「お金のためにどんな仕事でも続ける」お金に振り回される生活からの脱却
ファイナンシャルフィールド / 2019年1月17日 9時0分
子どもを幼少期から塾に通わせ、受験勉強を繰り返し、有名大学に行かせようとするのは、ひとつに優良企業に就職させたいという理由があります。上場の優良企業ならば、給料や退職金は高く、倒産リスクは低く、福利厚生が整っています。 名の知れた企業に就職し、定年まで勤め上げれば、子の生活は安定し、親としても鼻が高い。子は高収入を得るために、20歳過ぎまで努力を重ね、勉強し続けます。
お金のためにどんな仕事でも続ける
最近、ブラック企業、ブラックバイトなどの名称を聞くことが多くあります。これらの企業では、労働に対する賃金の未払いが行われているようです。
おそらくこのような職場では、上司から過度の責任を負わされ、厳しい叱責が浴びせられているのでしょう。そんな職場なら辞めたほうがいいと、誰もが思うことです。
しかし、「自分が半人前だから」「辛抱が足りないんだ」「辞めると同僚に迷惑がかかる…」といった思いから、なかなか辞められない人もいるのではないでしょうか。
「次の就職先でも、仕事を転々と変える者は辛抱強さが足りないと、マイナスの評価を受けるだろう」そう考えてしまい、転職に二の足を踏みます。
さらに、仕事を辞めれば来月からの生活が成り立たず、自己都合退職ならば3ヶ月は失業保険の基本手当もありません。自分の生活を守るためには、辞めたくても容易に辞めるわけにはいかないのです。
そんな憂うつな状態が続けば、やがて病気になることもあるでしょう。長時間労働が続けば、冷静に先のことを考えることもできません。お金のために身も心も傷つき、お金によって振り回される人生になってしまいます。
お金に振り回される
仕事にストレスを感じると、楽をして儲けたいと考えますよね。そこで思い浮かぶのが、宝くじやギャンブル。外れることのほうが多いですが、必ず当たっている人はいます。次は自分の番だと勝手に思い込み、ワクワクドキドキしながら結果を待ちます。
ギャンブルの最中はすべてを忘れて夢中になれるので、幸せな時間を過ごせます。宝くじやギャンブルでお金儲けができるならば、ストレスを感じながら仕事をすることなど、考えられません。
その考えがエスカレートしていくと、お金が稼げればどんな仕事でもよくなり、善悪の境界がグレーになります。お金を稼ぐことを優先すれば、違法・合法はどうでもよくなります。自分勝手で、自分の得しか考えません。
世の中では、お金持ちが勝ち組で、貧乏人が負け組と分類されがちです。一代で財を成す人もいますが、多くはお金持ちの家に生まれたから、子や孫もお金持ちになります。
そうなると、貧乏な家に生まれたことや、お金のない親を恨めしく思います。貧乏であることに劣等感を覚え、みじめな気分になります。お金を基準に考えると、他人と比べてネガティブな思考に陥ります。
お金とは適度な距離感を保ち、お金第一の考えを捨てることです。自分で稼げるだけで満足する、「足るを知る」ことで、お金に振り回されなくなります。
そうなるためには、他人と比較しないことが大切です。世の中のランキング、平均値を見ながら、自分と比較するのはやめましょう。仮に自分が平均以上であっても、上には上がいます。平均以下だからといって、劣等感を抱くのは寂しいものです。
自分が感じる充実感、満足感を基準に考えると、お金は手段であり道具であると思えてきます。
執筆者:手塚英雄(てづか ひでお)
有限会社テヅカプラニング 代表
CFP(R)認定者 1級ファイナンシャルプランニング技能士 証券外務員
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