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【ついに来た!】「社会保険適用拡大」のことが結局よく分かっていないけど、私は「年収130万円」だから関係ないですよね?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月16日 4時40分

【ついに来た!】「社会保険適用拡大」のことが結局よく分かっていないけど、私は「年収130万円」だから関係ないですよね?

ここ数年、パートで働く人々は「社会保険制度」に翻弄されているのではないでしょうか。ニュースなどで情報を小耳にはさむたび、「ついに自分にも影響が!?」と心配してしまう人も多いでしょう。   本記事では、2024年10月から拡大された社会保険の適用範囲について、分かりやすく解説します。

【これまで】社会保険に加入しなくてよいのは年収106万円または130万円未満

2024年9月までは、社会保険に加入しなくてよい年収は「年収106万円未満」または「年収130万円未満」です。なぜ2つあるかというと、会社の規模によって年収のラインが異なっていたからです。
 
年収106万円未満に該当するのは、従業員数101人以上の会社に勤めている人です。年収130万円未満に該当するのは、従業員数100人以下の会社に勤めている人となります。
 
なお、年収106万円というのは、月々の給与が8万8000円以上という要件から来ている金額です。正確には「年収105万6000円未満」ですね。
 
ちなみに、月収10万円の人が半年で退職したら年収換算では60万円だからだといって、社会保険に加入しなくてよいというわけではないので注意しましょう。在職期間中は社会保険の対象です。
 
そして、年収106万円以下については、次のとおりもう少し細かい要件があります。


・所定労働時間が週20時間以上
・2ヶ月を超える雇用の見込みがある
・学生でない

これらを1つでも満たさない場合は、年収106万円以上であっても社会保険の対象にはなりません。
 

【2024年10月以降】年収106万円以下は従業員数51人以上に

2024年10月1日以降、社会保険の適用範囲が拡大されました。その拡大内容は、「年収106万円以下」条件に当てはまる企業が、これまでの従業員数101人以上から51人以上になったことです。
 
「なんだそれだけか」と思うかもしれませんが、これが地味に大きな改正で、中小企業で従業員101人以上となると、それなりの規模の会社に限られますが、51人以上となると一気に該当する会社が増えるでしょう。
 
図表1


厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト
 

社会保険の扶養のままでいるためには

これまで、年収130万円であっても、従業員数51人以上の会社で働いていることで社会保険に入らずに済んでいた人が、10月以降も扶養のままでいるために考えられる対策は以下のとおりです。


・月収を8万8000円以下にする
・労働時間を20時間未満にする

しかし、いずれも年収を減らす行為である点には注意しなければなりません。社会保険料を覚悟で稼ぎ続けるのか、年収を減らしてでも社会保険を免れるかの選択になるでしょう。
 

いずれパートでも全員が社会保険加入になるかも

国は増え続ける社会保障費の財源確保に頭を悩ませています。2016年から始まっている段階的な社会保険の適用範囲拡大のゴールは、すべての労働者を社会保険の対象にすることかもしれません。
 

まとめ

2024年10月からは、従業員数51人以上の会社で働いている人は、年収106万円未満でなければ社会保険の適用対象となります。従業員数が50人以下の会社であれば、年収130万円であっても社会保険の扶養のままでいられます。
 
ただ、国の方向が「扶養制度の縮小」に向かっているため、今回の改正では免れたとしても、近いうちにまた次の壁ができるかもしれない点は知っておきましょう。
 

出典

厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト
日本年金機構 短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大
 
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士

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