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企業型確定拠出年金を利用しており、掛け金を毎月3250円支払っています。辞めるか続けるか迷っているのですが、企業型確定拠出年金のデメリットはありますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月13日 7時0分

企業型確定拠出年金を利用しており、掛け金を毎月3250円支払っています。辞めるか続けるか迷っているのですが、企業型確定拠出年金のデメリットはありますか?

所得税の節税効果の高い「企業型確定拠出年金(通称DC)」を導入している企業があります。   DCは勤務先の企業が掛け金を出してくれますが、従業員が上乗せ拠出する「マッチング拠出」に対応している場合があります。   マッチング拠出を利用した場合と給料として受け取る場合でどのように変わるでしょうか? 解説していきます。

企業型確定拠出年金(DC)の概要

企業型確定拠出年金は、勤務先の企業が福利厚生の一環として実施しているもので、企業が掛け金を拠出し、それを従業員が運用して老後資金の資産形成をするという制度です。
 
掛け金の運用は、定期預金といった元本保証のもの、投資信託といった値上がり益が期待できる反面、損失を被るおそれのあるものがあります。購入する商品や掛け金の配分の見直し・変更は従業員が選択するため、将来受け取れる金額は変動する仕組みです。
 
掛け金は全額所得控除の対象となるほか、受け取る際も節税効果の高い「退職所得」で受け取ることができますが、その一方で、開始年齢は原則60歳から75歳までの希望する時期であり、原則65歳になるまで掛け金を受け取ることができません。
 

マッチング拠出を続けたほうが良いか?

DCの制度上の制約として掛け金を長期間引き出すことができないので、マイホームの購入や子どもの養育費といった他の資金用途に充てることができません。
 
現役世代は状況の変化も大きく、マネープランも柔軟に設定する必要があります。結婚・出産・マイホームの取得といったさまざまな理由により老後生活のための資産形成を中断せざるを得ないケースもあります。
 
こうした場合はマッチング拠出の金額を減らしたり、掛け金の支払いを止めてしまったりすることも選択肢となりますが、DCは現役世代しか掛け金を拠出することができないので、家計収支の見直しを優先して拠出金額の見直しは最後の手段とするほうがよいでしょう。
 

マッチング拠出をやめても良いケースもある

逆にマッチング拠出をやめてしまったほうが良いケースもあります。DCには掛け金の長期間の拘束以外にもデメリットがあります。
 
まず、手数料負担が大きいことです。DCの手数料は年金基金に支払う「事務手数料」と信託銀行に支払う「資産管理手数料」があります。また、運用商品は基本的に投資信託となるのでこちらも手数料がかかります。
 
次に運用商品が限られることです。DCは掛け金の運用を金融機関が選択した定期預金・金融商品の中から指図することになります。
 
DCの元本変動の商品は投資信託が主で、現物株式や公社債などの債券は選ぶことができません。現在は値上がり益に課せられる所得税が非課税となる「NISA制度」も利用することができます。
 
NISA制度ならば、NISA口座を開設する金融機関によっては口座維持手数料・売買手数料が無料であったり、拠出した資金もいつでも引き出せたりするため突発的な資金需要にも応えることができます。
 
また、DCに比べ運用商品の選択肢が広く、現物株式を取得することもできるので、コストを抑えつつより柔軟な資産形成を進めることができるようになるので、マッチング拠出をやめてしまっても問題ないでしょう。
 

まとめ~DCのマッチング拠出をやめてしまっても良い場合とは~

DCは節税効果もあり老後資金の準備に適した制度です。マッチング拠出が難しい理由が資金難であれば、まず家計を見直すなどしてできるだけ拠出を維持できるようにしたほうがよいでしょう。
 
逆にマッチング拠出をやめてしまったほうがメリットが大きいケースとして、NISA制度を利用するなど、柔軟な資産運用を行う場合があります。
 
老後資金は人生の最終盤で必要となるお金です。その頃になると加齢や健康状態によっては収入を得ることが難しくなっているおそれがあり、老後貧困や資金不足を家族に補ってもらうことにもなりかねません。「まだ先の話だから…」と先送りせずしっかりと資金準備を進めておくようにしましょう。
 
執筆者:菊原浩司
FPオフィス Conserve&Investment代表

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