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会社の「財形貯蓄」って利用すべきですか? 貯金は毎月自分でしているのですが、なにか“お得”なこともあるのでしょうか? 転職先ですすめられて迷っています

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月8日 5時10分

会社の「財形貯蓄」って利用すべきですか? 貯金は毎月自分でしているのですが、なにか“お得”なこともあるのでしょうか? 転職先ですすめられて迷っています

会社によっては、福利厚生の一部として「財形貯蓄」を行っているところもあるでしょう。「財形貯蓄」という名前からもわかる通り、「貯蓄」性のある制度ですが、「貯蓄なら自分で銀行の口座に貯めている」という人も多くいるでしょう。   個人で銀行に貯蓄するのと違って、財形貯蓄にはどのようなメリットがあるのでしょうか。本記事では「財形貯蓄」についての紹介と、個人貯蓄と比較してどういった利点があるかについて解説していきます。

財形貯蓄とは

財形貯蓄制度は、会社員や公務員が加入できる貯蓄制度のことで、正式には「勤労者財産形成貯蓄制度」といいます。この制度は、会社員や公務員の資産形成を企業と国が支援するもので、住居購入費や退職後の生活をサポートする目的があります。
 
財形貯蓄制度では、会社員や公務員の給与から毎月あるいはボーナス時などに一定額ずつ天引きする形で、給与の一部を個人に代わって企業や国が長期間にわたって積み立ててくれます。
 

財形貯蓄の種類

財形貯蓄制度は大きく3つに分けられ、使途が自由な「一般財形貯蓄」、使途目的が限定的な「財形住宅貯蓄」と「財形年金貯蓄」があります。
 
「一般財形貯蓄」は、ほかの財形貯蓄と比べて短期間である3年から積み立てられ、自由な目的で始めることができます。貯蓄後の使い道にも制限はありません。結婚資金でも、子どもの教育費でも、海外旅行を目的としていても問題ないのです。
 
一方、「財形住宅貯蓄」は住宅購入やリフォームを目的として積み立てられるものなので、この目的以外に使用することはできません。積立期間は原則5年以上ですが、住宅購入・リフォームのためであれば、5年未満で引き出すことも可能です。
 
「財形年金貯蓄」は老後の資金形成を目的としたものです。60歳以降に5年間以上の期間、年金として受け取ることができますが、財形貯蓄を5年以上積み立てることが条件となっています。
 

財形貯蓄のメリット

個人貯蓄と比べて、財形貯蓄には次のようなメリットがあります。

●貯蓄性が非常に高い
●税制上のメリットがある

財形貯蓄は、貯蓄額が給与から天引きされます。個人貯蓄だと、「今月は使いすぎたから貯金額を減らそう」と毎月の貯蓄額がバラバラになることもありますが、財形貯蓄の場合は毎月自動的に決まった額が貯蓄されるので、安定して貯蓄をすることができます。自分で銀行を訪れたり振り込みをしたりする手間がかからないのもメリットです。
 
また、財形貯蓄は引き出しや解約時には、勤務先や金融機関に申請の手続きが必要で、簡単に引き出すことができません。手続きが面倒なことは一見デメリットにも思えますが、この「引き出しにくさ」は、貯蓄性の高さにつながるともいえるでしょう。
 
通常、金融機関で預金をする際、預け入れしている元本から生じた利息に対して税金がかかります。しかし、目的財形貯蓄である「財形住宅貯蓄」と「財形年金貯蓄」の場合は、これらを合算して元利合計550万円に対する利息等(財形年金の保険型は払込保険料385万円まで)が非課税となります。そのため、銀行に預けるよりも税制上のメリットを受けることができるのです。
 

長期の貯蓄なら財形貯蓄がお得!

財形貯蓄は、個人貯蓄と比べて長期的に安定して貯蓄ができるだけでなく、税制上のメリットもあります。ただし、財形貯蓄は簡単に引き出すことができないので、「急な入用」には対応できないこともあります。個人貯蓄と財形貯蓄を上手に使い分けて、あなたに合った貯蓄をおこないましょう。
 

出典

厚生労働省 財形貯蓄制度
 
執筆者:渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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