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母の遺品整理中に「タンス預金」100万円を発見!“ハイブランドのバッグ”など高価なものも多いけど、こっそりもらって大丈夫? 申告は必要なのか解説

ファイナンシャルフィールド / 2024年11月16日 4時30分

母の遺品整理中に「タンス預金」100万円を発見!“ハイブランドのバッグ”など高価なものも多いけど、こっそりもらって大丈夫? 申告は必要なのか解説

亡くなった母親の遺品を整理している際に高級ブランド品やタンス預金を発見すると、「バレそうにないので、こっそりもらっても大丈夫なのでは?」と考えてしまうかもしれません。   しかし、相続において、こうした財産も正当に申告する義務があります。税務上、遺産としての評価や申告が必要であり、正しく処理しなければ相続税法違反となる可能性があります。詳しく見ていきましょう。

相続税とは

相続税とは、相続や遺贈(故人が遺言によって財産を指定の人に譲ること)によって取得した財産に課せられる税金です。相続によって得られる資産は、不動産や現金、株式、宝飾品、生命保険金など多岐にわたり、これら全てが相続税の対象として評価されます。
 
相続税の税率は、相続額が増えるにつれて段階的に上昇する「累進課税方式」です。税率は10%から最大55%まで設定されており、基礎控除額を超える相続が発生する場合、相続人は相続が発生してから10ヶ月以内に税務署に申告を行い、相続税を納付する必要があります。
 

ブランド品のバッグも相続財産になる

まず、高級ブランド「エルメス」のバッグなどアイテムのほか貴金属や宝飾品は、相続財産の一部とみなされます。税務署はこうした資産も含めて相続税の対象として評価するため、こっそり受け取ることは違法行為となり得ます。
 
高価なブランドバッグは特に資産価値が高いとされ、マーケットでの相場などに基づいて評価されるため、適切に申告しなければなりません。
 
仮に、自身以外の「ほかの相続人」がいる場合には、ブランド品も相続財産に含まれるため、平等に分配されるべきです。無断で入手してしまうと、後にトラブルとなる可能性も考えられるでしょう。
 

タンス預金も相続財産に含まれる

タンス預金の現金100万円も、当然のことながら相続財産に含まれます。現金であっても相続税の計算上、申告しなければならず、「手元にある現金だから大丈夫」と考えるのは危険です。
 
タンス預金が税務署に発覚するリスクもあり、特に大きな金額である場合には、金融機関などの預金と同様に相続財産として明確に計上する義務があります。
 

相続税の申告を適切にしないリスク

税務署は強い権限を有しており、「これくらいは見つからない」と思っていても、のちに追跡調査で発見されることがあります。税務署からの指摘があれば、追徴課税の対象になったり、悪質な場合には罰金が科されたりすることも考えられるため、注意が必要です。
 
例えば、タンス預金に関しても、税務署は相続時に確認することがあり、故人が亡くなる前の資産移動や、口座引き落とし額の増減などが特定されると、不審な資産移動としてチェックされる可能性があります。
 

自身の責任で適切に申告することが大切

相続では、故人が保有していたあらゆる財産が対象となるため、遺品整理で発見したものも漏れなく申告するのが正しい対応です。
 
ブランドバッグやタンス預金も適正に評価して財産分配を行うことが、相続人間のトラブルを避けるだけでなく法的に正しい処置といえるでしょう。
 

出典

国税庁 No.4105 相続税がかかる財産
国税庁 No.4155 相続税の税率
国税庁 No.4205 相続税の申告と納税
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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