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株は怖いので、退職金で「国債」の購入を検討中。友人に「米国国債のほうが金利が高くて得」とすすめられたけど、「リスク」はないの? 利回りもあわせて解説

ファイナンシャルフィールド / 2024年11月30日 5時20分

株は怖いので、退職金で「国債」の購入を検討中。友人に「米国国債のほうが金利が高くて得」とすすめられたけど、「リスク」はないの? 利回りもあわせて解説

退職金のような大きな金額が手に入ると、ただ銀行に預けるだけでいいのかと疑問に思う人も多いのではないでしょうか。   しかし、株などへの投資は、損失が心配でなかなか踏み切れないものです。そんなときに、株よりも比較的安全と言われる債券、特に信用もあり利回りの高い米国国債の購入は選択肢の1つになります。   本記事では、債券の概要に加え、株などと比べて債券が安全と言われる理由や、日本国債と米国国債の金利を比較しながら、米国国債のほうが有利なのかどうかを解説します。また、債券の注意点なども説明しますので、参考にしてください。

そもそも債券はなぜ安全資産と言われるのか?

日本国債や米国国債も債券であることに変わりはありません。そもそも債券とは、 国や企業などが投資家から資金を調達するために発行する有価証券です。債券の発行体が決まった率の利子を定期的に払い、一定の期日が来ると元本を償還することが定められた借用書のようなものだと考えると分かりやすいかもしれません。
 
同じ金融商品でも、株などに比べて債券が「安全資産」と言われるのは、定期的に利子がもらえることに加え、満期となる償還日に元本が戻ってくるからです。そのため、利回りが多少低めでも、安全に資産を運用したいと考えている人にとっては、魅力のある商品と言えます。
 
債券には発行体による分類に加え、利払い方式による分類、通貨による分類があり、2年・5年・10年といった償還日までの期間も商品により違うため、選択肢が豊富です。また、償還日を迎える前であっても、そのときの市場価格で売買できる特徴があります。
 
さらに、「格付け」という評価により、支払い能力など発行体の健全性をある程度、確かめることも可能です。一般的に「BBB」以上が投資適格と言われており、格付け機関によっても評価が違いますが、日本国債は「A」以上、米国国債は「AA」以上で評価されています(2024年11月20日時点)。
 

日本国債と米国国債の利回りはどう違うのか?

債券の中でも、日本国債や米国国債は国が発行しており、信用度が比較的高い点は共通しています。ただ、大きな違いは支払われる利子などによる「利回り」です。
 
米国国債では、時期による変動はありますが、2024年11月20日時点では償還期間にかかわらず、4%以上の高い利回りが確保できます。一方、同時期の日本国債の利回りは、2年債で0.55%、10年債でも1%程度です。
 
直近では日本国債も多少利回りが上昇していますが、米国国債との比較では、依然利回りは低いと言わざるを得ません。今後、両国の金融政策や経済動向次第で、利回りの差が縮小することは十分に考えられるものの、現状の利回りを見て米国国債が日本国債よりも魅力的に感じる人も多いでしょう。
 

米国国債を購入する際の主なリスク、債券の注意点は?

利回りが高く、信頼性も変わらないなら、日本国債よりも米国国債のほうが魅力的にも見えますが、米国国債に限らず外国債券には共通した大きなリスクがあります。それが「為替リスク」です。
 
米国国債はドル建ての金融商品であるため、利子支払いや元本償還もドル建てで行われます。そのため、債券を購入した時点よりも一定以上円高ドル安になっていれば、ドルを円に換金した際にそれまでの利子等の収益が吹き飛んでしまう可能性は否定できません。
 
2024年11月20日時点では、1ドル150円を超える歴史的な円安局面ですが、今後為替がどのように推移するのかは誰にも分からないのです。
 
そのため、利回りが高いからと言って、日本国債に比べて米国国債が必ずしも得だとは断定できません。さらに債券では米国国債に限らず、発行体が100%安全とは言い切れず、デフォルトと呼ばれる債務不履行を引き起こす可能性があります。
 
発行体が国である国債において、約束した支払いができないという事態は、通常では想像しにくいかもしれません。しかし他国では、財政破綻によるデフォルトの前例があるため、可能性はゼロではないのです。
 

まとめ

債券での資産運用を考えるのであれば、高金利を背景に日本国債より利回りの高い米国国債は、信用度も高いため有力な選択肢です。しかし、ドル建ての外国債券であるため、為替変動によるリスクは常に存在し、必ずしも日本国債より有利だとは限りません。
 
ただ、どの手法を取っても投資による資産運用にはリスクがつきものです。資産の状況や年齢によって、国債など債券の必要性も変わってくるでしょう。資産運用の目的やスタンスを考えながら、米国国債を購入すべきなのかを検討してみてはいかがでしょうか。
 
執筆者:松尾知真
FP2級

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