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ラーメン屋の駐車場がいっぱいになっていたので「近くのコンビニ」に1時間ほど駐車したことがあります。マナー違反だったなとは思いますが、実際に訴えられた場合、どれだけの罰金が発生するでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年11月26日 9時40分

ラーメン屋の駐車場がいっぱいになっていたので「近くのコンビニ」に1時間ほど駐車したことがあります。マナー違反だったなとは思いますが、実際に訴えられた場合、どれだけの罰金が発生するでしょうか?

コンビニの駐車場に無断で車を停めると、営業妨害の一種として損害賠償を求められるケースがあります。   そもそも、施設を利用しないにもかかわらず無断で駐車することは、民法に違反する行為です。無断駐車に対する警告が駐車場に表示されている場合、その金額を支払わなければならないのか気になる方も多いでしょう。   今回は、コンビニに無断駐車した際に支払いが生じる金額とその根拠について紹介します。

コンビニに無断駐車したときの罰金額

コンビニに無断駐車した場合、営業妨害としてコンビニのオーナーから「損害賠償」を求められる場合があります。
 
無断駐車は、民法709条の不法行為に該当します。コンビニオーナーが損害賠償を求めた場合は、無断駐車に対する罰金を支払わなければなりません。
 
損害賠償における罰金額は、主に以下の方法で決まります。

● 実際に損害を受けた売上額の賠償を求める
● 近隣にある有料駐車場の金額を参考にする

セブン-イレブンの「データで見るセブン-イレブン」によると、1日の売上は平均69万1000円です。24時間営業をもとに計算すると、1時間あたり約28792円です。
 
近隣のコインパーキングの金額が1時間あたり700円の場合は、1時間あたりの損害賠償が700円となる可能性もあります。
 
実際、1万時間を超えた無断駐車に対して、920万円の損害賠償が求められたケースがあります。この場合の損害賠償額は、1時間あたりの駐車料金700円を参考にした費用に慰謝料と弁護士費用を含めた金額でした。
 

看板に書かれた罰金が適用される?

コンビニの駐車場に「無断駐車には罰金5万円を求めます」と表示されていても、その通りの損害賠償になるとは限りません。
 
表示金額は、無断駐車に対する警告です。無断駐車により、店舗や土地の所有車に損害を与えた場合は、その損害に対する費用が罰金となります。
 
そもそも、無断駐車による罰金の考え方は、民法における損害賠償であることがポイントです。民法における損害賠償とは、どのような賠償責任が生じるのかを考えてみましょう。
 

無断駐車は民法における損賠賠償

コンビニへの無断駐車は、民法709条「不法行為による損害賠償」に該当します。民間で不利益を被った場合は、損害賠償を求めて「金銭」による解決が日本の特徴です。損害賠償の考え方について、詳しく解説します。
 

損害賠償金額の考え方

民法における損害賠償とは、故意または過失を問わず、相手に損害を発生させた場合に発生する「法的根拠に基づいた賠償」です。
 
裁判所に訴状を提出し、損賠賠償請求訴訟が認められると公開法定により口頭弁論がおこなわれます。争点を整理しながら審理が熟すと、裁判官が損害賠償の金額を決定します。
 
なお、損害賠償金額は、無断駐車に対する罰金は加味されません。あくまで被害額を賠償するのが損害賠償における金額の考え方となっています。
 
コンビニへの無断駐車では、「罰金」ではなく「賠償」をもとにした金額が請求されることになります。根拠のない損害賠償ではなく、根拠のある数字に基づいて金額が決まり、損害賠償が求められると考えられるのです。
 

損害賠償には加算が認められるケースも

コンビニに無断駐車して罰金を求められた場合、まずは話し合いで和解を目指します。
 
ただし、和解に至らなかったり話し合いに応じなかったりすると、弁護士を通じて賠償を求められる可能性があるかもしれません。損賠賠償請求訴訟を起こされると、弁護士費用の一部や延滞損害金を上乗せして請求されるケースもあります。
 

誠意を持って解決しよう

日本における無断駐車は、民法709条の不法行為に基づき、不当に被った被害として「法的根拠のある金額」を賠償金として求められます。その際には、無断駐車によって被った売上に対する賠償や、近隣の有料駐車場をもとに算出された金額が適性と考えられています。
 
コンビニの無断駐車に対する罰金として、法外な金額が請求されることはないといえるでしょう。
 
ただし、コンビニへの無断駐車は損害賠償の対象です。賠償責任の金額を問わず、迷惑行為は避けましょう。
 

出典

デジタル庁 e-Gov法令検索 民法 第三編 債権 第五章 不法行為 (不法行為による損害賠償)第七百九条
セブンイレブン データで見るセブン‐イレブン
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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