物価高の影響でスーパーでの支払額が1.5倍くらいになっていませんか? みなさんはどのように生活費をやりくりしていますか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月17日 5時30分
物価高の影響によって、「スーパーで食料品を購入する際の支払額が高い」「家計のやりくりが難しい」ことに頭を抱える人もいるでしょう。物価高はまだまだ続く可能性が高いため、少しでも節約して上手にやりくりをしたいところです。 本記事では、物価の上昇率をはじめ、物価高から家計を守るための対策を解説します。自分に合った効果的な対策を取り入れて、物価高を乗り越えましょう。
消費者物価総合指数は上昇の傾向
消費生活に関わる東京都の情報サイト「東京くらしWEB」の「生活関連商品等の価格動向」によると、令和6年9月の東京都区部消費者物価総合指数(中旬速報)は108.1(令和2年を100とする)でした。
前月比は-0.2%(季節調整値)、前年同月比は+2.2%で、さらに10大費目で見てみると、図表1のとおりです。
【図表1】
費目 | 指数 | 前月比 | 前年同月比 |
---|---|---|---|
食料 | 118.5 | 1.3 | 3.4 |
住居 | 102.5 | 0.1 | 0.9 |
光熱・水道 | 109.3 | -8.4 | 9.0 |
家具・家事用品 | 121.3 | 0.2 | 5.1 |
被服及び履物 | 110.2 | 1.9 | 2.3 |
保健医療 | 103.1 | 0.1 | 1.5 |
交通・通信 | 94.7 | -0.6 | 0.3 |
教育 | 93.7 | 0.0 | -9.2 |
教養娯楽 | 115.3 | 2.5 | 5.7 |
諸雑費 | 106.2 | 0.2 | 1.2 |
※東京都「東京の物価-東京都区部消費者物価指数-」より筆者作成
前月と比べると、光熱・水道と交通・通信に下落が見られたものの、その他は上昇または同水準です。
さらに前年同月と比べると、光熱・水道が9.0%、教養娯楽が5.7%、家具・家事用品が5.1%、食料が3.4%、被服及び履物が2.3%、保健医療が1.5%、諸雑費が1.2%、住居が0.9%、交通・通信が0.3%と上昇しており、下落したのは教育の-9.2%のみでした。
多くの人が物価高を感じている
株式会社KADOKAWA LifeDesign(東京都千代田区)が運営する、雑誌やWebメディアの「レタスクラブ」読者を対象に行った家計の実態調査(調査期間:2024年1月、調査対象:20~80歳の938人)によると、「最近、物価高を感じる?」の質問に対する回答の割合は以下のとおりで、大半が物価高を感じるという結果が出ています。
・感じる:97%
・感じない:1%
・どちらでもない:2%
物価高を感じるのは、スーパーで支払いをするときや電気料金の明細を見るときとのことです。「同じ商品でも以前と比べて値段が高い」「値段据え置きでも量が減っている」と感じる人も多く、同調査では1ヶ月で食費がどのくらい増えたのかついて以下のように伝えています。
・1000円未満:13人
・1000円以上:49人
・2000円以上:105人
・3000円以上:146人
・4000円以上:44人
・5000円以上:185人
・6000円以上:29人
・7000円以上:14人
・8000円以上:20人
・9000円以上:4人
・1万円以上:154人
・1万5000円以上:27人
・2万円以上:26人
・3万円以上:8人
・不明、未回答:114人
最多は5000円以上、次に1万円以上でした。例えば、1ヶ月当たりの食費が5000円増えた場合は年間6万円、1万円増えた場合は年間12万円も支出が増えることになります。1ヶ月当たりで見ると高額でなくても、一定期間継続すると家計への負担が大きなものであると分かるでしょう。
物価高から家計を守るための対策
物価は前月や前年の同月と比べて上昇しており、いつ下落するのかは不透明な状態です。いつ終わるか分からない物価高から家計を守るために、以下の対策でやりくりしてみてください。
・食費の節約
・収入を増やす
・固定費の契約内容を変更
以下で、上記の対策別に解説します。
食費の節約
物価上昇の対策として食費の節約を検討してみてください。例えば、毎日スーパーに行くのではなく週に1回のまとめ買いにすることで、衝動買いを防ぐ効果があります。
まとめ買いした食材を小分けして冷凍する、真空パックを活用することで、一定期間の保存が可能です。また、買い物に行く際には、チラシをチェックして安売り品や特売品などをお得に購入しましょう。
収入を増やす
副業や残業、パートで働く人ならば勤務時間を増やすといった方法で、収入を増やすのも物価高から家計を守るために効果的な対策です。物価高で家計の負担が増えても、収入が増えれば収支がマイナスになることを避けられるでしょう。
固定費の契約内容を変更
水道光熱費や生命保険・損害保険、携帯電話といった固定費の契約内容を見直してみましょう。固定費を見直してみて減らすことができれば、長期的な節約効果が期待できるからです。そのうえで、節約できた金額を食費に回すなどしてみてください。
無理のない範囲内で物価高を乗り越えよう
物価高の影響で、毎月の支出額が大幅に増えた人もいることでしょう。「収入が大幅に増えるわけではないのに物価高は当面継続しそう」という状況であれば、食費の節約や固定費の見直しといった対策を講じてみてください。
節約や見直しを行っても物価高を乗り越えるのが厳しい場合は、収入を増やすために副業をする、残業をする、勤務時間を増やすのも有効な対策です。
ただし、無理をしすぎるとストレスがたまる、体調を崩すなどといったことが起こり得ます。自分のできる範囲で対策をして、上手にやりくりをしていきましょう。
出典
東京都 東京くらしWEB 生活関連商品等の価格動向
株式会社KADOKAWA LifeDesign レタスクラブ 物価の上昇が続きやりくりが大変!「みんなはどうしているの?」家計の実態調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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