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知人が「死後離婚」したのですが、どのようなメリットがあるのでしょうか? 死後離婚する場合「遺族年金」や「相続」はどうなりますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年11月10日 3時20分

知人が「死後離婚」したのですが、どのようなメリットがあるのでしょうか? 死後離婚する場合「遺族年金」や「相続」はどうなりますか?

みなさんの中には「死後離婚」について気になっている人もいるかもしれません。そこで今回は、配偶者の死別後に行う「死後離婚」の概要やあえて行うメリットやデメリットについて解説します。ぜひ参考にしてください。

死後離婚とは

「死後離婚」とは、配偶者と死別後に、配偶者の血縁者との親族関係を終わらせる公的な手続きのことをいうとされています。
 

死後離婚のメリット・デメリット

死後離婚のメリットは、死別した配偶者の姻族の扶養義務がなくなることだと考えられます。介護や金銭的な援助をする義務から解放され、義理の両親との同居を解消もしやすくなる可能性もあるでしょう。
 
さらに、お墓の管理や法事への参加など配偶者が亡くなった後にも課される責任からも無関係になれると考えられます。配偶者の死後も永遠に続く親族との付き合いを気に留めずに済むため、夫との精神的な区切りをつけることもできるでしょう。
 
しかし、死後離婚後によって配偶者側の親族と関係が悪化してしまい、配偶者の法要などへの参加が難しくなる可能性があります。子どもの親族関係はとくに変わらないため、死後離婚について理解できず、親子関係が悪化するケースもあるようです。
 

遺族年金や相続に与える影響

遺族年金は、配偶者との婚姻関係に基づいて支給されます。死後離婚を完了しても亡くなった配偶者との婚姻関係は変更がないため、遺族年金を配偶者としてそのまま受け取ることが可能なようです。
 
また、死後離婚の手続きが完了した後も法定相続人となり、遺産の相続が可能だとされています。
 
もし、死後離婚後に旧姓に戻したい場合には、本籍地または住所地の役所に「復氏届」を提出する必要があります。一方、子どもの姓と戸籍を変更する場合には、家庭裁判所で「子の氏の変更許可申立書」を提出する必要があることに注意してください。
 

死後離婚の注意点

死後離婚後は、親族の誰からも承諾は必要なく、連絡自体もされることはないといわれています。しかし、公的に記録されるため、義両親などが戸籍を取得した際には、姻族関係終了の旨が記載されます。ゆえに、隠し通すことは困難だと考えられます。
 
また、死後離婚をしても相続権には変更ないため、配偶者に借金がある場合など、状況によっては相続放棄の手続きが別途必要になります。相続放棄は、相続を開始してから3ヶ月以内が期限になるため、注意しましょう。
 
そして、配偶者の墓地や仏具、位牌など「祭祀」を承継していた場合には、新たに祭祀承継者を決める必要があるため注意しましょう。なお、死後離婚の完了後に親族関係を復活することはできないため、死後離婚の実行は慎重な判断が必要です。
 

遺族年金・相続への影響なしで姻族関係を終了できる

死後離婚は配偶者との婚姻関係を終わりにするための手続きではなく、配偶者の親族との関係を終了するための手続きです。配偶者側の親戚付き合いを断つことができますが、一度絶った関係を取り消すことはできないため、配偶者の法要や墓参りであっても参加が難しくなる可能性もあります。
 
祭祀の承継などケースによってはトラブルになる可能性もあるため、慎重に行いましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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