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定年退職してから1年、食事・テレビ・寝るという毎日で外出がおっくうです。孫が「シニアでも働いている人は多い」と言うのですが、定年後に働く人はたくさんいるのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月25日 3時0分

定年退職してから1年、食事・テレビ・寝るという毎日で外出がおっくうです。孫が「シニアでも働いている人は多い」と言うのですが、定年後に働く人はたくさんいるのでしょうか?

現役時代は、「定年になったらのんびり過ごそう」と思っていたAさん。実際定年退職したら、「テレビを見て、食事をして、寝る」という毎日がルーティン化して、外出がおっくうになってきたそうです。   しかし孫から「シニアでも働いている人が多い」と言われ、本当にそんなに多くの人が働いているのか、疑問に思っているとのこと。働く高齢者の現状について考えてみましょう。

60代後半の男性の6割以上、女性の4割以上が就業

内閣府の「令和6年版 高齢社会白書」によれば、60~64歳で男性の84.4%、女性の63.8%が、65~69歳では男性の61.6%、女性の43.1%が仕事をしています。70~74歳でも男性の42.6%、女性の26.4%が就業していると報告されています。
 

現在収入のある仕事をしている60歳以上の4割が「働けるうちはいつまでも」働きたいと回答

さらに、約4割が「働けるうちはいつまでも」働きたいと回答していて、「70歳くらいまでまたはそれ以上」と回答した人と併せて約9割の人が働きたいという就業意欲をもっています。
 

高齢者はなぜ働くのか

社会の実態として、定年年齢にかかわらず仕事をしている人、仕事を続けたいと思っている人の割合は高く、10年前よりも上昇していることが分かりました。
 
では、その人たちは、なぜ仕事をしているのでしょうか?
 
令和2年版の高齢社会白書によれば、「収入がほしいから」と回答した割合が45.4%、以下「体によいから、老化を防ぐから」(23.5%)、「仕事が面白いから、自分の知識・能力を生かせるから」(21.9%)となっています。
 
令和6年版の高齢社会白書で、直近1年間における65歳以上の者の社会活動への参加状況と生きがいの感じ方に対する質問では、何らかの活動に参加した人のうち、生きがいを「十分感じている」または「多少感じている」と回答した人は84.4%であり、いずれの活動にも参加しなかった人を22.7ポイント上回っているとの結果が報告されています。
 
図表1

図表1
 

現役時代よりも、定年後のほうが自分の裁量による活動時間は長い

周りが働いているから、「個人的には働きたくないけれど」仕事をする、という自分自身ではない結論でやむを得ず仕事をするならば辞めたほうがいいでしょう。
 
■仮に大学を卒業して22~60歳定年まで毎日8時間1年間250日とした場合
8時間×250日×38年間=7万6000時間
 
■60歳男性の平均余命が約23年間で、活動時間を1日10時間で計算する場合
10時間×360日×23年間=8万2800時間
 
働いていた時間を上回る自由時間について、どのように過ごすかは自分で決めればいいのですが、「充実した」「有意義な」人生にしたいのであれば、就労を継続するか、それとも何らかの社会活動に参加する、ということになりそうです。この二者択一でどちらを選択するかは、収入が得られるか否かで決めることになるでしょう。
 

出典

内閣府 令和6年版高齢社会白書(全体版)
内閣府 令和2年版高齢社会白書(全体版)
厚生労働省 令和5年簡易生命表の概況
 
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者

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