Web通帳を見たら1ヶ月以上前に覚えのない金額が引かれていました。クレカの不正被害に遭ったかもしれませんが、届け出は間に合いますか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年10月22日 5時0分
買い物や食事、ネットショッピングなど、クレジットカードを日常的に利用する人も多いのではないでしょうか。現金を持たずにスマートに支払いが完了し、ポイントも貯まるので有効活用すれば節約効果も期待できます。 その一方で、現金払いと異なり不正利用の被害に遭うリスクも高く、日頃から注意して利用しなければなりません。一定の条件を満たせば損害を補償してもらえますが、手続きなどに手間がかかります。 そこで本記事では、クレジットカードの不正利用について解説します。具体的な手口をはじめ、不正利用の被害に遭った際に損害を補償してもらうための条件や手続きをまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
クレジットカード不正利用の具体的な手口
クレジットカードの不正利用の手口は、一つではなく複数あります。具体的な手口は以下のとおりですが、クレジットカードの請求を確認して初めて不正利用の被害に遭ったことに気付くケースも珍しくありません。
【フィッシング詐欺】
クレジットカード会社や通販サイトなどを装い、EメールやSMSに「詳細はこちらから」「登録情報に間違いがある」などのメッセージを送って偽のサイトに誘導する手口です。誘導先のサイトからクレジットカード情報を盗まれ、悪用されます。
【スキミング】
スキマーと呼ばれる特殊端末を使用し、クレジットカードの磁気データを読み取り、その情報を使用して偽造カードを作成する手口です。
【ネットショッピング詐欺】
架空のネットショッピングサイトにて、架空の商品を販売する手口です。クレジットカード情報を盗み取られるだけでなく、購入した商品も届きません。
【なりすまし】
クレジットカード情報をフィッシングやスキミングなどで不正に取得し、その所有者本人になりすましてカード決済を行う手口です。
不正利用を確認する方法
クレジットカードの利用明細書や通帳などを確認し、見覚えのない請求がある、金額が引かれている場合、まず以下の方法で不正利用をされているのが間違いないか確認してみてください。実は、不正利用ではなく、自分の勘違いだったり、家族の利用だったりすることがあるからです。
【利用明細の内容を再確認する】
利用明細の日付やどこで使ったものか、金額を再確認してみましょう。クレジットカード会社が請求手続きを行う都合上、利用明細の日付とクレジットカード使用日が異なる場合があるからです。
【家族が使用しているか確認する】
クレジットカードを使用したのが自分ではなく、家族である場合があります。特に、家族カードを発行していれば、請求先は家族個人ではなく本会員となるため確認が必要です。
【利用店舗名が運営元の場合がある】
クレジットカードの請求先名が、必ずしも購入した店舗名であるとはかぎりません。店舗を運営する企業名で請求する場合があります。運営する企業名を確認したいときは、公式サイトの会社概要などにアクセスしてみてください。
クレジットカード会社は不正利用に対する補償制度を設けている
クレジットカードの不正利用の被害に遭った際には、不正利用の請求の取り消し、損害額の補償といった措置を取ってもらえます。ただし、不正利用の請求の取り消し、損害額の補償をしてもらうためには「申告日から遡って60日前までの利用分」といった条件を満たさなければなりません。
例えば、不正利用の被害に遭ったのが1ヶ月前(30日)であれば、その後30日以内に所定の方法で届け出を行えば、請求の取り消しや損害額の補償が認められます。
補償適用されないケース
クレジットカード会社に不正利用の届け出を行ったのが定められた期間内であっても、請求の取り消しや損害額の補償をしてもらえないケースがあります。補償されない主なケースは、以下のとおりです。
●クレジットカードの本会員の家族や同居人による利用だった
●クレジットカード会社が求める書類を提出しなかった
●クレジットカード会社が行う損害状況の調査に協力しなかった
●購入した商品がクレジットカード契約者の登録住所に配送、かつ受領された記録がある
●暗証番号やパスワードなどの個人情報が流出した理由が、カード契約者の故意や過失によるものである
補償を受けるための手続き方法
不正利用の被害に遭い、請求の取り消しや補償を受ける際には、クレジットカードの裏面に記載されている問い合わせ先電話番号に連絡する、または会員サイトから状況について申請しましょう。その他にも、警察に紛失届の提出と希望があればクレジットカードの再発行を行うなどしてください。
クレジットカードの不正被害に遭ったら速やかに補償手続きを進めよう
クレジットカードの利用明細書や通帳に利用した覚えのない請求や引き落とし金額があった場合、早急に確認と対応を行ってください。不正利用の被害拡大を止めるのはもちろん、一定期間内に届け出を行えば請求の取り消しや損害を補償してくれるからです。
ただし、請求の取り消しや損害を補償してもらえるのは、「申告日から遡って60日前までの利用分」とされているのが一般的です。確認や届け出を行うタイミングが遅れると損失だけ残るので、通帳や利用履歴は定期的にチェックするなどして注意しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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