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「既存マンション」にも忍び寄る管理費の値上げ…見逃しがちな「隠れ値上げ」の実態とは?

ファイナンシャルフィールド / 2024年11月11日 10時50分

「既存マンション」にも忍び寄る管理費の値上げ…見逃しがちな「隠れ値上げ」の実態とは?

マンションの管理費は、共用部分の維持や管理のために払うお金で、その金額は年々高くなっているようです。   そこで今回は、マンション管理費が上がる理由を解説します。利用者が気づかないうちに値上げされている「隠れ値上げ」についてもご紹介するため、参考にしてください。

マンションの管理費はどれくらい?

マンションで毎月支払う管理費ですが、値上がりするケースが増えているようです。
 
国土交通省の「マンション総合調査結果」によると、過去5年単位での管理費(駐車場使用料等からの充当額を含む月/戸当たりの管理費の平均)の推移は以下の通りです。

●平成25年度:1万5257円
●平成30年度:1万5956円
●令和5年度:1万7183円

以上から、マンションの管理費は10年間で1926円上昇していることが分かります。
 

マンションの管理費が上がる理由

マンションの管理費が上がるのは、以下の理由が考えられます。

●管理委託費の値上げ
●電気代や火災保険料の値上げ
●駐車場利用者の減少
●管理費滞納者の増加

管理費が上がる背景の1つに、管理会社からの「管理委託費」の値上げ要請が考えられます。管理委託費とは、マンションの管理をお願いしている会社に支払うお金です。管理委託費が増えれば、当然マンションの管理組合の出費が増えてしまうでしょう。
 
電気代や火災保険料が上がっているのも原因とされています。共用部分の電気代や建物を守るための火災保険が高くなると、その分の費用も管理組合の経費に反映される傾向があるようです。
 
また、駐車場の利用料金などから管理費に充てていた場合、駐車場の利用者が減ると収入も減少するため、既存の料金を値上げせざるを得ないケースもあるでしょう。
 
さらに、管理費の滞納者が増えている点もあげられるようです。滞納者が増加するとその分収入が減ってしまうため、支出を賄えなくなります。悪質な滞納が続くと最悪の場合、マンションの競売にかけられ、強制的に管理費を回収されるリスクもあるため、管理費の滞納には注意しましょう。
 

マンションの管理費の隠れ値上げの実態

既存マンションでは、管理費の直接的な値上げが難しいため、隠れた値上げが行われる場合があります。その方法の1つとして、共用部の有料化や値上げがあげられるでしょう。
 
マンションの共用部には、駐車場や駐輪場だけでなく、ゲストルームやフィットネスルームなどがある場合があります。それまで使用料が無料だったところを有料化したり、有料だった使用料を値上げしたりするケースです。
 
しかし、マンションの管理組合は、マンションの維持のために居住者の理解を得ながら値上げを実施する必要があるとされています。管理費の急激な値上げは住民の経済的負担を増やすため、今後は支払いが困難になる住居者が増加する可能性も考えられます。
 

マンション共用部の有料化などで間接的に管理費の値上げが行われているケースもある

マンションの管理費は過去10年間で1926円上昇していることが分かりました。この背景には、物価や人件費の上昇による管理会社への委託費の高騰が影響しているようです。
 
また、利用者が知らない間に「管理費」という名目ではなく、違う部分で値上げされているケースもあるようです。例えば、ゲストルームやフィットネスルームなどのマンションの共用部分があげられます。
 
自分が住んでいるマンションでまだ管理費の値上げが行われていない場合でも、これから管理費の値上げや間接的な値上げが行われる可能性もあるかもしれません。
 

出典

国土交通省 令和5年度マンション総合調査結果
国土交通省 平成30年度マンション総合調査結果
国土交通省 平成25年度マンション総合調査結果
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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