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1人暮らしの父が死亡。子どもは「親の年金」を受け取れると聞きましたが、本当でしょうか? 時々仕送りをしていれば「同居」でなくても大丈夫ですか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年10月31日 2時30分

1人暮らしの父が死亡。子どもは「親の年金」を受け取れると聞きましたが、本当でしょうか? 時々仕送りをしていれば「同居」でなくても大丈夫ですか?

一人暮らしの親が亡くなった場合、遺産の整理や手続きに追われる中で、ふと「親の年金はどうなるのか?」と疑問に思うこともあるでしょう。特に親に仕送りをしていた場合には、親の年金を受け取ることができるのか気になるのではないでしょうか。   年金は亡くなった時点で支給が停止されるものです。一方、「親の年金も受け取れる」という話を耳にすることもありますが、それは本当なのでしょうか。本記事では、亡くなったあとにもらえる年金と、その受け取り対象者について解説します。

亡くなった人の年金はどうなる?

年金は「後払い」制度をとっており、例えば、10月分と11月分は12月の支給日に振り込まれるという形になっています。つまり、年金受給者が11月に亡くなった場合、本来だったら12月に生きていた期間である2ヶ月分の年金がもらえたはずです。
 
このように年金受給者が亡くなる月までに本来支払われる予定だった年金のうち、まだ受け取っていないものを「未支給年金」といいます。
 
この未支給年金を受け取るための手続きは、年金事務所や市区町村の年金課で請求申請を行います。同時に「受給者死亡届」を提出する必要があり、この届出が遅れると、受給者死亡後に過剰に支払われた年金の返還が求められることがあるため注意が必要です。
 

未支給年金を受け取ることができる人

未支給年金を請求できるのは、「生計を共にしていた親族」です。具体的には、受給者の配偶者、子ども、両親、孫、祖父母、兄弟姉妹、さらには3親等以内の親族で、受け取れる順位もこの順となります。
 
「生計を共にしている」というと、ひとつ屋根の下で共同生活をしているイメージを持つ人も多いかと思いますが、必ずしも同居を意味するわけではありません。仕事や学業、療養などの理由で別居している場合でも、次のような条件を満たせば「生計を共にしている」と見なされます。
 

・仕事や学校の都合で普段は離れて暮らしていても、休暇時などに定期的に親族と一緒に過ごしている場合
・親族間で日常的に生活費や学費、療養費などが送金されている場合

 
これらに当てはまる場合は、「生計を同一にしていた」とみなされる可能性が高いです。
 

「仕送り」していた人は未支給年金を請求できる?

仕送りをしていた場合、その親族が年金受給者の生活を支えていたということになるので、未支給年金を請求できる可能性があります。つまり、今回のように親と同居していなくとも子どもが定期的に支援していた場合、生計を一緒にしているとされ、未支給年金を請求できる資格が認められるということになるのです。
 

請求方法

請求には次の書類が必要です。
 

・請求書(未支給年金・未支給保険給付請求書)
・受給者の死亡日が確認できる書類(死亡診断書のコピーなど)
・受給者との続柄が確認できる書類(戸籍謄本など)
・請求者の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)

 
必要な書類がそろったら、住まいの地域の年金事務所に書類を提出または郵送します。ただし、未支給年金の請求は死亡日から5年以内に行う必要があるので、できるだけ早めに手続きをすると安心です。
 

まとめ

未支給年金が発生した場合、亡くなった人の年金を家族が代わりに請求できます。請求できるのは原則として同一生計の親族に限られますが、正しい書類をそろえて期限内に手続きを行えば、未支給年金を受け取ることが可能です。
 
今回のように親が一人暮らしでも、仕送りなどで生活を支えていた場合は、請求の対象になる可能性があるため、詳細を確認して早めに対応しましょう。
 

出典

日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき
 
執筆者:渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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