「災害が起きたら迷わず避難所」は間違い? 在宅避難に必要な防災グッズや準備費用を解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年10月24日 4時50分
地震大国である日本において、近年は水害、風害など、地震以外の自然災害も身近なものになりつつあります。いざというときに自分や家族の安全を確保するためにも、防災グッズの準備や避難方法の確認などはあらかじめしておきましょう。 そこで本記事では、災害時における避難方法や必要な防災グッズにかかる費用などについて解説します。
在宅避難という選択肢
避難所とは災害が発生した場合に、自宅が被災するなどして日常生活を送れなくなった場合に避難生活を送る場所のことです。一部の地域では、地域防災拠点や指定避難所などと呼ばれています。
災害が起こり、自身が被災者となった場合、避難所に行かなければいけないと考える方は少なくないかもしれません。しかし、災害時における避難所への避難やそこでの生活は、あくまで選択肢の一つにすぎません。
自宅やその周辺の安全が確保でき、問題なく生活ができるのであれば、在宅での避難も可能です。在宅での避難には、以下のようなメリットが多くあります。
●住み慣れた、普段に近い環境で生活できる
●プライバシーを守れるため、精神的な疲労が軽減される
●ペットとも普段に近い状態で生活できる
●感染症など、人が集まることによるリスクを減らせる
在宅での避難にはメリットが多く、希望する方も多いでしょう。しかし、在宅での避難中に自宅の倒壊が起きたり、その危険性が発生したりするなど、継続して避難できないと判断した場合は避難所へ移動する必要があります。災害時の状況は刻一刻と変化するため、油断は禁物です。
在宅避難に必要な防災グッズ
自宅での避難生活の備えとして、食料品や日用品などの生活必需品を備蓄する必要があります。最低でも3日分、可能であれば1週間分の物資を備蓄できると安心です。なお、人によって必要なものは異なるため、性別や年齢、体質などに合わせてカスタマイズするとよいでしょう。ペットがいる場合は、ペットの物資も忘れずに備蓄してください。
飲料水は、1人当たり3日分で9リットルが目安になります。食料品はアレルギーに配慮しつつ、調理せずに食べられるものを選びましょう。1日5回分を目安に3日で15回分のトイレパックの用意も必要です。また、現金や印鑑、マイナンバーカードなどの貴重品は持ち出しやすい場所に保管しておきましょう。
以下に、準備しておくべき防災グッズをまとめました。
●懐中電灯
●携帯型ラジオ
●医薬品
●消毒液
●ウエットティッシュ
●生理用品
●軍手
●厚底の靴
●ヘルメット
●マスク
●洗面用具
●ホイッスル
●ビニール袋
●紙製の皿とコップ
●食品用ラップ
●モバイルバッテリー
●非常用電源
挙げ続けるとキリがありませんが、基本的なものは上記の通りです。
防災グッズの準備費用
防災グッズは緊急時に持ち運ぶための非常持ち出し袋と、在宅での避難用の二つに大きく分かれます。費用はそろえるアイテムによって異なるのはもちろん、家族構成や当人の体質などでも変わる点は考慮しておきましょう。
非常持ち出し袋の相場は1万~1万5000円ほどで、袋と中身がセットになった商品も多く販売されています。何をそろえるべきか迷った場合は、セット商品の購入も選択肢に入れるとよいでしょう。なお、中には100円ショップの商品など安価なもので代替できる場合もあるので、工夫次第では費用を抑えることも可能です。
在宅での避難用を準備するには、1人当たり2万円前後が相場でしょう。衛生用品のような細かな品物はそこまで高価ではありませんが、修復作業を考慮した工具類やバッテリーなどは高額になりがちです。
また、乳児や高齢者がいる世帯では特有の品物を備蓄する必要があるため、事前に確認しておきましょう。例えば、おむつやミルクなどです。
昨今は防災意識の高まりにより、セット商品のラインアップは幅広くなっています。単品でそろえるよりも安価に済む場合もあるので、家計の状況に合わせて購入しておくとよいでしょう。
災害の備えは早めにしよう!
避難所へ行くのは、倒壊などにより自宅での避難生活が不可能な場合です。必ずしも行く必要はなく、あくまで状況次第といえます。防災グッズの準備には避難所への避難、在宅避難によって差はありますが、1人当たり1~2万円ほどかかります。ただし、自分に合った安価な代替品を用意できれば、費用を抑えることも可能です。
自然災害は、いつ起こるか分かりません。防災グッズを早めに準備し、ハザードマップで避難場所などの確認をしっかりしておきましょう。
出典
横浜市 在宅避難のすすめ
農林水産省 大事な水、どうやって備えますか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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