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運用先進国のアメリカで人気のETF(上場投資信託)のメリット・デメリット

ファイナンシャルフィールド / 2019年1月30日 9時0分

運用先進国のアメリカで人気のETF(上場投資信託)のメリット・デメリット

運用先進国のアメリカでは、ETF(上場投資信託)の純資産残高が年率10%以上のペースで増加しており、2018年末で400兆円を超えているでしょう。それに対して、日本はわずか35兆円ほどです。   米国で買っているのは、ほとんどが個人投資家です。しかし日本では、個人投資家は2割に満たないとされます。本稿では、なぜこのような大きな差ができてしまったのかと、ETFのメリット・デメリットについて解説してまいります。  

ETFのメリット・デメリットについて

ETFとインデックスファンドは、特定の株価指数などに連動した運用をするところは同じですが、大きな違いは市場に上場しているかどうかです。
 
ETFは市場に上場しているため、インデックスファンドよりもさらにコストが低く、投資家はいつでも自由に売買できることが最大のメリットです。しかも、商品のラインナップが豊富なので、個人投資家が資産形成を行うには最適な金融商品と言えます。
 
デメリットは、インデックスファンドと違って再投資(分配金を自動的に元本に組み入れて買付を行うこと)ができないことです。要するに、複利での運用ができないため、運用効率が悪いのです。しかし、それも投資家自身が行えばいいので、特に大きな問題ではありません。
 

ETFがアメリカで人気の理由とは!

実はアメリカでもリーマンショック以前は、プロのファンドマネージャーの運用するアクティブファンドのほうが圧倒的に人気でした。
 
その当時は、市場平均並みの運用しか期待できないインデックスファンドやETFを買うよりも、実績のある優秀なファンドマネージャーにお金を預けるほうが、きっとたくさんの利益を上げてくれるという期待値が高かったのです。
 
しかし、リーマンショックを機に「プロのファンドマネージャーと言えど、実は大した運用はできないのではないか?」という疑いを投資家が持ち始めました。それをきっかけに、アクティブファンドは不人気となりました。
 
世界でもっとも成功を収めた投資家として有名なウォーレン・バフェットは、自身の投資会社(バークシャー・ハザウェイ)における株主への手紙の中で、2008年以降は高コストなアクティブファンドの運用成績が、S&P500に連動するインデックスファンドに負けていることを指摘しました。(S&P500はアメリカの代表的な500社を対象にした株価指数のこと)
 
さらに、彼は妻への遺言書の中で、自分の死後は資産の90%をS&P500に連動するインデックスファンドに投資するように伝えていたことが明らかとなり、今のETFとインデックスファンドの人気を不動のものとしました。
 

ETFが日本で不人気な理由とは!

実は2016年12月に金融庁が、「ETFは国民の安定的な資産形成に向けて、本来有用な投資商品である」と発信しました。
 
金融庁からお墨付きをもらったわりには、あまり証券会社が積極的に取り組んでいるとは言いがたい状況が続いています。
 
日本でETFの買付と言うと、日銀の年間6兆円の買付だけがクローズアップされているというのが現実です。
 

日本でもアメリカのETFはいつでも買える!?

国内の証券会社でアメリカのETFの購入はできますが、全ての証券会社で購入できるわけではありません。大手証券かネット証券が候補になりますが、手数料の安さではネット証券が断然有利です。
 
しかし、銘柄情報やマーケットレポートが充実しているのは大手証券なので、ご自身が使いやすい証券会社を選んでください。また、それぞれ発注時間の締め切りや為替手数料も違うので、事前に確認しましょう。
 

取引する時にNISA口座と特定口座(課税口座)での留意点とは!

ETFを買う時は、長期投資で大きな利益を狙いたいので、非課税のメリットがあるNISA口座を使うことをおすすめします。短期売買でコツコツと利益を積み上げるなら、特定口座がいいでしょう。
 
海外ETFの場合、利益に対していったんは二重課税になります。しかし、確定申告により外国税額控除が受けられるので、現地で一度取られた税金は還付してもらえます。取引の目的に応じて、柔軟に口座を使い分けましょう。
 
出典
(※)上場投資信託(ETF)純資産残高の推移(2008~2018年8月末)
 
執筆者:船津正明(ふなつまさあき)
CFP1級ファイナンシャル・プランニング技能士
 
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