得ることで合計の所得を増やせます。
 

・資産運用をする

給与とは異なりますが、NISA(少額投資非課税制度)をはじめ資産運用について学び取り組むことで、資産を少しずつ増やせる可能性があります。
 

年収420万円は同年代平均より高め。ただし労働条件による

30代前半で年収420万円を稼いでいる場合、同年代平均の所定内給与と比べると高めに思えます。しかし時間外手当や賞与などを加味すると、最終的に平均額が420万円を超える可能性もあるため、一概に高いか低いかは判断できません。
 
年収を上げたい場合は、転職したり、現在の職場で賃金を上げる努力をしたりなど、前述でご紹介した方法に取り組むといいでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査の概況 (3、7、8、9ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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