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「資産運用は危険だから手を出さない」という両親。今の時代、貯金の金利は低いと思うのですが、積極的に貯金するメリットはあるのでしょうか…?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月28日 5時50分

「資産運用は危険だから手を出さない」という両親。今の時代、貯金の金利は低いと思うのですが、積極的に貯金するメリットはあるのでしょうか…?

貯金のメリットとデメリット、資産運用に対するリスクとリターンのバランス、貯金の安全性など、資産形成に向けた選択肢を紹介します。また、ご両親の意見と現代の資産運用の考え方を比較し、最適な貯蓄方法を提案します。

金融資産の種類と使用割合

銀行の預金では「定期預金」「総合口座」「積立定期預金」の3種類が一般的に利用されています。また、最近では株式や投資などの有価証券を用いた資産運用も多く利用されています。
 
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査2023年(単身世帯調査)」によると、2023年の金融資産が平均941万円で、預貯金は平均408万円(43.4%)です。資産運用などの「有価証券」は、平均372万円(39.5%)と迫っています。
 
同様に総務省統計局がまとめた「家計調査報告(貯蓄・負債編)2023年(令和5年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」では、1世帯あたり貯蓄現在高(平均値)は1904万円で、そのうち金融機関での割合が1873万円(98.4%)でした。
 
通貨性預貯金(普通預金など)は660万円(34.7%)、定期性預貯金は537万円(28.2%)、有価証券は323万円(17.0%)です。
 
定期性預金や生命保険などを使って貯蓄している人の割合は減少していますが、通過性預貯金や有価証券の割合は増加しており、資産運用も預金と同様に活用する人の割合が増加していることがわかります。
 

資産運用って安全なの?

預貯金を投資に配分して効率的に増やすことを「資産運用」といいます。預貯金は金額が減ることはありませんが、資産運用は「元本割れ」というリスクがあり、預けた金額を下回ってしまうことがあります。
 
リスクを抑えて運用したい場合は、長期投資がおすすめです。また、投資先の経営状況などを把握するだけでなく、経済全般の知識や情報収集も必要になります。そのため、知識が乏しく、お金が減るリスクを避けたい場合には、預貯金を利用しましょう。
 
一方、お金をコツコツ長期間積み立て続け、情報収集も余念がなく、長期的に資産を増やしたい場合には資産運用が向いています。
 

資産形成をすすめるためのポイント

まず「資産運用を始める必要性」といった目的を整理しましょう。結婚や出産など将来のライフイベントを想定し、必要なお金を算出します。そして「貯金」と「資産運用」のどちらで進めるのか方針を立て、自分に合った資産形成の種類を見極めましょう。
 
普通預金であれば元本1000万円までが保護されるだけでなく、いつでも自由に引き出せるため、出費が多い時期におすすめです。新NISAなどの少額投資も人気ですが、元本割れのリスクがあります。
 
日本の銀行は金利が低いため、預金で資産を増やすことは困難であり、投資による資産運用が人気です。まずは、生活費を切り詰めてまで無理に貯金や投資にお金を使わないようにし、コツコツと低額から始めてみてはいかがでしょうか。
 

効率的な貯金方法とは?

貯金がなかなか増えない人には「先取り貯金」がおすすめです。一定金額を預金口座から決まった日に貯金へ回せるため、お金を使い切ってしまう前に確保できます。
 
例えば「積立定期預金」は自動的に毎月一定の金額を普通預金口座から振り替えて積立貯金ができます。6ヶ月から5年などの期間を自分で設定でき、普通預金と比べて金利が高めです。
 
また、金利が高い銀行を選ぶことも重要です。インターネット銀行のほうがメガバンクや都市銀行よりも金利が高めに設定されています。
 
例えば、2024年10月現在「SBI新生銀行」の場合、普通預金の金利は0.110%(パワーフレックス円普通預金)、定期預金の金利は0.250%〜0.500%(パワーダイレクト円定期預金30)です。
 
一方、三菱UFJ銀行の場合、普通預金は0.1000%、定期預金は0.1250%〜0.4000%と少し低い設定となっています。
 

貯金は元本が補償される

金融機関に貯金した場合、1000万円まではたとえ銀行が破綻して倒産しても補償されるため、子どもを心配する親としては推奨できるでしょう。しかし、銀行の預金は金利が低いため、少しでも貯蓄を増やすために、少額からの資産運用も検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

一般社団法人 全国銀行協会 目的に応じて使い分けたい7つの銀行預金
しるぽると 金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(単身世帯調査)
総務省統計局 家計調査報告(貯蓄・負債編)2023年(令和5年)平均結果の概要(二人以上の世帯)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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