1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

国民年金を「前納」していましたが、就職先の「厚生年金」に加入しました。前納分の保険料が「二重」で引かれているのですが、どうしたらよいのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年11月12日 1時30分

国民年金を「前納」していましたが、就職先の「厚生年金」に加入しました。前納分の保険料が「二重」で引かれているのですが、どうしたらよいのでしょうか?

国民年金の前納をしていた方が、年度の途中で会社に就職すると、厚生年金保険料と国民年金保険料の二重払い状態になるケースがあります。もし、二重払いになったときは還付請求の手続きが必要なため、忘れないようにしましょう。   また、就職したときだけでなく、会社員と結婚をして配偶者の扶養になった場合でも還付を受けられます。今回は、前納制度の概要と年金の支払いが重複したときの対応方法などについてご紹介します。

年金の前納とは

年金は、通常翌月末までに当月分の年金保険料を支払います。しかし、手続きをすれば口座振替による当月末の支払いや、1年分をまとめて支払うことなども可能です。
 
日本年金機構によると、前納による納付金額は表1のようになります。なお、表1の保険料額は令和6年度のものです。
 


出典:日本年金機構「国民年金保険料の前納」を基に筆者作成
 
もし、通常の「毎月納付」を利用して納付書で1年間納付すると20万3760円ですが、1年前納を利用すると20万140円のため、年間3620円お得になります。5年間納付すれば1万8100円の差です。
 
ただし、前納は国民年金を直接支払っている方が利用できます。該当するのは国民年金の第1号被保険者で、個人事業主や農業・漁業従事者の方などです。
 
会社勤めの方は第2号被保険者となって厚生年金保険に加入し、厚生年金保険が本人の代わりに国民年金を負担するため、本人による前納はできません。
 

年金の支払いが重複した分はどうなる?

就職すると基本的に第2号被保険者になるため、自分で国民年金は納付しません。しかし、もし1年前納を利用している方が年の途中で就職をすると、前納分と厚生年金保険による年金の二重払いが発生します。
 
もし、二重払いが発生したときは、多く納めた分の国民年金保険料を還付してもらいましょう。
 
日本年金機構によると、二重払いが確認された方には「国民年金保険料還付請求書」が送付されます。請求書が送付されたら必要事項を記入し、提出すると還付される仕組みです。請求書を提出してから還付されるまでの期間の目安は約1ヶ月とされています。
 
なお、入社したあとの厚生年金保険への加入手続きに時間がかかるケースもあるでしょう。国民年金をクレジットカード納付や口座振替にしていると、厚生年金の加入手続きが完了するまでの間は引き落としが継続されます。
 
江東区によると、先述したように還付手続きをすれば払いすぎた分は戻ってきますが、クレジットカードや口座振替による納付を至急停止したい場合は、自治体に直接連絡することで、間に合う月から引き落としの停止も可能とのことです。
 
ただし、自治体によって対応が異なる可能性もあるため、少しでも早く引き落としを止めたい方は、一度お住まいの自治体に相談しましょう。
 

第1号被保険者の方が第2号被保険者の被扶養配偶者となったときも、払い過ぎた分は還付される

第1号被保険者の方が第2号被保険者と結婚して被扶養配偶者となると、第3号被保険者となり国民年金の納付は必要ありません。
 
第3号被保険者になった月以降分の国民年金保険料をすでに前納で納付していた場合は、第1号被保険者の方が就職したときと同様に、還付請求書を提出すると還付を受けられます。
 
ただし、第3号被保険者になった場合は、結婚して扶養されるようになってから14日以内に「第3号被保険者関係届」の提出が必要です。必要書類をそろえて、期日までに配偶者の勤務先へ出しましょう。
 

二重払いになった分はあとから還付される

国民年金の前納制度を利用していた方が就職し、一時的に年金の二重払い状態になったときは、あとから還付を受けられます。該当する方には、国民年金保険料還付請求書が送付されるため、必要事項を記入して提出しましょう。
 
また、クレジットカード納付や口座振替を利用している場合、就職後に自治体へ連絡すると早く引き落としを停止できる可能性があります。自治体によって手続きが異なる可能性があるため、まずは自治体の窓口に相談することがおすすめです。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料の前納
日本年金機構 年金Q&A (国民年金の保険料) Q 重複して納めた国民年金保険料を返してもらうにはどうしたらいいですか。
江東区 国民年金の届出 会社などへ就職したとき
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください