入社して4年目ですが、最近入社した「同い年」の社員のほうが私より給料が高いそうです。勤続年数は関係ないのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月26日 23時30分
勤続年数が長いのになかなか昇給しないときや、あとから入社した社員の方が給料を多くもらっていると、「なぜ自分より多いのか」と疑問に思う方もいるでしょう。給料は勤続年数以外の要素も考慮して決められるため、場合によってはあとから入社した社員の方が高い可能性は十分にあり得ます。 今回は、勤続年数別の平均年収と、あとから入社した社員の給料が高い理由などについてご紹介します。
勤続年数別平均給与
まずは、勤続年数別の平均給与を見ていきましょう。国税庁長官官房企画課の「令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると、勤続年数別の平均年収は以下の通りです。
●1~4年:339万円
●5~9年:398年
●10~14年:454万円
●15~19年:533万円
●20~24年:587万円
●25~29年:667万円
●30~34年:723万円
勤続年数が上がるにつれ、平均給与も上昇していることが分かります。基本的には、給料は長く働くほど上がりやすいといえるでしょう。しかし、状況によっては自身よりあとに入社した社員の方が給料が高いケースもあるようです。
あとから入社した社員の方が給料が高い理由
給料の決定には勤続年数以外の要素も深くかかわってきます。例えば、あとからきた社員が経験豊富でスキルも多い場合、その社員の方が年収も高くなる可能性があるでしょう。
さらに、社会全体で平均給与が上がったことにより、直近で入社した社員の方が高くなるケースもあります。
時給の最低賃金で見てみると、令和2年度時点で東京都は1013円でしたが、令和6年度になると1163円です。4年間で、時給は150円上がっています。こうした賃金の上昇に伴い、あとから入社した社員はもともとの初任給が高くなっていると考えられるでしょう。
なお、会社によっては定期昇給の項目に成果を条件としているケースがあります。この場合、勤続年数が長くても、自身で成果をあげられていなければ定期昇給はされないでしょう。
勤続年数に対して昇給額が少ないと感じるときは、就業規則で昇給条件を確認しておきましょう。就業規則には賃金の昇給や計算方法の記載が必須なので、必ず記載されています。読んでも基準が分からないときは、上司や担当部署へ聞きましょう。
自身の給料を上げる方法
まずは、就業規則の昇給基準をよく確認しましょう。仕事の成果が含まれているときは、成果を上げるコツを先輩や同期に聞いて実践してみることをおすすめします。いい成績をおさめれば、会社への貢献をアピールできる材料になるでしょう。
また、スキルアップも昇給に近づく方法の一つです。できる仕事の範囲が広がるため、その分給料も上がる可能性があります。会社によっては、資格取得により手当が付く可能性もあるので、対象となる資格がないか調べておきましょう。
ある程度資格や業績が積み重なってきたら、直接会社と交渉をする選択肢もあります。ただし、交渉は正当な理由がなければ会社側に聞いてもらえる可能性は低いでしょう。会社へどのように貢献したのか、どんなスキルを有しているかなどを提示し、昇給の正当な理由があることを示す必要があります。
勤続年数以外の要素で給料が決まることもある
前述した国税庁長官官房企画課の調査によると、勤続年数が長い方が給料も高くなる傾向にあることが分かりました。しかし、実際の給料は勤続年数以外の要素も考慮しているため、あとから入社した社員の方が高くなることはあり得るでしょう。
スキルの有無や経験の豊富さなどは、給料に影響する可能性がある項目です。もし勤続年数が長いのになかなか昇給しないときは、スキルアップや実績を積んでから会社側へアピールしましょう。場合によっては、昇給の交渉を直接行うのも選択肢の一つです。
出典
国税庁長官官房企画課 令和5年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-(22ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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