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家族旅行中に「ホテルの送迎車」を利用したら「料金」を請求されました。これって「白タク行為」に該当しますよね…?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月11日 4時10分

家族旅行中に「ホテルの送迎車」を利用したら「料金」を請求されました。これって「白タク行為」に該当しますよね…?

「ホテルの送迎車を利用して料金を請求された場合、白タク行為に該当するのでは?」と疑問に感じる方もいるでしょう。   許可のない車を使って、人を輸送する行為は違法です。家族旅行中にそのような事態になり、不安になる方もいるでしょう。今回は、白タク行為の概要や罰則について解説します。

白タク行為とは

白タク行為とは、白ナンバー(自家用車登録のナンバープレート)をつけた車による無許可の営業行為です。日本では、原則として許可のない車が有償で旅客を輸送することはできません。
 
許可を得ている車両は緑ナンバーをつけるため、白ナンバーの車でタクシーと同様の行為をすると白タク行為と呼ばれます。「ホテルの送迎車を利用したら料金を請求された」場合、該当する車が白ナンバーをつけていると違法行為の可能性があります。
 

自家用車で禁止されている行為

ホテルが所有する自家用車(白ナンバーの車)で禁止されている行為は、以下の通りです。


・宿泊客や利用客を有償で送迎する
・ホテルやそのほかの自己施設を利用しない人を輸送する
・最寄りの駅やバス停留所を超える場所まで送迎する
・観光案内を含めた送迎をする

以上のように、有償での送迎やホテルに関係のない人の送迎は禁止されています。さらに、最寄り駅を超えるような遠距離の送迎や観光案内などの過剰サービスも禁止です。
 
また、有償とは現金の受け取りに限らず、物品による報酬も含まれます。「ガソリン代」と称し、実費を受け取る行為も有償とみなされます。
 
実際に報酬を受け取っていない状態でも、契約を結んだり合意があったりする場合、加えて送迎の有無で宿泊代や飲食代に違いがある場合も「有償での送迎」とみなされ、禁止行為に該当するとされています。
 

白タク行為による罰則

白タク行為は、道路運送法により禁止されています。そのため、以下の罰則が与えられる可能性があります。


・3年以下の懲役
・300万円以下の罰金

白タク行為を行うと、運転手はもちろんのこと、白タク行為と理解していながら運行を指示したホテル側も道路運送法違反として罰せられる可能性があります。
 
また、ホテルが所有する自家用車の運転手は、自家用であれば二種免許は必要ありません。しかし、有償で旅客を輸送する場合は、二種免許が必要です。
 
白タク行為が発覚した際の運転手が二種免許を持っていない場合は、道路交通法の無免許運転に該当し、3年以下の懲役または50万円以下の罰金の処罰を受ける可能性があります。
 

白タク行為の危険性

白タク行為を行った運転手や事業主は処罰を受ける可能性がありますが、利用者は白タク行為の認識の有無に限らず処罰はないようです。
 
しかし、白タク行為は許可を得ずに営業しているため、万が一事故が起きた場合に適切な損害賠償がなされないおそれがあります。けがをした場合の治療費や、損害額を利用者が全額負担することになりかねません。
 
また、白タク行為をする運転手は二種免許を持っていない可能性があり、事業主も安全に対する処置をとっていない可能性があります。具体的には、定期的な車両点検やアルコールチェックなどです。
 
知らずに乗って危険な目に遭うリスクがあるため、白タク行為の疑いがある車両に乗車することはやめましょう。
 

ホテルの送迎で料金を請求された場合は白タク行為の可能性がある

ホテルの送迎車を利用して料金を請求された場合は、白タク行為の可能性があります。白タク行為が発覚した場合は、運転手や事業主に罰則はあるものの、利用者は白タク行為の認識の有無に限らず罰則はないようです。
 
しかし、白タク行為は許可を得ずに営業を行っている悪質な業者の可能性があるため、事故や損害が起きた場合の賠償責任を果たしてもらえないおそれがあります。白タク行為の車に乗ることは危険なため、白タク行為の疑いがある場合は乗車は避けましょう。
 

出典

e-Gov法令検索 道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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