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孫へ教育資金「200万円」を渡す予定です。贈与税がかからぬよう「手渡し」を考えていますが、バレませんよね…?

ファイナンシャルフィールド / 2024年11月20日 4時40分

孫へ教育資金「200万円」を渡す予定です。贈与税がかからぬよう「手渡し」を考えていますが、バレませんよね…?

孫のために貯金してきたお金を渡すタイミングはさまざまです。誕生日ごとに分けたり、進学など人生の岐路に立ったタイミングでまとめて渡したりする方もいるでしょう。   もしまとめて孫へお金を渡したいときは、贈与税が課されないか確認が必要です。たとえ手渡しでも課税される可能性はあります。今回は、贈与税の課税対象や教育資金としてお金を渡したいときの方法などについてご紹介します。

手渡しでも贈与税の課税対象になる可能性はある

贈与税は1年間で受け取った財産の合計が110万円を超えている場合に課される税金です。口座同士のやり取りだけでなく、手渡しのお金も含まれます。手渡しでもバレる理由は、税務署は口座の入出金記録を確認できるためです。
 
例えば、祖父母が現金200万円を口座から引き出し、孫へ手渡したとしましょう。すると、口座の出金記録の200万円に対して実際に使われた形跡がないため、税務署から手渡しでの贈与を疑われる可能性があります。
 
贈与税の課税対象は受け取った側なので、孫へ200万円を一度に渡した場合の税金負担は孫です。
 
もし200万円を孫へ手渡した場合、110万円を引いた90万円に対して税金が課されます。国税庁によると、200万円以下の課税金額に対する税率は10%です。つまり、孫が200万円を受け取ると9万円の税金を自分で支払う必要があります。
 
少しでも孫の負担を減らしたい場合は、1年に渡す金額を110万円以内におさえるか、非課税になる制度を利用しましょう。
 

一度に渡したいなら制度の活用がおすすめ

教育資金を一度に孫へ渡したい場合、令和8年3月31日までの間なら「祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」の活用がおすすめです。
 
制度では、30歳未満の方が教育資金として用いるために、正規の手続きを踏んだうえで直系尊属から送金してもらうと、最大1500万円まで非課税で受け取れます。制度を利用しての送金は、一度に行っても問題ありません。
 
ただし、送金したお金が正しく「教育資金」として使われることが条件です。例えば、祖父母は教育資金として送ったお金を、孫が遊びや株式投資などに使用すると、その金額分は制度の対象とはみなされません。贈与税の課税対象と判断されるため、制度を活用する際は孫にしっかり伝えておきましょう。
 
また、資金を使った際は領収書を始めとする証明書類も必要です。期限までの提出を忘れると、非課税制度を利用できない可能性もあるため注意しましょう。
 
なお、教育費が必要になる度にお金を支援する方法もあります。国税庁によると、扶養義務者から教育費や生活費用のために都度支払われたお金は非課税です。学費や教材費を支援したいなら、必要になるタイミングを孫から聞いて、そのときにお金を渡す方がよいでしょう。
 

こっそり手渡しをして税金申告をしなかった場合に起こり得ること

もし贈与税が発生しているにもかかわらず申告をしないままでいると、贈与税とは別に加算税などが追加で課される可能性があります。加算税とは、過少申告や無申告でいた場合に課される税金を指し、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税、重加算税の4種類です。
 
特に、意図的に税金を隠しており悪質だと判断された場合は重加算税が適用され、申告しなかった金額分に対して35%や40%の重い税率が課されるケースもあります。実際に支払うのは孫なので、孫へ余計な負担をかけないために、手渡しで渡すときも110万円以内にするか非課税制度などを活用しましょう。
 

手渡しでもバレる可能性はある

多額の贈与は、たとえ手渡しであっても口座の入出金記録からバレる可能性が十分にあります。税金をかからないようにするため、という理由で手渡しにするのはやめましょう。あとから発覚した場合、孫に税金の負担がかかってしまいます。
 
少しでも負担をかけたくないなら、渡す金額を1年間で110万円以内にするか、非課税制度や非課税になる方法を利用して支援しましょう。もし意図的に隠し、税金を申告せずにいると、追加で40%の重加算税が課される可能性もあります。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4405 贈与税がかからない場合
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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