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親の介護で貯金ゼロ、パートの月収「10万円」のみ…生活保護以外に頼れる制度はないのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月25日 2時0分

親の介護で貯金ゼロ、パートの月収「10万円」のみ…生活保護以外に頼れる制度はないのでしょうか?

高齢化社会にともない、親の介護をしている方もいるでしょう。中には親の介護のために仕事を減らし、貯金を崩しているケースもあるようです。   例えば貯金がゼロになり、パート月収10万円では生活が苦しく、「生活保護に頼るしかない」と考えるかもしれません。その前に、親の介護で利用できる支援制度について知っておくことも大切です。   そこで今回は、介護にかかる費用を軽減できる支援制度について調べてみました。さまざまな制度を活用してもお金が足りない場合に頼りにできる生活保護制度についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。

親の介護で利用できる可能性のある支援制度

親の介護をしている家庭にとって、家族構成や介護の種類などで必要とする支援は異なるでしょう。各家庭の状況に応じて、利用できる可能性のある以下のような公的支援制度があります。
 

・介護保険サービス

65歳以上の人は原因を問わずに要支援・要介護状態となったときに介護保険サービスを受けることができます。利用者の自己負担額は、本人の所得や世帯員(65歳以上)の人数およびその所得に応じて1~3割です。
 

・高額介護サービス費の支給

介護保険サービスの1ヶ月ごとの利用負担合計額が著しく高額になった場合の軽減措置です。利用者負担上限額を超えた金額が申請により支給されます。
 
例えば世帯全員が住民税非課税の場合、利用者負担上限額は世帯当たり月額2万4600円です。
 

・福祉用具購入費の支給

要介護または要支援認定を受けている被保険者は、腰掛便座や入浴補助用具など福祉用具が必要になった場合に、購入費用の原則9割(所得に応じて8割または7割の場合あり)が給付されます。支給限度額は年度内で10万円までで、分割して何度でも利用できます。
 
上記以外にも「高額介護合算療養費制度」や「家族介護慰労金」など、国または自治体のさまざまな支援制度があるので、状況に応じて利用できないか確認してみるとよいでしょう。
 

どうしてもお金が足りない場合は生活保護制度の活用も検討できる

国や自治体の支援制度を活用してもお金が足りなくなったり、制度の対象にならなかったりして、経済的に困窮してしまうケースも考えられます。親の介護費用を負担することが難しい場合は、親世帯のみ生活保護の認定を受けて介護費用を賄えるかもしれません。
 
厚生労働省によると、生活保護は「資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度」です。保護の種類と内容には介護に関連する以下のような項目があります。
 
・医療扶助
医療サービスの費用が直接医療機関へ支払われ、本人の負担はありません。
 
・介護扶助
介護サービスの費用が直接介護事業者へ支払われ、本人の負担はありません。
 
・生活扶助
食費・光熱費など日常生活に必要な費用が基準額に応じて支給されます。
 
生活保護の認定を受けるには、世帯収入が一定の基準を下回っていること、預貯金や売却して生活費に充てられる資産がないなどといった要件を満たす必要があります。また自分自身を含めた親族に扶養能力がないかも調査されます。同居している場合は世帯分離をすることも考えられるでしょう。
 
生活保護の利用を検討する場合は、自分自身や親の状況が制度活用の対象となるかを確認するために、居住地域を管轄する福祉事務所の生活保護担当に事前相談をします。そのうえで、親の介護をしながらどのように生活を維持できるか、最善な方法を探すとよいでしょう。
 

親の介護は家庭の状況に応じて公的支援制度の活用を検討しよう

親の介護で貯金を使い果たしてしまい、パート月収10万円では生活が苦しくなるケースも考えられますが、生活保護を申請する前に、国や自治体の支援制度が活用できないか確認してみるとよいでしょう。
 
家族構成や介護の種類などで必要とする支援は異なりますが、状況に応じて「介護保険サービス」「高額介護サービス費の支給」「福祉用具購入費の支給」などの制度を利用できるかもしれません。
 
国や自治体の支援制度を活用してもお金が足りなくなったり、制度の対象にならなかったりして、経済的に困窮してしまうような場合は、生活保護の医療扶助・介護扶助・生活扶助などで介護費用を賄いつつ生活を立て直せるかもしれません。
 
制度の活用には要件がありますから、まずは居住地域を管轄する福祉事務所の生活保護担当に事前相談をするとよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 生活保護制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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