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友人は「炊飯器の保温機能を使うとお得」といって、朝に「1日3食分」まとめて炊くそうです。冷凍して食べるときに「レンチン」するほうが電気代が安いと思うのですが、実際“節約”になるのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月20日 4時30分

友人は「炊飯器の保温機能を使うとお得」といって、朝に「1日3食分」まとめて炊くそうです。冷凍して食べるときに「レンチン」するほうが電気代が安いと思うのですが、実際“節約”になるのでしょうか?

毎食ごとに炊飯器でご飯を炊くのは手間がかかると考え、朝にまとめて炊いてしまうという人も多いかもしれません。   ただし、保管の仕方は人それぞれ。保温機能を使って夕食までに食べきるという人もいれば、保温機能は使わずに小分けして冷凍保存し、食べる前に電子レンジで解凍するという人もいるでしょう。   いずれの方法も、どのくらい電気代がかかるのか気になりますが、「保温機能を使って置いておく」のと、「毎回食べる前に電子レンジで解凍する」場合では、どちらが節約になるのかを解説します。今回は朝に「1日3食分」の量をまとめて炊き、夜帰宅後に食べることを想定して15時間ほど保温機能を使うものとします。

炊飯器でお米を炊いて保温すると電気代はいくらかかる?

炊飯器は種類が多く、価格帯も数千円から場合によっては数十万円以上することもあり、家電量販店などの売り場に行くと迷ってしまう人も多いかもしれません。種類は大きく分けて「マイコン炊飯器」「IH炊飯器」「圧力IH炊飯器」「ガス炊飯器」があります。
 
本記事では、高性能機能でお米の旨味を引き出す「圧力IH炊飯器」でシミュレーションしてみましょう。これは「圧力IHジャー炊飯器」と呼ばれることもあります。
 
各電化製品の電気代は「消費電力 (キロワット)×使用時間×電力料金単価」で計算できます。電気料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している「31円/キロワットアワー」(2022年7月改定)を使用します。
 
例えば、象印マホービン株式会社が提供している「圧力IH炊飯ジャーNW-WA18」の「1回あたりの炊飯時消費電力量(ワットアワー)」は180ワットアワー(0.18キロワットアワー)となっており、5.58円の電気代がかかります。
 
また保温機能を使う際にも電力を消費します。前述の象印製の炊飯器であれば「1時間あたりの保温時消費電力量(ワットアワー)」は22.3ワットアワー(0.0223キロワットアワー)であり、1日15時間保温すると約10円の電気代が発生します。
 
「1日1回炊飯・15時間保温」を続けると、1日あたり約15.58円、年間で約5686円の電気代がかかる計算となります。なお炊飯器の機種や性能、使用環境などによって電気代は大きく変わることもあります。
 

冷凍ご飯を電子レンジで温めると電気代は高くなる?

まとめて炊いても炊飯器の保温機能は使わず、ラップや専用タッパーなどで冷凍保存して食べる前に解凍する場合は、どのくらいの電気代がかかるのでしょうか。
 
例えば、消費電力「1.2キロワット」の電子レンジを使用して3分間温めると1回あたり約1.8円かかります。解凍回数は昼と夜の「1日2回」とすると、年間1314円です。
 
電子レンジとは別で炊飯器でご飯を炊くための電気代もかかります。さきほどの象印の圧力IH炊飯ジャーの事例では1回あたり5.58円、年間で約2036円の電気代がかかることがわかっています。つまり、炊飯器でお米を炊いて食事の度に電子レンジで解凍する方法だと約3350円の電気代がかかります。
 

使用環境によって電気代は大きく変化する

今回の事例では、15時間保温し続けるよりも、冷凍保存して食べる前に電子レンジで解凍したほうが電気代は抑えられることがわかりましたが、使用環境によって電気代は大きく異なることもあります。
 
例えば、茶碗1杯分のご飯を1時間程度保存するなら保温機能でもいいかもしれませんが、1日中など長時間になる場合は保温機能を切って、冷凍保存したほうが電気代の節約につながる可能性が高いといえるでしょう。資源エネルギー庁の資料でも「ご飯を炊飯器で保温するには、4時間までが目安」とされています。
 

まとめ

本記事では、炊いたお米を保存するとき、炊飯器の保温機能を使って放置するのと冷凍保存して毎回食べる前に電子レンジで解凍する場合では、どちらが電気代を節約できるのかを解説しました。
 
電気代の節約という観点も大切ですが、季節によっては長時間保温することで衛生環境が悪化して、健康への影響が懸念される可能性もあります。手間と美味しさのバランスを考えながら保温と冷凍保存を臨機応変に使い分けてみましょう。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくあるQ&A_Qカタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
経済産業省資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ2023年版
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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