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涼しくなってきたので、お風呂を「38度→40度」に上げたいです。ガス代は「2度」上げると、どれだけ高くなりますか? そこまで高くはならないでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年11月2日 2時20分

涼しくなってきたので、お風呂を「38度→40度」に上げたいです。ガス代は「2度」上げると、どれだけ高くなりますか? そこまで高くはならないでしょうか?

猛暑の夏がようやく終わり、秋らしさを感じられるようになったと思ったら、急に寒い日があるなど寒暖差の変化が大きくなっています。間もなくやってくる寒い季節には、少しでも体が温まるように、お風呂やシャワーの温度を上げたくなるものでしょう。   しかし、物価上昇が家計を圧迫する中で、シャワーの温度を上げたときのガス代が心配になる人や、寒いからといってむやみに温度を上げて良いのか気になる人もいるでしょう。   本記事では、お湯の温度を上げて、シャワーを15分程度使ったり、一般的な浴槽にお湯を張ったりしたときのガス代の差額や、シャワーの温度を上げすぎたときの身体への影響・注意点について解説します。

お風呂やシャワーの温度を2度上げるとガス代はどう変わる?

まずは、シャワーやお風呂の温度を38度から40度に上げた場合、どのくらいのガス代がかかるか考えてみましょう。
 
東京ガスの一般契約料金B表によると、都市ガス1立方メートル(発熱量1万750キロカロリー)あたりの2024年11月検針分のガス代は153.96円です。これを基に、発熱効率を80%と仮定して計算します。1リットルの水を1度上昇させるのに必要なガス代は、「1立方メートル当たりのガス代÷(発熱量×発熱効率)」で求められるため、約0.018円です。
 
この数字に上昇させたい温度とお湯の量をかければ、必要なガス代金が求められます。例えば、10リットルのお湯の温度を5度上昇させたい場合のガス代は「0.018×10×5」で約0.9円となります。
 
一般的なシャワーは、1分間に12リットルの水が出ると言われています。12リットルの水の温度を2度上昇させるのに必要なガス代は約0.43円となるため、お湯の温度を38度から40度に上げてシャワーを使う際、1日15分使う場合は6.45円、1ヶ月間(30日間)で約193.5円となるのです。
 
お風呂の湯船の場合も同様に、湯量や使用時間に応じてガス代が増加します。一般的な家庭用のお風呂の湯量は約200リットルとされているため、1回分の湯船のお湯を2度上げるのに必要なガス代は約7.2円、1ヶ月(30日間)で約216円です。
 
なお、あくまでも都市ガス(東京ガス)の値段であり、プロパンガスの場合はもう少し高くなることがあります。プロパンガスと都市ガスの差は、個別の契約によって変わってくるため一概にはいえませんが、場合によっては差が2倍近くになることがあるので注意が必要です。
 
なお、プロパンガスの場合、都市ガスの約2.2倍の1立方メートルあたり2万4000キロカロリーの発熱量を持っているので、1リットルの水を1度上昇させるのに必要なガス代は「1立方メートルあたりの単価÷1万9200」で概算できます。
 
お使いのプロパンガスの単価がわかるのであれば、目安を求めてみてください。
 

シャワーの温度を上げすぎることによる注意点

シャワーの温度を上げたいときに気をつけるべきことは、ガス代だけではありません。温度を上げすぎることで、健康や肌に対して悪影響を及ぼすことがあります。
 
シャワーで特に注意が必要なのはシャンプーで、39度を超えるお湯の場合だと、本来頭皮にとどめておくべき皮脂成分まで流してしまい、頭皮が乾燥して頭皮の痛みや抜け毛などのトラブルにつながることがあるので注意が必要です。
 
冬のシャワーは少しでも温度を上げて温まりたいと思う人は多いでしょうが、夏の設定温度が38度だったのであれば、冬も同じくらいの温度で浴びる、もしくは設定温度を上げる場合でもシャンプーのときだけ温度を下げるといった工夫が好ましいでしょう。
 
湯船のお湯の温度は38度~40度程度の設定が適温とされています。したがって、夏の設定温度を38度、冬は40度とすることに問題はありません。ただし、42度を超えると交感神経が刺激され、入浴でリラックスするつもりが、逆に体力を消耗してしまうと言われています。
 
シャワーにしても、湯船につかるにしても設定温度の上げ過ぎに注意しましょう。
 

温度を上げる際はコストと健康に配慮しよう

シャワーやお風呂の温度を38度から40度に上げることで、増加するガス代は1ヶ月につき約190円~215円程度(ただしプロパンガスの場合、契約によっては2倍前後となることあり)で、半年間でも約1140円~1290円程度です。
 
この金額を1つの目安にして、ガス代の節約と、温度を上げることによる快適さのどちらを優先するか考えると良いでしょう。
 
ただし、お湯の温度の上げ過ぎは体に好ましくありません。寒くなるとついつい設定温度を高くしてしまいがちですが、少しぬるめに抑えるくらいが経済的にも健康的にも良いでしょう。
 

出典

東京ガス株式会社 ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)
 
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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