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若者の心理をついた勧誘に注意!成人すると生まれる「責任」を自覚しよう 

ファイナンシャルフィールド / 2019年1月15日 9時15分

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2022年4月1日より、成人年齢を18歳に引き下げる改正民法が施行されます。成人すると契約にあたって親の同意は必要なく、自らの責任でさまざまな契約ができるようになります。つまり、自分の意思でもって自由に契約することができるのです。   一方で、親の同意なく行った契約は原則取り消せるという「未成年者の契約取消権」は、18歳、19歳には適用されなくなります。  

今までは法律が守ってくれていた?!

消費生活相談データベース(PIO-NET)*によると、契約年齢が15歳~19歳の相談件数と比べて、契約年齢が20歳~24歳の被害相談件数は約2倍となっています。これは、「未成年者取消権」による抑制効果が一定程度あったものと推察できます。
 
若者を狙う側(騙す側)からすると、せっかく契約させることができても、後で取り消されるリスクがあるのであれば、最初から狙いませんよね。
 

*:全国の消費生活センターと国民生活センターに寄せられた消費生活相談
 

若者の心理をついた勧誘に注意!

成人すると自由に契約ができる一方で、トラブルになった場合の責任は自分自身が負うことになります。成人になったばかりの若者を狙う悪質業者は後を絶ちません。今後は、一番人生経験が浅く、知識の乏しい18歳、19歳が、悪質業者から狙われることになるでしょう。
 
(事例)
エステのモニターに勧誘された。普通なら働いておらず収入のない高校生に、高額なエステ代など出せるはずがないのだが、今回は体験モニターだということで、なんと1,000円だという。
 
お店に行ってみると、引き続き3か月15回コースを勧められた。約30万円と高額なので、一度帰って親に相談したいと言ったのだが、キャンペーンは今日までで、今日なら半額になるという。18歳から親の同意なしに契約ができるようになったので、ここで決めてはどうか、と言われ、契約してしまった。
 
3回ほど施術を受けたが、効果が見られないので、解約を申し出たが、オイルやドリンク代として10万円請求された。
 
現在なら18歳には「未成年者の契約取消権」がありますが、法改正後は、18歳が親の同意なしにした契約を無条件に取り消すことはできません。なかには、未成年者に対して、成年と偽り契約をさせるケースもあります。そのような事例は、今後はより低年齢化していくでしょう。
 

「法定代理人」とは誰のこと?

「未成年者の契約取消権」には、以下のすべての要件が必要です。
●契約時の年齢が20歳未満
●未婚である(婚姻の経験がない)
●法定代理人の同意がない
 
ここでいう「法定代理人」とは親権を有する者で、父母どちらか一方ではなく、両方の同意が必要です。親が離婚している場合は、親権を有する親の同意が必要になり、親権者がいないときは、未成年後見人が法定代理人となります。
 
契約取消の請求は、未成年者本人からでも親権者からでもできます。ハガキなどの郵便を利用する際は、記録の残る手段で行いましょう。
 
Text:黒澤佳子(くろさわよしこ)
CFP(R)認定者、中小企業診断士
 
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