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日本よりも活気にあふれている 新興国への投資の注意点

ファイナンシャルフィールド / 2019年1月15日 10時20分

日本よりも活気にあふれている 新興国への投資の注意点

生まれてはじめて、所用でフィリピンに滞在していますが、日本とは比較にならないほどの人口密度、活気を目の当たりにして、新興国投資について考えてみました。  

新興国の中では高いGDP成長率

もっとも顕著に感じられたのは、人、とくに若者の多さ、そして活気です。
 
筆者は海外からの外国人留学生に接する機会も多いのですが、彼らがこぞって口にするのは、「日本はクリーンである」「電車で2分の遅れをわざわざ謝罪する」「電車に乗るときに整然と並んでいる」という3つの感想ですが、フィリピンに来てその理由がよくわかりました。
 
マニラ市内では、いたる所にゴミの山が渦高くできていて、いくらテレビなどでそのような光景を見慣れていても、現実に目の当たりにすれば、違和感を覚えざるをえませんでした。
 
大きな落書きや、建設中でとん挫したのではと思われるようなビルや住宅。日本が「静」であるとすると、フィリピンはまさに「動」です。さすが、IMFの発表したGDP成長率でベトナムと並ぶ6.9%の実績を上げた国というのも納得です。
 

Wi-Fi通信網は遜色ないのに現金主義

しかし、大きなアンバランス感を覚えたのが、Wi-Fiと現金主義。事前に日本で調べたところ、あらゆるところでWi-Fiが整備されていたので、ステレオタイプ的に「では、カード決済も当たり前にできるはず」と安易に考えてしまいました。
 
実際現地に来て、カード決済ができるのは大型ショッピングモールぐらいで、ほとんどが現金決済。
 
近年、クレジットカードはもとより、交通系やコンビニエンスストア発行のプリペイドカードなどを使って買い物をするのが普及しているので、現金を持ち歩かなくてもカードさえあれば事足りる生活に慣れている身にとっては、いちいちATMを探し、しかも国際キャッシュカードでなければ現金が引き下ろせないという事実に直面し、先進国と新興国の間の壁と同時に成長の機会を感じました。
 

成長の余地は大きいが、成長を促す政治的安定性を確認するのは必須

確かに、通信はデータの双方向のやりとりですから、いくら先進国で基地局が充実していても、それを受け取る相手側にも基地局網がなければ成立しないわけで、新興国でも進んだ先進国に合わせざるをえないという事情でしょう。
 
これに比べて現金決済、カード決済をするかしないかは、相手に合わせる必要性は通信に比べれば低くなります。故に、目に見える商業施設や住宅以外にもまだまだこの分野では成長の余地はあると感じます。
 
しかし、やはり国の成長の基盤になるのは政治的安定性です。ここが盤石であることを確認することが前提条件です。
 
Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
 
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