実家の古いタンスから「天正通宝」が! 5円玉に似てるけど、高値で買い取ってもらえるの?「当時の価値」もあわせて解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月16日 4時30分
実家のタンスを整理していたら、見慣れない古い硬貨が出てきたことはありませんか? 5円玉に似ていて真ん中の穴が四角なら、それは「天正通宝」かもしれません。 本記事では、天正通宝が当時どのような価値を持っていたのか、そして現代ではいくらで買い取ってもらえるのかについて解説します。
天正通宝とは?
天正通宝は、1587年頃、安土桃山時代に豊臣秀吉が発行したとされる古い貨幣です。見た目は直径が25ミリメートル程で、現在の5円玉とサイズ感が似ています。ただし、四角い穴が開いているため、一目で見分けることができます。重さは5円玉のほうが少し重くなっています。
また、市場で流通する通貨ではなく、功績を挙げた家臣や武士に対する恩賞用として渡されたと言われています。
当時の価値はだいたいどのくらい?
具体的にいくらくらいの価値があったかは、はっきりと分かっていませんが、恩賞用として作ったためか、高価な金と銀を使用した金銭と銀銭の2種類が鋳造されているようです。
こうした高価な素材を利用していることから、普通の硬貨よりは1枚の価値は大きかったことが想定できます。
また、豊臣家の滅亡により製作されなくなったことから、使用されていた期間が短く希少価値がとても高いお金と言えるでしょう。
今なら高値で買い取ってもらえる?
では、この天正通宝が家から出てきた場合、実際にどれくらいの値段で買い取ってもらえるのでしょうか? 硬貨買取りの市場では、状態や種類などにより異なりますが、一般的には数千円ほどで取引されています。
ただし、状態が良く、希少性のあるものは高額で取引されることがあります。高値で買取りされる基準には、次のようなものがあります。
文字が大字かどうか
天正通宝に印字されている文字には、文字が大きめで描かれている大字と、小さめの小字の2種類存在しており、大字のものは小字より高く買い取りをしてくれます。買取りサイトによっては10万円ほど差が出ることもあります。
鑑定書が付いているかどうか
日本貨幣商協同組合の鑑定書が付いている天正通宝の場合、取引価格が約40万円前後になることがあります。この鑑定書は、鑑定委員会によって硬貨が本物であると認定された際に発行される、信頼性の高い公式な証明書です。
メルカリなどのフリマアプリでは、鑑定書がない天正通宝が出品されておりその相場は3000円前後です。一方、鑑定書付きであれば、価値が大幅に上がり、40万円前後で取引されることが珍しくありません。
特に、保存状態が良く、希少性が高いものはコレクターの間で人気があり、さらに高額で取引される可能性があります。もしも手元に天正通宝がある場合は、専門の業者や買取店に査定してもらうことをおすすめします。
高く売るためのコツ
古い硬貨を高値で売るためには、以下のポイントに注意することが大切です。
・保存状態の良い美品か
まず、コインの保存状態が良いことが非常に重要です。例えば、汚れやキズ、酸化による変色がない美品は、高額買取の対象となります。保存状態が良いほど、査定士が評価しやすく、買取額も上がる可能性があるでしょう。
・劣化を防ぐため密閉されたケースなどを使用して保存しているか
保存する際は、酸化による劣化を防ぐため、湿気や空気に触れないように密閉されたケースに保管するとよいでしょう。
・手で直接触らない
古銭を素手で触ると、手から出る皮脂や汗が付着してしまいます。長時間触ると劣化する恐れがあります。そのため、取り扱う際はできるだけ直接手で触れず、手袋を使うなどして保護するのが良いでしょう。
まとめ
5円玉によく似ている天正通宝は、希少価値の高い歴史的な硬貨と言えるでしょう。その買取価格は、大字か小字かどうかや、保存状態がよいか、鑑定書が付いているかどうかによって大きく変わります。
もしも家で天正通宝を見つけたら、まずは複数の専門業者に査定を依頼することをおすすめします。専門家の意見を聞くことで、正確な価値を知り、有利な取引ができるでしょう。
執筆者:渡邉志帆
FP2級
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