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米不足と価格高騰はなぜ起きた?「令和の米騒動」の原因とは

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月8日 4時50分

米不足と価格高騰はなぜ起きた?「令和の米騒動」の原因とは

令和6年になり、お米がなかなか入手できなくなったと感じている方もいるでしょう。特に、8月ごろには地震の影響などにより販売数が急増し、販売制限を設けているところもありました。   もしお米が足りなければ、使用するお米の量を減らすといった工夫が必要です。今回は、米不足が発生した要因やいつ終わるのか、お米の節約方法などについてご紹介します。

なぜお米は不足している?

米不足は複数の要因が重なった結果だと考えられています。最初の理由は、お米作り農家の減少と前年度の米の不作が挙げられます。
 
農林水産省「令和5年産水陸稲の収穫量」によると、令和5年産の水稲の作付面積は令和4年産よりも1万1000ヘクタール減少しました。作付面積の減少は、お米作りをする農家の方が減ったことを意味します。
 
令和5年は収穫量も減少しました。同調査によると、日照りの影響などにより令和5年度の収穫量は716万5000トンで、令和4年よりも10万4000トン少ない結果です。中でも、主食用のお米の収穫量は661万トンで令和4年よりも9万1000トン減少しているようです。
 
さらに、令和6年の夏には災害などの影響により販売数量が多くなっています。農林水産省の「米に関するマンスリーレポート(令和6年9月号)」によると、スーパーにおけるお米の販売数量は令和6年4月ごろまでは令和4年や令和5年と同様の動きをしていました。
 
しかし、5月ごろから販売数量が伸び始め、令和6年8月19日~25日の期間では前年比48.6%の増加です。これは、8月に南海トラフ巨大地震の臨時情報が出されたり、同月に地震や台風が発生したりしたことで、消費者がお米の買いだめを行ったことが要因のひとつと考えられます。
 
収穫数が減っているにもかかわらず、夏の災害などを理由に需要が急増したため、米不足が発生したといえるでしょう。
 
なお、価格もここ数年で上昇しており、相対取引価格が令和3年ではお米60キロあたり1万2804円でしたが、令和5年には60キロあたり1万5313円になりました。1キロあたりの金額で計算すると、令和3年では約213円だったのに対し、令和5年では約255円です。
 

米不足はいつ終わる?

昨年の収穫量が減少したお米ですが、令和6年度産の新米が収穫、販売されることで改善に向かうでしょう。9月ごろに新米が販売されるため、米の供給不足はなくなっていくと考えられます。
 
また、農林水産省の資料によると、令和6年産の作柄状況(生育や収穫の程度)は「良」と「やや良」が合計12道府県、「平年並み」も31都府県と多くの都道府県が平年並み以上と見込まれています。作柄状況の見込み通りであれば、お米の生産量や収穫量も増加するでしょう。
 

お米の量を節約するコツ

お米がなかなか入手できないときは、お米の量を節約した献立を考える必要があります。例えば、お米に雑穀やお芋を混ぜると米の量を減らしつつかさましが可能です。
 
また、お米以外の主食も検討しましょう。毎晩ごはんにするのではなく、時折パスタやパンに変更するだけでも、お米の使用量を節約できます。また、小麦粉を使えばお好み焼きなどメインのおかずと主食を同時に食べられるような料理もできるでしょう。
 

お米不足と価格高騰は収穫量の減少と需要の急増が一因と考えられる

米不足や価格高騰の原因としては、米農家が減少していることや令和6年にお米の買いだめが発生したことなどが考えられます。特に、令和6年8月には前年比約50%多い販売量が計測されました。
 
米不足はずっと続くわけではなく、新米の供給により改善していくでしょう。お米の生育状況も平年並み、あるいは平年並み以上と見込まれている都道府県が多く、今後供給量が増加すると考えられます。
 
米の供給量が足りないときは、使用するお米の量を減らしたり主食を変更したりすると、節約できるでしょう。
 

出典

農林水産省 令和5年産水陸稲の収穫量
農林水産省 米に関するマンスリーレポート(令和6年9月号) 今⽉の特集(1)(2)米の価格の推移(3)スーパーでの販売数量の推移(POSデータ)(6ページ)、今⽉の特集(2)令和6年産水稲の8月15日現在における作柄概況(8ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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