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「マンションが買った値段よりも高く売れた」というチラシがよく入ります。本当に買った価格よりもたくさんのお金が手元に残るのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月17日 5時10分

「マンションが買った値段よりも高く売れた」というチラシがよく入ります。本当に買った価格よりもたくさんのお金が手元に残るのでしょうか?

「マンションが買ったときよりも高く売れた」などとうたっているチラシを見たことがある方は少なくないのではないでしょうか。このチラシのように、実際にマンションが購入時より高く売れたケースはあると聞きます。   今回は、マンションの価格の推移やなぜ手元に残るお金が購入時の価格を上回るのか解説します。

マンションの価格推移について

マンションの平均価格は年々上昇しているといわれています。その理由としてはいくつかあり、社会情勢が大きく影響しているとされています。
 
令和5年に発表された、国土交通省の「住宅経済関連データ」ではマンションの平均価格が年々上昇しており、首都圏のマンション平均価格は平成15年~令和4年の間で約4000万円から約6000万円と約2000万円も値上がりしており、1.5倍の価格上昇です。
 
以下、3つがマンションの価格上昇の要因と考えられます。
 

建築資材や人件費が上昇した

1つ目は物価高、人材不足による建築資材や人件費の上昇です。建築資材はコロナ禍より急激に値が上昇し始めたといわれています。
 
一方、一般社団法人日本建設業連合会の調べによると、建設業の人材は平成16年~令和5年まで減少傾向にあることが分かります。人材減少の理由からよりいい人材を募集するため給与水準が引き上げられ、人件費上昇につながったとされ、今後も続く見込みです。
 

円安により海外投資家の購入が活発化した

2つ目は、昨今のさまざまな要因から大幅な円安となり、日本の不動産が割安で購入できることにより、海外投資家の購入が活発になったからとされています。
 
今では、不動産の内見はオンラインで手軽にできます。海外投資家へは比較的高値で販売できるとされており、コロナ禍で来日できなかった海外投資家も簡単に内見し購入することができるため、円安が続く今後も活発的な購入は続くでしょう。
 

テレワークの普及により住み替えの必要性が高まった

3つ目は、コロナ禍によりテレワークが普及したことです。
 
テレワークをするには、ある程度落ち着いて仕事のできる環境が必要です。例えば、自宅で仕事をするのにあたって仕事部屋の確保をしたり、仕事内容によっては機材などの設備を整えたりしたいと思う方も出てくることから中古マンションを購入するケースがあるようです。
 

売却時に手元に残る金額をシミュレーション

マンション売却時にどのような費用がかかり、最終的にいくらお金が手元に残るのか気になる方もいることでしょう。売却後の資金計画を立てるためにも、手元に残る金額のシミュレーションは大切です。
 
売却後の手取り額の計算は「売却金額-(手数料+税金+そのほか費用)」です。今回は、「手数料・税金・そのほかの費用」にあたる3つの内容を簡単に解説します。
 

手数料

マンション売却にかかる手数料はいくつかありますが、一例として以下の3つを解説します。


・仲介手数料
・司法書士への報酬費用
・住宅ローンを一括返済する場合の手数料

仲介手数料は、宅地建物取引業法にて上限額が定められているため、売却価格によって上限が異なります。マンションの売却価格に対する手数料の上限は以下の通りです。


・200万円以下:売却価格×5%+消費税
・200万円超~400万円以下:売却価格×4%+2万円+消費税
・400万円超:売却価格×3%+6万円+消費税

※売却価格は税抜き価格で計算するものとします

司法書士には一般的に抵当権抹消手続きなどを依頼します。報酬としては、一般的には1万5000円~2万円が相場となっているようです。
 
住宅ローンを一括返済する手数料は借入先によって異なります。なかには、無料のケースもあるとのことですが、一般的には数万円でしょう。
 

税金

マンション売却にかかる費用のなかで、税金は大きな割合を占めるでしょう。売却時にかかる税金は、以下3つです。


・印紙税
・登録免許税
・譲渡所得にかかる税(所得税+住民税+復興特別所得税)

印紙税は、売買契約書などの「課税文書」と呼ばれる書面に必要な税金で、マンション売却金額に多いとされる1000万円超5000万円以下だと2万円必要です(2024年4月1日以降)。
 
登録免許税は、不動産の売買時などに納める必要があります。住宅ローンで購入した不動産を売却する場合は、税額は土地、建物といった不動産一つにつき1000円かかります。マンションを売却する際は、建物と土地の最低2つを売ることになるので基本的には2000円は必要になるでしょう。
 
譲渡所得にかかる税とは、マンション売却などの不動産売却によって利益が出た際に課税される税金です。譲渡所得は、所得税・住民税・復興特別所得税を合算した額で求められ、売却した不動産の所有期間が5年以下の場合39.63%、5年を超える場合は20.315%と定められているようです。
 

そのほかの費用

マンション売却した際にかかる費用は手数料・税金のほかにもあります。


・引っ越し費用
・証明書類発行費用

マンションを売却し住み替える場合は引っ越し費用がかかるでしょう。引っ越しは荷物の量にもよりますが、10万円~30万円ほどでしょう。移動距離や時期、移す荷物の量によって金額は変動します。
 
不動産を売却する際は、住所や所有権の変更を行うため、印鑑証明、住民票などの証明書類を提出する必要があります。書類を取得するのに必要な費用はそれぞれ300円~400円ほどといわれています。スムーズに売却を行うためにも事前の必要書類の準備がおすすめです。
 

マンションの価格が上昇しているからこそ売却のチャンスも

昨今、さまざまな理由からマンションの購入価格が高くなっていることが分かりました。このことから、売却時には昔と比べて高値がつくことが想定できるでしょう。
 
もちろん売却にはさまざまな手続きが必要であり、そこでは税金を始めとする費用がかかります。しかし、購入時より高値で売れるからこそ、手元に残るお金は増えるわけでありさらにいいマンションに住み替えることも可能になるでしょう。
 

出典

国土交通省 令和5年 住宅経済関連データ<2>住宅建設の動向 3.マンションの推移(8)
一般社団法人 日本建設業連合会 建設業デジタルハンドブック 4.建設労働
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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