都市部で暮らしているため、災害時の「火災旋風」が恐ろしいです。 実態はどんなものなのでしょうか? また、事前に買っておける防災グッズはあるでしょうか…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年10月22日 4時10分
地震大国である日本において、災害時に向けた対策は関心が高い事柄でしょう。災害の種類はいくつかありますが、中でも都市部に暮らしている方は火災旋風による被害が気になるのではないでしょうか。 そこで、本記事では火災旋風について解説しつつ、用意すべき防災グッズも紹介します。
火災旋風とは
火災旋風とは火災時に発生する竜巻状の空気の渦のことです。火災旋風が発生する条件やメカニズムは解明されていない部分が多く、それゆえに対策も取りづらいのが現状です。
現在では、大気中の渦の源が火災によって一つの場所に集中し、渦の回転が強くなることで火災旋風が発生していると考えられています。実験でも火炎の風下、地表付近に旋風の源と思われる渦が数種類発生していることが確認されました。
火災旋風には、炎を含むものと含まないものの2種類があるとされております。前者は火柱のようで、一般的な火災よりもかなり高く炎が上がります。後者は炎を含まず、竜巻のような形状をしており、土や火災による煙などを取り込むため、黒く見えることも少なくありません。
炎を含まない火災旋風が周囲の炎を巻き込み、炎を含む火災旋風に変化することもあります。逆に、炎を含む火災旋風が火災から抜け出すことで、炎を含まないものに変化するケースもあります。
火災旋風は大規模な火災が起きやすい森林や野原での発生が多いものの、市街地での発生も少なくありません。被害としては、市街地の方が大きくなるでしょう。
関東大震災では東京で約110個、横浜で30個ほどの火災旋風が発生したとされており、火災による被害の多くは火災旋風が原因だったともいわれています。
用意しておくべき防災グッズ
防災グッズは安全な場所へ「避難するため」のものと、避難場所で「避難生活を送るため」の2種類に分かれます。前者は持ち出すことが前提のため、リュックや防災袋などに入れたうえで、玄関近くなどの持ち出しやすい場所に置いておきましょう。
避難するために用意すべき防災グッズは以下の通りです。
・飲料水を含む食料品
・ヘルメット
・医薬品
・毛布
・懐中電灯
・電池やモバイルバッテリー
・災害用ラジオ
・ライターやロウソク
・手袋やタオル
・携帯トイレ
・現金が入った財布
災害時には、ATMやキャッシュレス決済が使用できない場合があります。手元に現金がないと、避難先などで必要な物資を調達できなくなる可能性があります。
不足がないように準備しておくことが大切ですが、災害や避難時では何が起こるかわかりません。物資が足りなくなり、自分で購入が必要な状況もあるでしょう。そのためにある程度の現金を準備しておきつつ、釣り銭がない場合も考慮して細かいお金を用意しておくと安心です。
避難生活を送るために用意すべき防災グッズは以下の通りです。
・備蓄できる食料品と飲料水
・衣類
・雨具
・発電機
・衛生用品
・洗面用具
・ウェットティッシュやポリ袋、ラップ
・カイロ
・ポリタンクやバケツ
・通帳や実印などの貴重品
防災グッズの用意にかかる費用
避難時に持ち出すための防災グッズであれば、1万円~1万5000円ほどかかるとされています。ライターやタオルなどは数百円程度ですが、モバイルバッテリーや災害用ラジオは数千円することから、このくらいの費用となります。
避難生活を送るための防災グッズはある程度の備蓄量が必要なため、1万5000円~2万円ほどかかるでしょう。
現在では防災意識の高まりも相まって、多種多様な防災グッズが販売されています。100円ショップの商品で代替できるものもあり、こだわらなければ支出を抑えて用意することも可能です。また、セット販売されている防災グッズもあります。用意すべきグッズに迷うことなく、場合によっては個別で集めるよりも価格を抑えられるでしょう。
火災旋風とは火災時に発生する、空気の渦
火災旋風について解明されていないことも多いですが、端的にいえば火災時に発生する空気の渦のことで、竜巻のような形状をしています。炎の有無で種類は異なりますが、状況によって変化することも少なくありません。過去の大震災では数多くの火災旋風が発生しており、火災旋風が原因で甚大な被害が出たことも記録されています。
火災旋風を含む災害時には、避難のために持ち出す防災グッズと避難生活を送るための防災グッズが必要です。緊急時に対応できるよう、あらかじめ用意しておくとよいでしょう。
出典
NPO法人日本防災環境 首都圏大規模地震①|火災旋風のメカニズムと被害対策
iBankマーケティング株式会社 防災グッズどこまで揃える? 必需品リストとかかる値段の相場は
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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