テレビを保有している友人が「今まで一度もNHKの受信料を払っていない」と言っていましたが、確認されることはないのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月17日 6時0分
NHK(日本放送協会)受信料の支払いは、NHKの放送を受信できるテレビなどの受信設備を保有している人の「義務」とされていますが、周りに「一度も支払ったことがない」という人がいると、自分が支払っていることに疑問を感じるときもあるかもしれません。 そもそもNHK受信料は支払わなくてよい人もいるのか、支払わなかった場合はどうなるのか、確認しておきましょう。本記事では、NHK受信契約の手続き方法や受信料の金額についても詳しく解説します。
NHK受信料は支払わなくてもよいのか?
放送法第64条には、NHKの放送を受信できるテレビなどの受信設備を設置した人は、NHKと受信契約を結ばなければならない旨が記載されています。
つまり、NHK受信料の支払いは法律で定められた「義務」であり「支払っても支払わなくてもよいもの」ではありません。また、家にテレビがあっても「NHKを見ない」という理由で受信料を支払わなくてよいということにはならないため注意が必要です。
民間放送はコマーシャルを流すことでスポンサーからの財源などを基に運営していますが、NHKはコマーシャルがなく、特定のスポンサーに頼ることはありません。
そのため、受信料を財源として運営しています。テレビを持っているすべての人に、受信料を公平に負担してもらうことが必要になるということです。
NHK受信料を支払わない場合はどうなる?
今回の事例では「友人が今まで一度もNHK受信料を支払っていない」ということですが、NHKとの受信契約自体を締結していないのであれば、NHKから「特別あて所配達郵便」とよばれる契約手続きのお願いに関する郵便物が送られてくるはずです。
文書や訪問などを通じて契約と受信料支払いに関するお願いを重ねたうえで、それでもなお受信契約の手続きをしない人には、最後の手段としてNHKが「民事訴訟」を実施することもあるようです。
また、受信契約後に受信料が未払いになっている人には、NHKが簡易裁判所に申し立てることで、簡易裁判所から支払いの督促が行われることもあります。差し押さえなどの強制執行が可能となる場合もあるようです。
実際に過去には、テレビ受信機を設置しているにもかかわらず、NHKとの受信契約締結や受信料支払いに応じない未契約者に対して、NHK側が民事訴訟を起こしたケースが複数報告されているようです。
中にはNHKの主張が認められ、未契約者には受信機設置の時期にさかのぼって受信料の支払い義務があることが示された例もあります。
NHK受信契約の手続き方法と受信料の金額
NHKとの受信契約の手続きは、インターネットから行うことが可能です。インターネットで手続きする場合は、メールアドレスを入力するとNHKから確認コードが記載されたメールが送られてくるため、コードを入力して手続きを行います。
また、受信料の金額については表1の通りなので、確認しておくとよいでしょう。なお、沖縄県の場合は受信料額が異なるため注意が必要です。
表1
2ヶ月払い | 6ヶ月前払い | 12ヶ月前払い | |
---|---|---|---|
地上のみ | 2200円 | 6309円 | 1万2276円 |
地上+衛星 | 3900円 | 1万1186円 | 2万1765円 |
出典:日本放送協会「NHK 受信料の窓口 放送受信料のご案内」を基に筆者作成
支払い方法には「口座振替」「クレジットカード等継続払い」「継続振込(払込用紙での支払い)」の3種類があり、「2ヶ月払い」「6ヶ月前払い」「12ヶ月前払い」から選ぶことが可能です。
受信契約を結んでいない人のもとにはNHKから手続きのお願いに関する郵便物が届く
周りに「テレビを保有しているのにNHK受信料を支払ったことがない」という人がいると「支払わなくてもよいのか?」と疑問に感じることもあるかもしれません。
しかし、NHK受信料の支払いは法律で定められた「義務」です。受信契約を結んでいない人のもとにはNHKから手続きのお願いに関する郵便物が送られてくることになっていて、手続きをしたうえで受信料を支払わなければなりません。
それでも受信契約を結ばなかったり、契約締結後に受信料を支払わなかったりすると、支払いの督促や民事訴訟の提起が行われることもあります。そのため、未払いの人は手続き方法や受信料の金額などを確認しておくとよいでしょう。
出典
e-Govポータル法令検索 放送法(昭和二十五年法律第百三十二号) 第三章 日本放送協会 第六節 受信料等 第六十四条(受信契約及び受信料)
日本放送協会 NHK 受信料の窓口 放送受信料のご案内
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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